神となった俺の世界で、信者たちが国を興す

のりつま

文字の大きさ
上 下
79 / 317

第78話 形勢逆転

しおりを挟む
いやー下手な映画やドラマとか見るより、みんなの活躍みている方が全然面白い!
ちなみに、義経がワイバーンの言葉が理解できたのは『龍族全言語セット/3500P』を購入済みだったお陰です。
俺も何か信者に神様みたいなことができてちょっと嬉しかったなぁ。
さて、続き続きっと。

次郎と三郎は大苦戦を強いられていた。

「この熊、メチャクチャ強いんだけど?」

「なんで俺らの方にこんな化け物がいるのかな?」

泣き言を吐く二人とは対照的に、熊武将は大喜びしていた。

「今日は最高の日だ!」
「こんなに戦いがいがある相手とやるのは、大王様や古参の熊武将たち以来だ!」
「お前たち、もっと俺を楽しませてくれよ!」

この発言に次郎三郎はドン引きした。

「おい、この熊さんうちの戦闘狂と同じこと言っているぞ?」
「あのみどりの人、マジでネジ飛んでいるもんな!」

二人の陰口を熊武将の斧槍が黙らせる。

横殴りに振りかざした後、すぐさま突きを連続して繰り出す。

次郎がそれを防いでいる間に、三郎が側面から斬りかかる。

その三郎の刀の柄を熊武将は素手で掴み、次郎へ投げつける。

三郎を受け止めた次郎は、そのまま後方へ吹っ飛んだ。

起き上がった2人を熊武将は斧槍を振り回しながら迫ってくる。

身構える2人に上空から義経の声が聞こえた。

「おーい二人共、生きているかー?」
「敵ワイバーン部隊は全部俺らが倒したぞー!」

そんな馬鹿な!と上空を見上げた熊武将は、ワイバーンに乗った義経と常陸坊たち、それと無人のワイバーンが上空で待機しているのを確認した。

「まずい!者ども、物陰に隠れろ!」

熊武将のその言葉よりも先に、ワイバーン軍団が魔族兵に襲い掛かる。

咬み殺されるもの、上空に運ばれ落とされるもの、魔族兵は混乱を極めた。

弓や魔法で撃ち落とそうとする魔族に、ワイバーンに跨った与一の矢が次々と魔族兵を射抜く。

兵を取り纏めようとする熊武将の前に、今度は義経が降り立つ。

「よぉ熊の大将!」
「今度は俺が相手してやるぜ!」

義経の言葉に熊武将は笑みを浮かべながらも辞退する。

「せっかくのお誘いお受けしたいが」
「今は残念ながら俺も一軍を率いる武将だ」
「今回は勝利を優先させてもらう!」

そう言い放つと、熊武将は残った兵を連れて門の部隊へ走り出した。

「そうはさせるか!」
「次郎三郎隊、全員一緒についてこい!」

義経たちも、門にいる弁慶たちと合流を目指す。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

父が再婚しました

Ruhuna
ファンタジー
母が亡くなって1ヶ月後に 父が再婚しました

原産地が同じでも結果が違ったお話

よもぎ
ファンタジー
とある国の貴族が通うための学園で、女生徒一人と男子生徒十数人がとある罪により捕縛されることとなった。女生徒は何の罪かも分からず牢で悶々と過ごしていたが、そこにさる貴族家の夫人が訪ねてきて……。 視点が途中で切り替わります。基本的に一人称視点で話が進みます。

【完結】私の見る目がない?えーっと…神眼持ってるんですけど、彼の良さがわからないんですか?じゃあ、家を出ていきます。

西東友一
ファンタジー
えっ、彼との結婚がダメ? なぜです、お父様? 彼はイケメンで、知性があって、性格もいい?のに。 「じゃあ、家を出ていきます」

魔道具作ってたら断罪回避できてたわw

かぜかおる
ファンタジー
転生して魔法があったからそっちを楽しんで生きてます! って、あれまあ私悪役令嬢だったんですか(笑) フワッと設定、ざまあなし、落ちなし、軽〜く読んでくださいな。

日本列島、時震により転移す!

黄昏人
ファンタジー
2023年(現在)、日本列島が後に時震と呼ばれる現象により、500年以上の時を超え1492年(過去)の世界に転移した。移転したのは本州、四国、九州とその周辺の島々であり、現在の日本は過去の時代に飛ばされ、過去の日本は現在の世界に飛ばされた。飛ばされた現在の日本はその文明を支え、国民を食わせるためには早急に莫大な資源と食料が必要である。過去の日本は現在の世界を意識できないが、取り残された北海道と沖縄は国富の大部分を失い、戦国日本を抱え途方にくれる。人々は、政府は何を思いどうふるまうのか。

我が家に子犬がやって来た!

もも野はち助(旧ハチ助)
ファンタジー
【あらすじ】ラテール伯爵家の令嬢フィリアナは、仕事で帰宅できない父の状況に不満を抱きながら、自身の6歳の誕生日を迎えていた。すると、遅くに帰宅した父が白黒でフワフワな毛をした足の太い子犬を連れ帰る。子犬の飼い主はある高貴な人物らしいが、訳あってラテール家で面倒を見る事になったそうだ。その子犬を自身の誕生日プレゼントだと勘違いしたフィリアナは、兄ロアルドと取り合いながら、可愛がり始める。子犬はすでに名前が決まっており『アルス』といった。 アルスは当初かなり周囲の人間を警戒していたのだが、フィリアナとロアルドが甲斐甲斐しく世話をする事で、すぐに二人と打ち解ける。 だがそんな子犬のアルスには、ある重大な秘密があって……。 この話は、子犬と戯れながら巻き込まれ成長をしていく兄妹の物語。 ※全102話で完結済。 ★『小説家になろう』でも読めます★

【完結】捨て去られた王妃は王宮で働く

ここ
ファンタジー
たしかに私は王妃になった。 5歳の頃に婚約が決まり、逃げようがなかった。完全なる政略結婚。 夫である国王陛下は、ハーレムで浮かれている。政務は王妃が行っていいらしい。私は仕事は得意だ。家臣たちが追いつけないほど、理解が早く、正確らしい。家臣たちは、王妃がいないと困るようになった。何とかしなければ…

聖獣達に愛された子

颯希
ファンタジー
ある日、漆黒の森の前に子供が捨てられた。 普通の森ならばその子供は死ぬがその森は普通ではなかった。その森は..... 捨て子の生き様を描いています!! 興味を持った人はぜひ読んで見て下さい!!

処理中です...