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群雄進撃編
第116話 激突!青面獣VS豹子頭
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宋軍による荊州城攻略が始まった。
攻略兵数は60,000で、杭州・信州より各15000、建康府より30,000の出陣である。
中央の建康府より総司令官のコカ、副官の青面獣と魔族将軍2名、魔族兵中心の兵団で、衝車・投石車・弓車を中心とした工作兵が10,000、魔法兵100、弓兵1,000、魔族騎兵2000、残りが魔族歩兵である。
南の信州から司令官のメロウ、副官の鎮三山と魔族将軍1名、宋兵中心の兵団で、投石車・弓車を中心とした工作兵が2,000、弓兵600、騎兵500、残りが歩兵である
北の杭州から司令官のアンバサ、副官の霹靂火と魔族将軍1名、こちらも宋兵中心の兵団で、投石車・弓車を中心とした工作兵が1,500、弓兵600、騎兵400、残りが歩兵である。
建康府から荊州城までの距離は60㎞あり、また中間に山越えがある為、到着は14日ほど掛かる見込みである。
一方、信州と杭州からは40㎞ほどの距離で、起伏も少なく、衝車を引いても6日程度で到着する。
この二城からは中央軍出撃後の7日後に出撃となっていた。
これとは別に、杭州・信州・建康府に1000,蘇州・揚州・洪州に500、その後ろの江州に300の守備兵が配置された。
異変は中央軍出発後の10日後に起こる。
中央軍が木々に囲まれた山道を抜けて、山頂付近にある広場に先頭の騎馬隊が到達すると、100名ほどの敵弓隊が先頭の部隊を狙撃してきた。
「敵襲だ!敵弓隊を殲滅せよ!」
コカの号令に先頭にいた騎兵1000が飛び出し、逃げ出した弓兵を追いかけた。
騎兵が広場中央付近まで来ると、突然地面が崩れ、騎兵は皆穴の中に落ちていく。
穴の深さは8mほどあり、騎兵たちはとてもすぐには上がれない。
次の瞬間、穴の側面から次々と油と火が投げ込まれた。
逃げ場もなく炎に包まれる騎兵たち。
穴に落ちた騎兵たちは10分ほどで皆絶命した。
弓兵の奇襲と同時に林の中からも次々と油とファイヤーボールが撃ち込まれた。
次々と焼かれる攻城兵器を消火する為に、防御障壁を解いて水魔法を使い始める魔法兵たち。
その瞬間、側面から彭越率いる伏兵団が一気に攻撃を仕掛けた。
隊列の中央に奇襲をかけられた為、完全に分断された中央軍。
さらに後方から黥布と樊噲の兵団5000が襲い掛かっていた。
後方の兵団を率いる魔族将軍2名は、黥布と樊噲のことを知らず、果敢に襲い掛かったが、5合も交える事なく斬り倒された。
前方を指揮する青面獣は、部隊の混乱を立て直すため部隊長に指示を出す。
「久しぶりだな、青面獣!」
自分の名を呼ぶ声に驚き振り返ると、そこには知っている男が馬に乗っていた。
「お前は豹子頭!なぜここに?」
「いや違う…なぜ裏切った!」
青面獣はすぐさま状況を理解し、愛刀『吹毛剣』を抜き、林冲に襲い掛かった。
林冲と青面獣は槍と剣で激しく打ち合い続ける。
「なあ青面獣、こうやって打ち合うと前世のころを思い出さないか?」
「前世?何を言っている?」
林冲が何を言っているか分からない青面獣だったが、それも術中であると判断し冷静に対応した。
「そうか、お前は忘れてしまったか」
「俺たちは前世で一度、一騎打ちをやっているのだぞ?」
「あの時は引き分けだったがな」
「どういう事だ?一体どういう事なのだ?」
青面獣は林冲の言葉に段々と剣の精細さがなくなっていく。
「だがこれは戦争、もう少しお前と戦いたいが、ここからは本気で行かせてもらう!」
そう言い放った林冲は半獣化となり、一気に青面獣を追い詰める。
林冲から放たれる高速の突きに、次第に捌き切れなくなる青面獣。
「なんだと!豹子頭が突然人間のような姿になったと思ったら全く対応できなくなってきた…」
突きで攻撃を続ける林冲がトドメの一言を青面獣に告げる。
「お前たちの総司令官、お前たちを見捨てて逃げていったぞ!」
「そんな馬鹿な!」
そう言った青面獣を林冲が槍で馬から突き落とす。
仰向けに倒れた青面獣の目には、羽を背に生やして飛んで逃げる司令官の姿が映った。
「そうか…俺の運のなさはここでも健在か」
そう目を瞑ると、青面獣は抵抗なく素直に捕らえられた。
攻略兵数は60,000で、杭州・信州より各15000、建康府より30,000の出陣である。
中央の建康府より総司令官のコカ、副官の青面獣と魔族将軍2名、魔族兵中心の兵団で、衝車・投石車・弓車を中心とした工作兵が10,000、魔法兵100、弓兵1,000、魔族騎兵2000、残りが魔族歩兵である。
南の信州から司令官のメロウ、副官の鎮三山と魔族将軍1名、宋兵中心の兵団で、投石車・弓車を中心とした工作兵が2,000、弓兵600、騎兵500、残りが歩兵である
北の杭州から司令官のアンバサ、副官の霹靂火と魔族将軍1名、こちらも宋兵中心の兵団で、投石車・弓車を中心とした工作兵が1,500、弓兵600、騎兵400、残りが歩兵である。
建康府から荊州城までの距離は60㎞あり、また中間に山越えがある為、到着は14日ほど掛かる見込みである。
一方、信州と杭州からは40㎞ほどの距離で、起伏も少なく、衝車を引いても6日程度で到着する。
この二城からは中央軍出撃後の7日後に出撃となっていた。
これとは別に、杭州・信州・建康府に1000,蘇州・揚州・洪州に500、その後ろの江州に300の守備兵が配置された。
異変は中央軍出発後の10日後に起こる。
中央軍が木々に囲まれた山道を抜けて、山頂付近にある広場に先頭の騎馬隊が到達すると、100名ほどの敵弓隊が先頭の部隊を狙撃してきた。
「敵襲だ!敵弓隊を殲滅せよ!」
コカの号令に先頭にいた騎兵1000が飛び出し、逃げ出した弓兵を追いかけた。
騎兵が広場中央付近まで来ると、突然地面が崩れ、騎兵は皆穴の中に落ちていく。
穴の深さは8mほどあり、騎兵たちはとてもすぐには上がれない。
次の瞬間、穴の側面から次々と油と火が投げ込まれた。
逃げ場もなく炎に包まれる騎兵たち。
穴に落ちた騎兵たちは10分ほどで皆絶命した。
弓兵の奇襲と同時に林の中からも次々と油とファイヤーボールが撃ち込まれた。
次々と焼かれる攻城兵器を消火する為に、防御障壁を解いて水魔法を使い始める魔法兵たち。
その瞬間、側面から彭越率いる伏兵団が一気に攻撃を仕掛けた。
隊列の中央に奇襲をかけられた為、完全に分断された中央軍。
さらに後方から黥布と樊噲の兵団5000が襲い掛かっていた。
後方の兵団を率いる魔族将軍2名は、黥布と樊噲のことを知らず、果敢に襲い掛かったが、5合も交える事なく斬り倒された。
前方を指揮する青面獣は、部隊の混乱を立て直すため部隊長に指示を出す。
「久しぶりだな、青面獣!」
自分の名を呼ぶ声に驚き振り返ると、そこには知っている男が馬に乗っていた。
「お前は豹子頭!なぜここに?」
「いや違う…なぜ裏切った!」
青面獣はすぐさま状況を理解し、愛刀『吹毛剣』を抜き、林冲に襲い掛かった。
林冲と青面獣は槍と剣で激しく打ち合い続ける。
「なあ青面獣、こうやって打ち合うと前世のころを思い出さないか?」
「前世?何を言っている?」
林冲が何を言っているか分からない青面獣だったが、それも術中であると判断し冷静に対応した。
「そうか、お前は忘れてしまったか」
「俺たちは前世で一度、一騎打ちをやっているのだぞ?」
「あの時は引き分けだったがな」
「どういう事だ?一体どういう事なのだ?」
青面獣は林冲の言葉に段々と剣の精細さがなくなっていく。
「だがこれは戦争、もう少しお前と戦いたいが、ここからは本気で行かせてもらう!」
そう言い放った林冲は半獣化となり、一気に青面獣を追い詰める。
林冲から放たれる高速の突きに、次第に捌き切れなくなる青面獣。
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「そんな馬鹿な!」
そう言った青面獣を林冲が槍で馬から突き落とす。
仰向けに倒れた青面獣の目には、羽を背に生やして飛んで逃げる司令官の姿が映った。
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