神となった俺の世界で、信者たちが国を興す

群雄進撃編

第205話 魔法と心理（2）

そして、ここはピットの国にある研究室。

眠りから覚めたレオナルドは、タンクベッドから起き上がった。

「おかえりレオちゃん！」

「おお、久ちゃん！またせたのじゃ！」

「皆、レオちゃんが戻るのを待っておったぞ！」

「と言う事は、皆ここに揃っているのか？」

「ああ、会議室で皆、レオちゃんを待っておるぞ！」

「そうか…しかし、「亮ちゃん」はまだ戻っていないのじゃろ？」

「うむ、今は『楚』に入り込み、何かを画策しているらしいぞ」

「困ったなぁ、亮ちゃんがいないと、『研究成果』の方針が決まらないのじゃがな…」

「まあ、とりあえず会議室に行くのじゃ」

そう話しながら、二人は会議室へと向かう。

「皆様方、お待たせしたのじゃ！」

扉を開けると、同盟関係にある各国の王、または重臣たちと、官兵衛が席に座っていた。

ラビット国からボウイ。

エルフ国のアル・アノア女王・スール・セリオン王。

韓の王、韓信と丞相・張良。

楚を代表して周瑜。

そして、白い服を身に纏った謎の男女。

そしてここで、茶色のスーツを着た白髪の男が話し始める。

「皆様初めまして！」

「私が研究結果の説明をします『アルベルト・アインシュタイン』です！」

「分からない点があっても、質問は一切受け付けませんので宜しくです！」

時間の無駄を嫌ったアルベルトは、早速説明を始める。

まずは、レオナルドがピットに話した内容を皆に話す。

その地点で、会議室はざわつくのであるが、それを一切無視して、アルベルトは説明を続ける。

「ここまでが触りの説明です！」

アルベルトは、そのまま次の説明に入ろうとする。

「ちょっと待ってください！」

「なんですか？アル・アノア女王？」

話の腰を折られて、明らかに不機嫌そうな顔で、王女を見るアルベルト。

「アルベルトさん、話を止めてごめんなさい」

「でも、少しだけ確認させてちょうだい」

アルベルトは嫌な顔をしながらも、どうぞと言って席に座る。

「皆に聞きたいのだけど、アルベルトさんがいま話した内容を、理解できている人っているの？」

女王の質問に、誰も返事をしない。

（やっぱり誰も理解できてないな…）

レオナルドは心の中で呟いた。

それもそうである。

異世界の住人や、過去の英雄たちに『異次元』や『科学』の話をしても、知識がないから理解できるはずがない。

かく言うレオナルドでさえも、アルベルトの言葉の半分くらいしか分からないのである。

「つまり、魔法陣の文字を書き換えて？重ねて？違う魔法を造ったってこと？」

「おおむねその通りです」

アルベルトは不機嫌に返事する。

「それで、その魔法で希少鋼材が手に入るという事でいいの？」

「おおむねその通りです」

アルベルトは不機嫌に返事する。

この地点で、会議室内は驚きへと変わる。

そんな中

「もう話を進めてよいか？」

超不機嫌な顔になった、アルベルトの質問に、皆は黙って聞く姿勢となった。

「オホン！では説明を続ける！」

アルベルトの話は、さらに深い部分へと進んでいく。