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群雄進撃編
第245話 毛利水軍 1
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亜人連合国に浮かぶ3つの島のうちの一つ・四国。
蝦夷と同じくらいの面積であるこの島は、九州・中国・近畿に囲まれる位置にあり、瀬戸内海を隔てている。
長方形この島には二つの大きな藩があり、南側に土佐藩・北側に伊予藩が統治し、中央と東西にH型の山が連なり、双方間の攻撃を阻害している。
現在、阿久根では宋軍が上陸作戦を開始し、蝦夷地では武田が上陸準備をする中、この四国の地・松山では日ノ本相手に苦戦を強いられていた。
「くそ!あいつら海峡を我が物顔で悠々と回遊していやがる!」
松山を守る守備兵たちは、苦虫を潰したような顔をし敵艦隊『毛利水軍』を見ていた。
この海域は狭いうえに、松山港より西側には多くの小島郡があり、戦艦などの大型艦が戦闘するには適していない。
海域の制圧を任された、毛利軍司令官『毛利輝元(もうり・てるもと)』は、小島群の一つ『大島』に前線基地を造り、足回りの利く巡洋艦を中心に10隻で制海権を掌握していた。
「輝元様、この海域は我らが完全に抑えたことにより、松山藩が本土から補給を受ける事は不可能となりました」
「うむ!水軍団長・『陶晴賢(すえ・はるかた)』よ、見事である!」
「ははっ!」
毛利軍は秀吉の命により、四国・中国方面の制圧を行っていた。
艦数
旗艦:重巡洋艦『安芸』
軽巡洋艦 4隻 駆逐艦 5隻
兵員4,000の半魚人部隊で編成されている。
陸戦部隊10,000は、既に呉へと上陸し、兵団長『清水宗治(しみず・むねはる)』が指揮する下、広島藩侵攻の準備中である。
「事前の打ち合わせ通り、太閤殿下は大阪湾及び、鹿児島湾付近の海域を艦隊で封鎖してい頂いているようでございます」
「そうか!流石は太閤殿下だ!」
輝元は豊臣家に対して、忠誠を誓っていた。
「それで晴賢よ、この後はどうするのじゃ?」
「はい、実は今夜伊予に対し作戦を決行いたします」
輝元の質問に、薄ら笑いを浮かべて答える。
「そうか、おぬしに任せておけば、失敗はなかろうて!」
長年毛利家に仕える晴賢の知略は、輝元から信頼を得ていた。
「お任せ下され!必ずや吉報をお届けいたします!」
頭を下げた晴賢は退出し、そのまま旗艦・安芸へと乗り込む。
「ご苦労様でした兵団長!」
甲板に戻ると、息子で副兵団長の『陶長房(すえ・ながふさ)』が挨拶をする。
「ふん!あの成り上がり元就の息子のご機嫌取りは疲れるわ!」
輝元の信頼とは裏腹に、新参者の『村上水軍』を第一水軍とし、元々反りが合わないうえ自身を下に置いた元就を、晴賢は気に入らなかった。
「それで…例の作戦の準備はすでに整っております」
「そうか、わかった!」
(毛利一族共!これから起こる、派手な花火の報告を楽しみにしておれ!)
晴賢は夜の出撃を楽しみに待つ。
蝦夷と同じくらいの面積であるこの島は、九州・中国・近畿に囲まれる位置にあり、瀬戸内海を隔てている。
長方形この島には二つの大きな藩があり、南側に土佐藩・北側に伊予藩が統治し、中央と東西にH型の山が連なり、双方間の攻撃を阻害している。
現在、阿久根では宋軍が上陸作戦を開始し、蝦夷地では武田が上陸準備をする中、この四国の地・松山では日ノ本相手に苦戦を強いられていた。
「くそ!あいつら海峡を我が物顔で悠々と回遊していやがる!」
松山を守る守備兵たちは、苦虫を潰したような顔をし敵艦隊『毛利水軍』を見ていた。
この海域は狭いうえに、松山港より西側には多くの小島郡があり、戦艦などの大型艦が戦闘するには適していない。
海域の制圧を任された、毛利軍司令官『毛利輝元(もうり・てるもと)』は、小島群の一つ『大島』に前線基地を造り、足回りの利く巡洋艦を中心に10隻で制海権を掌握していた。
「輝元様、この海域は我らが完全に抑えたことにより、松山藩が本土から補給を受ける事は不可能となりました」
「うむ!水軍団長・『陶晴賢(すえ・はるかた)』よ、見事である!」
「ははっ!」
毛利軍は秀吉の命により、四国・中国方面の制圧を行っていた。
艦数
旗艦:重巡洋艦『安芸』
軽巡洋艦 4隻 駆逐艦 5隻
兵員4,000の半魚人部隊で編成されている。
陸戦部隊10,000は、既に呉へと上陸し、兵団長『清水宗治(しみず・むねはる)』が指揮する下、広島藩侵攻の準備中である。
「事前の打ち合わせ通り、太閤殿下は大阪湾及び、鹿児島湾付近の海域を艦隊で封鎖してい頂いているようでございます」
「そうか!流石は太閤殿下だ!」
輝元は豊臣家に対して、忠誠を誓っていた。
「それで晴賢よ、この後はどうするのじゃ?」
「はい、実は今夜伊予に対し作戦を決行いたします」
輝元の質問に、薄ら笑いを浮かべて答える。
「そうか、おぬしに任せておけば、失敗はなかろうて!」
長年毛利家に仕える晴賢の知略は、輝元から信頼を得ていた。
「お任せ下され!必ずや吉報をお届けいたします!」
頭を下げた晴賢は退出し、そのまま旗艦・安芸へと乗り込む。
「ご苦労様でした兵団長!」
甲板に戻ると、息子で副兵団長の『陶長房(すえ・ながふさ)』が挨拶をする。
「ふん!あの成り上がり元就の息子のご機嫌取りは疲れるわ!」
輝元の信頼とは裏腹に、新参者の『村上水軍』を第一水軍とし、元々反りが合わないうえ自身を下に置いた元就を、晴賢は気に入らなかった。
「それで…例の作戦の準備はすでに整っております」
「そうか、わかった!」
(毛利一族共!これから起こる、派手な花火の報告を楽しみにしておれ!)
晴賢は夜の出撃を楽しみに待つ。
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