神となった俺の世界で、信者たちが国を興す

のりつま

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第89話 レッドキャップ追撃戦

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レッドキャップの進軍が始まった。

兵数約7000名は連れてきた旗本兵800と生き残った魔物兵4000。

それと北の砦の守備兵2000のうち1900を編成した部隊である。

精鋭と言っても、魔法兵はすでになく、弓兵が200程度。

そして、食料がほとんど残っていない中での進軍である。

それでも、誰一人脱落しないのは精鋭たる所以であろうか。

道も半ばに差し掛かるころ、後方より斥候兵が報告を行う。

「報告、北の砦がラビット兵団により陥落いたしました!」

この報告に、兵は動じなかった。

「そうか、ご苦労!」

レッドキャップはその一言だけ発し進軍を再開する。

間もなく、後方から土煙と怒号が聞こえてきた。

「申し上げます!後方部隊が敵兵団と戦闘に入りました!」

「どれ程の兵力か?」

レッドキャップの質問に、兵は震えながら答える。

「それが・・・攻撃を仕掛けているのは敵兵20名程度と思われます!」
「その兵たちが次々と後方兵団を潰して行っております!」

「なんじゃと!」

驚きを隠せないレッドキャップ。

「大王!ここは私が参ります!」

従弟熊がレッドキャップに並びそう告げる

「私の軽率な言葉で亜父を失くしてしまいました」
「せめて奴らに一太刀浴びせて、亜父へ謝りに行きたいと思います!」

「わかった、ただ、死に急ぐなよ!」

震える声で話すレッドキャップに、従弟熊は拱手をして踵を返した。

「旗本隊200は我に続いて後方の兵団を撃ち破るぞ!」

「「応―!」」

後方にいた200の兵団も踵を返して従弟熊と一緒に下がって行った。

レッドキャップは振り返りもせずに、自身は咸陽に向けて走り出す。

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