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異世界旅行リターン
いざ、S階級試験を!
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という訳で、私は二番目の依頼を受ける事にした。
「って事でこの依頼でいい?」
「あぁ、好きにしろ。俺としては、竜でも良かったがな。」
「それは時間がかかるし、倒せるか分からないからヤダ。」
という会話をしながらカウンターへ向かった。
「すみません。この依頼を受けます。」
「はい。かしこまりました。………………へぁ!?」
「ん?どうしました?」
「あ、あの、ほ、本当にこれを受けるんですか?」
「はい。何か問題がありますか?」
「い、いえ。だってこれ、A階級パーティでの採取推奨されているのに貴方は………パーティにも入っていない上、階級も低いですし………。」
「まぁ、昨日登録したばかりですし、階級はどうにもなりませんよ。それに私は人とは組みたくないですし。
ですが、どの依頼を受けようがその冒険者の自由なんですよね?」
「ま、まぁ、そうですが………。」
「でしたら問題ない筈です。心配してくれるのは助かりますが、こちらとしてはさっさと済ませたいので。」
「……………かしこまりました。」
受付嬢さんは、渋々といった感じで私の依頼を受理した。
「……………これで完了です。ご武運を。」
「ありがとうございました。」
そう言って私は、足早に去っていった。
─ギルド内での報告─
コンコン
私はギルド長の部屋のドアを叩き、中から入室の許可を貰ってから、ドアを開いた。
「失礼します。ギルド長、ご報告があります。」
そう言って、私は執務机に大量の書類を乗せ、椅子に座っているギルド長と、横にある本棚の本を立ち読みしている副ギルド長を見た。
あっ、ちなみに言い忘れていましたが私はこのギルドで受付嬢をしているサリナと言います。
そして、ここに報告しに来た理由は一つ。先程の白色の女の子が受けた依頼についてだ。実はあの、一気にランクアップする為の[特別依頼]は、受けた人がいた場合、必ず報告をするよう義務付けられているからだ。
「何だ?手短に話せ。」
「特別依頼を受けた方がおられます。」
「………ほぅ。そんな骨のある奴がいたか。」
ギルド長がこういうのも無理はない。何故なら、この[特別依頼]は、通常の依頼よりも遥かに難しい物ばかりだからだ。
なので、殆どの冒険者がこの依頼を受ける事はない。その為、無関心そうだった副ギルド長も静かに、こちらを見た。
「骨のある奴では無くて、命知らずなだけでしょう。はぁ。この社交界シーズンで、貴族とかから嫌って程の依頼が来ている時に………。なんでこうも面倒事って言うのは、立て続けに起こるのでしょうね?」
「仕方ねぇだろ?それで何だ?どこのパーティがなんの[特別依頼]を受けたんだ?」
「えっと、それが………パーティではなく、単独での挑戦で………。」
「はぁ。益々、なんて命知らずな………。」
「それで?誰なんだ?」
「はい。先日冒険者になったばかりで、名前はスー。得意技等は秘匿されていて分かりません。階級はD、受けた[特別依頼]は、S階級試験を受ける為のものです。」
「…………………。」
「…………………。」
その後暫くの間、彼等は固まっていたらしい。
「って事でこの依頼でいい?」
「あぁ、好きにしろ。俺としては、竜でも良かったがな。」
「それは時間がかかるし、倒せるか分からないからヤダ。」
という会話をしながらカウンターへ向かった。
「すみません。この依頼を受けます。」
「はい。かしこまりました。………………へぁ!?」
「ん?どうしました?」
「あ、あの、ほ、本当にこれを受けるんですか?」
「はい。何か問題がありますか?」
「い、いえ。だってこれ、A階級パーティでの採取推奨されているのに貴方は………パーティにも入っていない上、階級も低いですし………。」
「まぁ、昨日登録したばかりですし、階級はどうにもなりませんよ。それに私は人とは組みたくないですし。
ですが、どの依頼を受けようがその冒険者の自由なんですよね?」
「ま、まぁ、そうですが………。」
「でしたら問題ない筈です。心配してくれるのは助かりますが、こちらとしてはさっさと済ませたいので。」
「……………かしこまりました。」
受付嬢さんは、渋々といった感じで私の依頼を受理した。
「……………これで完了です。ご武運を。」
「ありがとうございました。」
そう言って私は、足早に去っていった。
─ギルド内での報告─
コンコン
私はギルド長の部屋のドアを叩き、中から入室の許可を貰ってから、ドアを開いた。
「失礼します。ギルド長、ご報告があります。」
そう言って、私は執務机に大量の書類を乗せ、椅子に座っているギルド長と、横にある本棚の本を立ち読みしている副ギルド長を見た。
あっ、ちなみに言い忘れていましたが私はこのギルドで受付嬢をしているサリナと言います。
そして、ここに報告しに来た理由は一つ。先程の白色の女の子が受けた依頼についてだ。実はあの、一気にランクアップする為の[特別依頼]は、受けた人がいた場合、必ず報告をするよう義務付けられているからだ。
「何だ?手短に話せ。」
「特別依頼を受けた方がおられます。」
「………ほぅ。そんな骨のある奴がいたか。」
ギルド長がこういうのも無理はない。何故なら、この[特別依頼]は、通常の依頼よりも遥かに難しい物ばかりだからだ。
なので、殆どの冒険者がこの依頼を受ける事はない。その為、無関心そうだった副ギルド長も静かに、こちらを見た。
「骨のある奴では無くて、命知らずなだけでしょう。はぁ。この社交界シーズンで、貴族とかから嫌って程の依頼が来ている時に………。なんでこうも面倒事って言うのは、立て続けに起こるのでしょうね?」
「仕方ねぇだろ?それで何だ?どこのパーティがなんの[特別依頼]を受けたんだ?」
「えっと、それが………パーティではなく、単独での挑戦で………。」
「はぁ。益々、なんて命知らずな………。」
「それで?誰なんだ?」
「はい。先日冒険者になったばかりで、名前はスー。得意技等は秘匿されていて分かりません。階級はD、受けた[特別依頼]は、S階級試験を受ける為のものです。」
「…………………。」
「…………………。」
その後暫くの間、彼等は固まっていたらしい。
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