神となった俺の世界で、信者たちが国を興す

のりつま

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第110話 結成!美少女戦隊

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会議が終了し、各自領に戻って行った王たち。

ピットはラビットの街へ戻ると、孔明が各人へと指示を出す。

陳平や林冲たちとはそのまま各王たちの元へと趣行動を共にした。

さらに、ツキノ達は韓信軍、ボウイは項羽軍と行動を共にする予定となっている。

これは現地で進化候補者がいた際、二人が進化させ仲間にする為である。

当初はツキノを項羽陣に就かせる予定だったが、ボウイが項羽に直々に稽古を付けて貰いたいとお願いし、項羽がこれを了承した形だ。

最初、ツキノが来ると喜んでいた龍且たちが、ボウイと替った瞬間に死んだ魚の目になっていたのは印象的だった。

更に卑弥呼も項羽陣に赴き、呪いの解除役を受け持つことになる。

この話をした時、一度死んだ目をした龍且たちの目が再び生き返ったのは印象的だった。

清正の配下たちはここに留まり、魔族たちを使っての土木工事となる。

庄林一心が涙目になり「また土木工事…」と呟いていたのが印象的だった。

義経たちは孔明から直接指示を受けて、後日街を後にした。

清正や百地たちも韓信領へ既に旅立っており、蜂須賀衆や三秦・彭越たちも北の砦から韓信領へと合流する。

黒田八虎と母里武兵衛・半蔵の配下たちも項羽と合流済。

そして今日ツキノも旅発つ。

「それじゃあピットちゃん、体には気を付けてね!」

旅立つツキノのそばには3人の女性がいる。

スズメバチの『巴御前』・アシナガバチの『小松姫』・トックリバチの『山本八重』の3名である。

少し前までこの3人は相当仲が悪く、卑弥呼も扱いに相当苦労していたようだ。

そんな一触即発の状態で、当時勧誘に来たツキノが現れる。

「やっほーみんな!」
「今日からあなた達は私と一緒に美少女戦士となります!」
「みんな仲良くしようね!」

しばしの沈黙が流れ、巴御前が喋りだす。

「おいお前!いまはお前のような嬢ちゃんが話に割り込んでいい状況じゃないんだよ!」

「あらあら、気性の荒いスズメバチの巴さんは誰これ構わずケンカを売るんですね?」

「なんだとこの雑魚アシナガバチが!お前らのような中途半端は虫唾が走るんだよ!」

「あ~あ、昔から争いは同レベルでしか起きないっていうけれど、あんたら見ていると全くその通りだと思いますわ!」

「んだとこのボッチの徳利女が!お前は一人で自慢の銃でも磨いていろ!」

3人はツキノをほったらかしてまた喧嘩を始める。

「へー私を無視するなんていい度胸しているじゃん?」

慌てて止めようとする卑弥呼を躱し、一瞬で3人を首トンで気絶させる。

気を失った3人を横一列に並べて一人ずつ起こす。

「なんだ…てめぇ」

「はい!言葉使いが悪い!」

締め技でまた落とされる。

そして起こす。

「ちょっと待ちなさい」

「はい!人にものを頼む言葉じゃない!」

締め技でまた落とされる。

そして起こす。

そんなことを繰り返していると、さすがの3人も下手に出始めた。

「ちょ、ちょっとお待ちください」
「あなた様はいったい誰なのですか?」

待ってましたとばかりに自己紹介を始めるツキノ。

「私の名前は愛と勇気の美少女戦士・ラビット・ツキノ!」

また場に沈黙が流れるが…

「す、素晴らしいですツキノ様!」
「お、おう、なんてかっこいいんだ!」
「やはりこれからは美少女戦士の時代ですわ!」

三者ともキレたらヤバイ王の姉ということに気づき、一生懸命よいしょを始めた。 

ツキノはうんうんと言いながら目的を話す。

「最初にも話したけどさ、この美少女戦士の人数を増やしたくて3人をスカウトに来たのよ!」
「なんか3人ともやる気満々だしこれからもよろしくね!」

「「「しまった!勧誘だったのか!」」」

ここで初めて3人の気持ちが一つになったが、もう仲間になる以外に方法がないようだ。

「「「よろしくお願いします!」」」

3人の顔は満面の笑顔、だが小刻みに震えた体でツキノに挨拶をした。

卑弥呼も従順になった3人を見て安堵し、ツキノにお礼を言う。

そして今、4人は仲良く韓信の元へ赴いていった。

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