15 / 317
第14話 ゴブリンが村にやってきた
しおりを挟む
8日後、官兵衛が話した通りゴブリンの使者が訪れる。
来たのはやたらと着飾りしたシャーマンゴブリン1体と、ホブゴブリン4体だった。
官兵衛以下、皆昆虫や小動物の姿となって対応し始める。
「ハハァ、シシャノミナサマ、オマチシテ、オリマシタ」
カマキリになった官兵衛は片言で話す。
「ワレワレハ、ミナサマガクル、ノヲ、イマカ、イマカト、オマチシテ、オリマシタ」
「ワレワレハ、ナインテール、ヘノ、ミツギモノデ、クルシメラレテ、オリマス、ドウカ、ワレラヲ、スクッテ、クダサイ」
官兵衛が嘘とおだてを織り交ぜてゴブリンたちと会話を進める。
「ほう、最初から我々に恭順するとはなかなかに良いことだ」
「お前ら虫けらたちにも我が王レッドキャップ様は寛大なお心をお持ちだ」
「お前たちが普通に暮らせるよう取り計らってやるので、協力を惜しむなよ?」
高圧的に話すシャーマンに、官兵衛たち重臣は頭を下げて、礼を言った。
「アスニハ、ミナサマガ、チュウトンデキマス、ジュンビガ、トトノイマスノデ、コチラヲ、モッテ、ジンチデ、ヲオタノシミクダサイ」
そう言うと、ミツバチたちがたくさんの料理と飲み物を荷車に乗せて運んできた。
「アスハ、セイダイナ、ウタゲヲ、ゴヨウイイ、タシマスノデ、キョウイチニチ、ダケ、オマチクダサイ」
「これは素晴らしい!お前たちこんな食い物も作れるのか!」
「よし、虫ども!すべて我々の陣に運ぶのだ!」
ご機嫌な態度で使者は虫たちに命令する。
「デハ、アス、モンヲ、ヒライテ、マッテオリマス」
フン!と鼻を鳴らしたゴブリンたちはそのまま来た道を帰っていった。
1㎞ほど離れた敵陣地に、ハチたちは荷車を届けた後、領域へ戻り、人に戻った官兵衛と打ち合わせをしていた。
深夜、貢物の食糧で宴を開いたゴブリンたちは、寝静まっていた。
突然、土の中から黒服の人間たちが飛び出し、シャーマンが眠るテントへと向かう。
完全に寝入っていたシャーマンたち4名は一瞬で殺されてしまう。
その瞬間、シャーマンが陣地に掛けていた闇の障壁魔法は解け、外で待機していた清正たちが静かに突撃し、音もなくゴブリンたちを殺しまくっていく。
全体数が半分くらいになった頃、眠りから覚めたゴブリンロードが叫ぶ!
「おい!おまえら!なにをやっている!」
「敵襲だよ!」
王の後ろでそう静かに言い放ったボウイは、自慢のバトルアックスでロードの首を刎ね飛ばした。
王の死に気づき大混乱に陥るゴブリンたち。
いったい何が起きているのかわからないうちに、次々と討ち取られ、30分もしないうちにすべてのゴブリンが動かなくなった。
その場で報告を受けた官兵衛は、急いで撤退の準備を始める。
すべての死体と荷物を荷車に乗せ、夜が明けるころには元の更地に戻っていた。
レッドキャップ率いる2000のゴブリン部隊は一夜にして消滅したのである。
来たのはやたらと着飾りしたシャーマンゴブリン1体と、ホブゴブリン4体だった。
官兵衛以下、皆昆虫や小動物の姿となって対応し始める。
「ハハァ、シシャノミナサマ、オマチシテ、オリマシタ」
カマキリになった官兵衛は片言で話す。
「ワレワレハ、ミナサマガクル、ノヲ、イマカ、イマカト、オマチシテ、オリマシタ」
「ワレワレハ、ナインテール、ヘノ、ミツギモノデ、クルシメラレテ、オリマス、ドウカ、ワレラヲ、スクッテ、クダサイ」
官兵衛が嘘とおだてを織り交ぜてゴブリンたちと会話を進める。
「ほう、最初から我々に恭順するとはなかなかに良いことだ」
「お前ら虫けらたちにも我が王レッドキャップ様は寛大なお心をお持ちだ」
「お前たちが普通に暮らせるよう取り計らってやるので、協力を惜しむなよ?」
高圧的に話すシャーマンに、官兵衛たち重臣は頭を下げて、礼を言った。
「アスニハ、ミナサマガ、チュウトンデキマス、ジュンビガ、トトノイマスノデ、コチラヲ、モッテ、ジンチデ、ヲオタノシミクダサイ」
そう言うと、ミツバチたちがたくさんの料理と飲み物を荷車に乗せて運んできた。
「アスハ、セイダイナ、ウタゲヲ、ゴヨウイイ、タシマスノデ、キョウイチニチ、ダケ、オマチクダサイ」
「これは素晴らしい!お前たちこんな食い物も作れるのか!」
「よし、虫ども!すべて我々の陣に運ぶのだ!」
ご機嫌な態度で使者は虫たちに命令する。
「デハ、アス、モンヲ、ヒライテ、マッテオリマス」
フン!と鼻を鳴らしたゴブリンたちはそのまま来た道を帰っていった。
1㎞ほど離れた敵陣地に、ハチたちは荷車を届けた後、領域へ戻り、人に戻った官兵衛と打ち合わせをしていた。
深夜、貢物の食糧で宴を開いたゴブリンたちは、寝静まっていた。
突然、土の中から黒服の人間たちが飛び出し、シャーマンが眠るテントへと向かう。
完全に寝入っていたシャーマンたち4名は一瞬で殺されてしまう。
その瞬間、シャーマンが陣地に掛けていた闇の障壁魔法は解け、外で待機していた清正たちが静かに突撃し、音もなくゴブリンたちを殺しまくっていく。
全体数が半分くらいになった頃、眠りから覚めたゴブリンロードが叫ぶ!
「おい!おまえら!なにをやっている!」
「敵襲だよ!」
王の後ろでそう静かに言い放ったボウイは、自慢のバトルアックスでロードの首を刎ね飛ばした。
王の死に気づき大混乱に陥るゴブリンたち。
いったい何が起きているのかわからないうちに、次々と討ち取られ、30分もしないうちにすべてのゴブリンが動かなくなった。
その場で報告を受けた官兵衛は、急いで撤退の準備を始める。
すべての死体と荷物を荷車に乗せ、夜が明けるころには元の更地に戻っていた。
レッドキャップ率いる2000のゴブリン部隊は一夜にして消滅したのである。
0
お気に入りに追加
18
あなたにおすすめの小説
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
原産地が同じでも結果が違ったお話
よもぎ
ファンタジー
とある国の貴族が通うための学園で、女生徒一人と男子生徒十数人がとある罪により捕縛されることとなった。女生徒は何の罪かも分からず牢で悶々と過ごしていたが、そこにさる貴族家の夫人が訪ねてきて……。
視点が途中で切り替わります。基本的に一人称視点で話が進みます。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
【完結】私の見る目がない?えーっと…神眼持ってるんですけど、彼の良さがわからないんですか?じゃあ、家を出ていきます。
西東友一
ファンタジー
えっ、彼との結婚がダメ?
なぜです、お父様?
彼はイケメンで、知性があって、性格もいい?のに。
「じゃあ、家を出ていきます」
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
魔道具作ってたら断罪回避できてたわw
かぜかおる
ファンタジー
転生して魔法があったからそっちを楽しんで生きてます!
って、あれまあ私悪役令嬢だったんですか(笑)
フワッと設定、ざまあなし、落ちなし、軽〜く読んでくださいな。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
日本列島、時震により転移す!
黄昏人
ファンタジー
2023年(現在)、日本列島が後に時震と呼ばれる現象により、500年以上の時を超え1492年(過去)の世界に転移した。移転したのは本州、四国、九州とその周辺の島々であり、現在の日本は過去の時代に飛ばされ、過去の日本は現在の世界に飛ばされた。飛ばされた現在の日本はその文明を支え、国民を食わせるためには早急に莫大な資源と食料が必要である。過去の日本は現在の世界を意識できないが、取り残された北海道と沖縄は国富の大部分を失い、戦国日本を抱え途方にくれる。人々は、政府は何を思いどうふるまうのか。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
婚約破棄騒動に巻き込まれたモブですが……
こうじ
ファンタジー
『あ、終わった……』王太子の取り巻きの1人であるシューラは人生が詰んだのを感じた。王太子と公爵令嬢の婚約破棄騒動に巻き込まれた結果、全てを失う事になってしまったシューラ、これは元貴族令息のやり直しの物語である。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
俺が死んでから始まる物語
石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていたポーター(荷物運び)のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもないことは自分でも解っていた。
だが、それでもセレスはパーティに残りたかったので土下座までしてリヒトに情けなくもしがみついた。
余りにしつこいセレスに頭に来たリヒトはつい剣の柄でセレスを殴った…そして、セレスは亡くなった。
そこからこの話は始まる。
セレスには誰にも言った事が無い『秘密』があり、その秘密のせいで、死ぬことは怖く無かった…死から始まるファンタジー此処に開幕
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる