拒絶者の行く世界

蒼華 スー

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魔妖学園

オリジナル

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    「ふぅー、疲れた。初仕事終了!」





   私は頼まれていた仕事も終え、一日目の仕事が終わった。





    「ん。では、今日からは寮とやらに泊まるのだろう?とっとと行くぞ。」
    「いや、羅泉。一応、上司であるあの人にも伝えておかなきゃいけないから、少し待って。
    ……………というか、遅くない?」
    「あぁ。そういやそうだな。もう三時間くらい、戻って来てないんのではないか?一応保健医だろう?ならばここで仕事をするのでは無いのか?」
    「さぁ?用事が長引いてるんじゃない?なんか少し慌ただしく動いていたし。まぁ、[地図マップ]を見ると、一部の生徒は生徒会室、一部の教師は理事長室にいるみたい。」
    「ほぅ。相も変わらず面白い技を使うなぁ、ヒョウは。」
    「フフッ。そう?
    ……………だったらもう少し、食べるのは待ってよね?まだまだ面白い技ならあるんだから。」
    「ククッ。まぁ、不味くならない内ならば………な。」
    「って。不味くならない内っていつまでよ?」




    羅泉の言葉につい、胡乱げな顔で聞き返した。



    というか何気に、いつまで経っても、食う気でいるんだよなぁ………。
    数年くらいすれば、もしかしたら気が変わるかなっと、ほんの少しだけ思ってたけど、まぁ、仕方ないか。私が強くなればいいだけだ。
    うーん。でも、所詮は人間だからなぁ。何処まで強くなれるか……………。
    やめやめ、難しい事は後にしよう。まぁ、余り時間もないかもだけど、今を楽しく生きれるようにするしかないや。……………それにあと少しで、それ以外の抜け道も見つけられそうだし……………。
    ……………あーあ。いざ死ぬかもしれないと思うと、流石に怖気づくなぁ。前まではあんまり実感無かったしなぁ。




    「ん?そうだな。人間で言えば、十六から二十五歳位までだな。俺の好みは十八前後だな。」
    「oh……。マジッスカ。本当にあと数年じゃあないか。」
    「ふんっ。今更怖気づいたか?」
    「まぁね。流石にねぇ。」
    「……………ふんっ。どうせ人間は直ぐにいなくなるだろう?」
    「いや、それは、羅泉が妖怪だからだよ。」
    「……………まぁな。俺たちみたいなオリジナルは、寿命が決まってないからな。誰かに殺されるか、自害するかしないと死は訪れない。」
    「……………えっ!?そうなの!?初耳なんだけど!?」
    「ん?言ってなかったか?」
    「何年も一緒にいるけど、聞いてないわ!全く!!!」
    「まぁ、人間のお前に話した所でなんになるって感じでもあるが、興味があるなら教えてやる。そうだな、ざっくり説明すると……………。」





    羅泉の説明をまとめると、こうなった。




    ……………羅泉って結構話が長い時があるんですよね………。





    ●妖怪やモンスターには、大きくわけて三種類存在する。
        ・自然に気がついたら産まれている奴。(オリジナル)
        ・オリジナルから産まれる奴。(普通の妖怪、モンスター)
        ・陰陽術や、呪術等によって産まれた奴。(ゴーレム等。)

    ●寿命、強さ。
        ・オリジナル
        (特に寿命は無く、ラスボス並に強い。歳をとる事に強さが格段に増す。特に若い時。)
        ・妖怪、モンスター
        (寿命はめっちゃ長く、歳をとる事に強さが増す。)
        ・ゴーレム等
        (込められた魔力や霊力によって稼働時間が決まり、強さもそれに比例する。)





    ……………マジか………。




    「ねぇ。ちなみにさ、羅泉以外のオリジナルって、まだ生きてる?」
    「あぁ。多分な。」
    「……………ちなみにどちらに?」
    「ん?んー………そうだな………。北欧の方にヴァンパイアのオリジナルがいたなぁ。だが、お前は近づかぬほうがいいぞ?特に夜には。奴の力が、一番増す時だしな。」
    「いや、近づく予定は無いよ?」







    ……………でも、なんか会いそうな気がするな。
    ……………フラグか?









────
    更新遅れてすみません!!!
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