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いざ初異世界へ!
ショッピングです。
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私達は食べ歩きを満喫し、昼食を終えた。
「ねぇ、羅泉。昼食も終わったし、この世界にはどんな物が売れているか、見ていかない?私も、お店出してみたいし。」
「ん。いいぞ。俺も気になるしな。」
「やった!じゃあ、まず異世界定番の魔法薬的なのを見たいな。消耗品だから結構色々な所で売れていると思うし、私が売りたい物の内の一つだからさ。」
「あぁ。いいが、………ぽーしょんって何だ?」
「えっと、簡単に言うと、傷にかけたり飲んだりしたら、直ぐに傷とかが塞がったり、魔力が回復したりとかする薬かな?」
「ふむ。………そんなものあるとは思えんがな。そんな都合のいい薬があったとしても、誰しもが作れるという薬では無かろう?」
「うん。それもそうだよね。けど、この世界にはあるかも知れないじゃん?向こうの世界と違ってここでは、魔法はメジャーなんだからさ。」
「む。まぁ、そうだな。しかし、ヒョウはよく、ポーションなんて存在を知っていたな。」
「うーん。作った事があるからかな。」
「はあっ!?マジか?」
「うん。マジ。あの、緑葉の傷を治した時に、私が近くにいなかった時の事を考えて一応作っておいたけど………。」
羅泉の視線が痛いっ!何?その冷ややかな目。ヤバイ、失言だった!
多分、過去一番の鋭い視線を感じるんだけど。
「……………けど、何だ?」
うぅ。なんか、羅泉の声まで低くなったー。怖っ。
「き、効き目が思ったよりも強いやつが出来てしまってさ………流石にこれを世間に出したらその、羅泉に怒られるかなって………。」
「当たり前だバカッ!お前、どんだけ自身が危うい立場に立っているか、分かっているのか!?魔道具は作れるは、人間には無い魔力持っているは、霊力は多いは………その上、ポーションが作れるとは。はぁ。まぁ、俺が傍で見ている限りは面白いから良いか………。
だが、俺が食う前に死なれても困るな。まっ、お前ならそうそうやられる事は無いだろうが。」
「おー。心配してくれるの?ありがとう。」
「ふん。阿呆、俺が食う前に死なれちゃ困るだけだ。」
「それでも、ありがとう。そして、安心して。私は羅泉以外に負ける様な予感がしたら、速攻逃げるから。」
「……………ふん。そんな敵がいたら俺が殺る。」
「……………ありがとう。頼りにしているよ。」
「……………おい、ポーションを見に行くのでは無かったのか?さっさと行くぞ。ほら、連れてけ。」
「はい。了ー解!」
私は、ちょっぴり暖かい気持ちを感じながら、当たり前だという様にニヤリと笑った後、少し照れたようにローブに引っ込んだ羅泉を抱え、薬屋へ向かった。
そしてふと、羅泉に会えて良かったという気持ちが私の心に溢れた。
「ねぇ、羅泉。昼食も終わったし、この世界にはどんな物が売れているか、見ていかない?私も、お店出してみたいし。」
「ん。いいぞ。俺も気になるしな。」
「やった!じゃあ、まず異世界定番の魔法薬的なのを見たいな。消耗品だから結構色々な所で売れていると思うし、私が売りたい物の内の一つだからさ。」
「あぁ。いいが、………ぽーしょんって何だ?」
「えっと、簡単に言うと、傷にかけたり飲んだりしたら、直ぐに傷とかが塞がったり、魔力が回復したりとかする薬かな?」
「ふむ。………そんなものあるとは思えんがな。そんな都合のいい薬があったとしても、誰しもが作れるという薬では無かろう?」
「うん。それもそうだよね。けど、この世界にはあるかも知れないじゃん?向こうの世界と違ってここでは、魔法はメジャーなんだからさ。」
「む。まぁ、そうだな。しかし、ヒョウはよく、ポーションなんて存在を知っていたな。」
「うーん。作った事があるからかな。」
「はあっ!?マジか?」
「うん。マジ。あの、緑葉の傷を治した時に、私が近くにいなかった時の事を考えて一応作っておいたけど………。」
羅泉の視線が痛いっ!何?その冷ややかな目。ヤバイ、失言だった!
多分、過去一番の鋭い視線を感じるんだけど。
「……………けど、何だ?」
うぅ。なんか、羅泉の声まで低くなったー。怖っ。
「き、効き目が思ったよりも強いやつが出来てしまってさ………流石にこれを世間に出したらその、羅泉に怒られるかなって………。」
「当たり前だバカッ!お前、どんだけ自身が危うい立場に立っているか、分かっているのか!?魔道具は作れるは、人間には無い魔力持っているは、霊力は多いは………その上、ポーションが作れるとは。はぁ。まぁ、俺が傍で見ている限りは面白いから良いか………。
だが、俺が食う前に死なれても困るな。まっ、お前ならそうそうやられる事は無いだろうが。」
「おー。心配してくれるの?ありがとう。」
「ふん。阿呆、俺が食う前に死なれちゃ困るだけだ。」
「それでも、ありがとう。そして、安心して。私は羅泉以外に負ける様な予感がしたら、速攻逃げるから。」
「……………ふん。そんな敵がいたら俺が殺る。」
「……………ありがとう。頼りにしているよ。」
「……………おい、ポーションを見に行くのでは無かったのか?さっさと行くぞ。ほら、連れてけ。」
「はい。了ー解!」
私は、ちょっぴり暖かい気持ちを感じながら、当たり前だという様にニヤリと笑った後、少し照れたようにローブに引っ込んだ羅泉を抱え、薬屋へ向かった。
そしてふと、羅泉に会えて良かったという気持ちが私の心に溢れた。
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