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群雄進撃編
第163話 欧州との共闘
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「まず日ノ本と言う国ですが、実は我々も完全には把握しきれておりません」
「この国には『帝』がいるのですが、現在の征夷大将軍である『織田信長』が全権を握り、各大名たちを束ねております」
「大名たち以上は人間と思われるのですが、それ以外は魔物たちが武士となり、亜人や他の人間を奴隷としております」
「また、一定数の武士は『半獣化』まで進化しており、一人一人も相当の戦力です」
「更に上位の『侍大将』や『重臣』達にはスキルが使えるものもおり、ピット様の家臣たちであったとしても簡単には倒せないかと思われます」
「一部の国人衆は、信長の政策に反対し、反乱を起こしておりますが、上記の理由で苦戦しております」
「更に信長は、他国との貿易を積極的に行っている為、潤沢な資金を使い『最新兵器』を数多く揃えております」
ここまで話を黙って聞くピット。
「ピット王、私から申せるのは『日ノ本』との戦争は、相当の覚悟と戦力を持ってやらねば勝利を収める事は出来ないと推察致します」
パークスは話し終えて席に座る。
「貴重な情報ありがとうございます」
「大使の話される通り、我々も日ノ本との戦争はじっくり考えて決めたいと思います」
ピットはここで皆に一礼し、パークスは話をこの国の事へと戻す。
「それで、我々『大英海龍国』としても、亜人連合国とピット王国にこちらの同盟へ参加していただき、来るべき『世界大戦』に備えたいのです」
「良い返事がいただけるのであれば、我々『NATO』は亜人連合国・及びラビット王国への軍事的支援を行わせて頂きます」
「幸い、我が国とトレビアン帝国は戦争を終えたことにより、亜人連合国への軍事支援が可能となりました」
「その第一段として、ネルソン提督率いる地中海分遣艦隊の派遣準備ができております」
「またトレビアン帝国よりも、同じく軍事支援を行うとの約束も得ています」
パークスの提案に、目を瞑り少し考えたピットは回答する。
「パークス大使、ご提案感謝します」
「御存知とは思いますが、私の国は他に『四つの国と相互共闘同盟』を結んでおります」
「私一存で決めてしまいますと、他の国に迷惑を掛けてしまいますので、少しだけ時間を頂いても宜しいでしょうか?」
「亜人連合国に関しましては、私に決定権がありませんので、西郷さん達にお任せします」
「わかりました」
「宜しければ、他の4国にも同盟に参加いただけるよう取り計らって頂ければ幸いです」
パークスは重ねてお願いをした。
(なるほど、亜人連合を餌に使い、最初から私を含めた5国を巻き込むつもりで交渉してきたのですね)
(ただ、事前に孔明からこの話がなかったという事は…)
「わかりました、他の王には私から話しておきます」
ここまで話して、ピットは話題を変える。
「ネルソン提督」
「あなたの欠損した右手と右目を、我が国の『医学』で再生いたしましょうか?」
この言葉に、ネルソンはおろか、その場にいた全員が驚く。
「そんなことが可能なのか?」
「はい、正確に言えば『義手』と『義眼』になるでしょうか」
「当国では「バイオテクノロジー」に関しても研究を進めておりますので、『死なない』限りは治療することが可能です」
「ただし、再生自体は『本国』でしかできませんので、お時間がある時にでもいらしてください」
ピットの言葉に、ネルソンは席を立ちお願いする。
「もし叶うなら、余の体を元に戻してくれ」
「その時は、余は必ず君の役に立つことを誓おう」
この言葉に、ピットは感激した。
「実は…私は前世であなたの「ファン」だったのですよ」
小声で話すピットのこの言葉に、ネルソンは大笑いする。
「ワハハハ、これは前世で頑張った甲斐があったというものだ!」
「ピット王、これからもよろしく頼むよ」
ピットはネルソンと再度握手をした。
こうしてピットたちは、大英海龍国との会談を無事終えた。
「この国には『帝』がいるのですが、現在の征夷大将軍である『織田信長』が全権を握り、各大名たちを束ねております」
「大名たち以上は人間と思われるのですが、それ以外は魔物たちが武士となり、亜人や他の人間を奴隷としております」
「また、一定数の武士は『半獣化』まで進化しており、一人一人も相当の戦力です」
「更に上位の『侍大将』や『重臣』達にはスキルが使えるものもおり、ピット様の家臣たちであったとしても簡単には倒せないかと思われます」
「一部の国人衆は、信長の政策に反対し、反乱を起こしておりますが、上記の理由で苦戦しております」
「更に信長は、他国との貿易を積極的に行っている為、潤沢な資金を使い『最新兵器』を数多く揃えております」
ここまで話を黙って聞くピット。
「ピット王、私から申せるのは『日ノ本』との戦争は、相当の覚悟と戦力を持ってやらねば勝利を収める事は出来ないと推察致します」
パークスは話し終えて席に座る。
「貴重な情報ありがとうございます」
「大使の話される通り、我々も日ノ本との戦争はじっくり考えて決めたいと思います」
ピットはここで皆に一礼し、パークスは話をこの国の事へと戻す。
「それで、我々『大英海龍国』としても、亜人連合国とピット王国にこちらの同盟へ参加していただき、来るべき『世界大戦』に備えたいのです」
「良い返事がいただけるのであれば、我々『NATO』は亜人連合国・及びラビット王国への軍事的支援を行わせて頂きます」
「幸い、我が国とトレビアン帝国は戦争を終えたことにより、亜人連合国への軍事支援が可能となりました」
「その第一段として、ネルソン提督率いる地中海分遣艦隊の派遣準備ができております」
「またトレビアン帝国よりも、同じく軍事支援を行うとの約束も得ています」
パークスの提案に、目を瞑り少し考えたピットは回答する。
「パークス大使、ご提案感謝します」
「御存知とは思いますが、私の国は他に『四つの国と相互共闘同盟』を結んでおります」
「私一存で決めてしまいますと、他の国に迷惑を掛けてしまいますので、少しだけ時間を頂いても宜しいでしょうか?」
「亜人連合国に関しましては、私に決定権がありませんので、西郷さん達にお任せします」
「わかりました」
「宜しければ、他の4国にも同盟に参加いただけるよう取り計らって頂ければ幸いです」
パークスは重ねてお願いをした。
(なるほど、亜人連合を餌に使い、最初から私を含めた5国を巻き込むつもりで交渉してきたのですね)
(ただ、事前に孔明からこの話がなかったという事は…)
「わかりました、他の王には私から話しておきます」
ここまで話して、ピットは話題を変える。
「ネルソン提督」
「あなたの欠損した右手と右目を、我が国の『医学』で再生いたしましょうか?」
この言葉に、ネルソンはおろか、その場にいた全員が驚く。
「そんなことが可能なのか?」
「はい、正確に言えば『義手』と『義眼』になるでしょうか」
「当国では「バイオテクノロジー」に関しても研究を進めておりますので、『死なない』限りは治療することが可能です」
「ただし、再生自体は『本国』でしかできませんので、お時間がある時にでもいらしてください」
ピットの言葉に、ネルソンは席を立ちお願いする。
「もし叶うなら、余の体を元に戻してくれ」
「その時は、余は必ず君の役に立つことを誓おう」
この言葉に、ピットは感激した。
「実は…私は前世であなたの「ファン」だったのですよ」
小声で話すピットのこの言葉に、ネルソンは大笑いする。
「ワハハハ、これは前世で頑張った甲斐があったというものだ!」
「ピット王、これからもよろしく頼むよ」
ピットはネルソンと再度握手をした。
こうしてピットたちは、大英海龍国との会談を無事終えた。
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