拒絶者の行く世界

蒼華 スー

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いざ初異世界へ!

異世界昼食

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    よしっ。もうすぐお昼だし、初異世界料理を堪能するとしようかな。




    「ねぇ、羅泉。そろそろお昼にしない?ここら辺の大通りって、屋台やら食堂やら色々あるみたいだし。」




    羅泉がローブから出てきて、私の肩に乗った。




    「あぁ、そうだな。異世界の料理か………。気になるな。」
    「でしょ?羅泉は何食べたい?魚?肉?屋台で食べ歩き?食堂でゆったりご飯?」
    「んー。食べ歩きだな。」
    「了解。じゃあまず、何を食べようかな?」
    「アレなんかどうだ?」
    「ん?あぁ、あの、肉の串焼きみたいなの?」
    「あぁ。」
    「いいね。じゃあ、まずはそれにしようか。」





    という訳で、羅泉と私は串焼きを売っている屋台のある広場へと、向かった。





    「こんにちは。これを二つください。」
    「あいよ。ウルフの串焼き二本だね。
    お嬢ちゃん、冒険者かい?この辺では見ない顔だが。」
    「はい。そうですよ。最近、ここに来たんです。」
    「そうか。ここは王都だから、色々な依頼もあるし、冒険者が集まりやすい。
    それにもう時期、社交界の時期らしいからな。社交界の時期にはいつもより多くの貴族からの依頼があるらしくてな、お嬢ちゃんも依頼を受けるなら早めにギルドに向かった方がいいぞ。実入りのいい依頼が多いから、そういうのは直ぐに無くなるらしいからな。」
    「そうなんですね。親切にありがとうございます。」
    「いいって、いいって。でも、無理だけはするなよ?実入りのいい依頼は大抵が、危険なもんだからな。
    ほら、もう一本おまけしておいたぞ。銀貨1枚だ。」




    ”鑑定”




    うん。適正価格だね。




    「はい。銀貨1枚です。ありがとうございました。」





    お金を払い、串焼きを受け取ると、私は辺りを見回した。すると、近くに噴水があり、そこの近くにはテーブルや、ベンチが置いてあった。




    「羅泉、あのベンチに座らない?」
    「あぁ。そうするか。」




    ”鑑定”




    うん。噴水やベンチには異常無いね。




    という事で、私達は噴水から少し離れた木陰にあるベンチに座った。




    「じゃあ、いただきます。」
    「いただきます。」




    うん。在り来りな感想で悪いけど、外カリカリで中ジューシーで美味しい。多分、塩と胡椒のみの味付けだけど、臭みが無い。
    うーん。家に居る無害な下級妖怪達にも、お土産として買っていこうかな?時間があったらと、めんどくなかったらだけどね。




    「うん。美味しいね。」
    「うむ。美味いな。」
    「そう言えばさ、ここだったら普通に狩りが出来るじゃない?たまには実践修行という事で、ルーミアに行かない?」
    「あぁ。いいぞ。俺もこの世界の生物にどれだけ己の力が通用するのか、楽しみだしな。」
    「じゃあ、決まりね。」





    そんな会話をしながら、色々な屋台を周り、平和な昼食を過ごした。
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