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いざ初異世界へ!
依頼
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うーん。かなりの数の依頼があるなー。
……………手っ取り早く階級を上げたい気持ちもあるが、ここの世界の敵がどれほど強い存在なのかも分からない。それにこちらの世界には、向こうの世界にはない薬草なども多くあるからな。薬草採取の依頼でもいいかも知れない。しかし、やはり戦闘に早く慣れておきたい気持ちもある。向こうの世界でも何時妖怪やモンスターに襲われるか分からないし。
羅泉によると、私の霊力は成長と共に、他の人とは比較出来ないほどに増えたらしい。つまり、私の生贄としての価値も、食材としての価値も、大幅に上昇したのだ。実際、小さい時は道でたまたま見つけた悪霊(黒い煙の塊みたいな外見)がやってくるくらいだったけど(ちゃんと祓いました。)、最近は、小物の中でも害のある、妖怪やモンスター達が待ち伏せしていたりするようになっちゃったからね。……………一応霊力隠しているんだけどな。
羅泉に聞いたら、霊力は隠せても美味そうな匂いは消えんとの事だった。……………どうしろと?結界でも貼っとくか?でもそんな事をしたら霊力がバレるよな。……………あれ?八方塞がり?
まぁ、この話はあとあと。今はなんの依頼を受けるかを決めなければ。
決めた!!!
まず、推奨階級,Dのホーンラビット・5体以上討伐と、Cのウルフ・3体以上討伐にしよう。報酬も一人(と羅泉)でやるから、かなり良いし。
私は早速それらを持って、カウンターへ向かった。
依頼受理用のカウンターは、薄紫の髪と瞳をした若い人間だった。
「これを。」
「はい。カードを見せて下さい。」
そう言われたので、先程作ったばかりのカードを見せた。
「……………本当にこれらを、受理していいのですか?この依頼は、推奨階級がスーさんの階級より上のものです。依頼を達成出来ないと、違約金も発生してしまいますが。」
「はい。大丈夫です。」
「……………分かりました。受理完了しました。頑張ってください。」
「ありがとうございます。」
さて、やりますか。
「ねぇ、羅泉。狩りの時間だよ。」
そう言うと、羅泉がひょこっとローブから顔を出した。
「決まったのか?依頼。」
「うん。ホーンラビット5体以上討伐とウルフ3体以上討伐だよ。」
「ほぅ。お前、生き物を殺すのは初めてだろう?大丈夫か?」
「うん。ちゃんと対策は考えてあるから。というか、数年前はその生き物すら殺した事の無い幼児に、対人戦を進めた人の言葉とは思えないね。」
「それもそうか、ならいい。ところで、『狩りの時間だよ。』ってさっきの口調は何だ?」
「……………ちょっとカッコつけてみたんだけど、恥ずくなってきたから気にしないで。」
「………フッ。まぁ、いい。とにかく、行くぞ。お前なら、そのくらいの依頼は楽勝だろうしな。」
「うーん。そうかなぁ?羅泉が言うならそうだろうけど、あんまり慢心はしたくないなー。」
「ククッ。ヒョウは、心配性だな。」
「それって、褒め言葉?」
「あぁ。自信を持つ事はいい事だが、慢心をしていては自身より強い敵が現れた時、確実に負ける。その点お前は、自信も少ないが、慢心はしていない。まず、強い敵が現れたとしても、逃げる事くらいならば出来るだろうな。」
「?ありがとう。」
「ほら、こんな事を話している場合では無いぞ?俺は早く久々に、狩りを楽しみたいからな。」
「ん。了解。行こうか。」
こうして、私達は街を出て近くの森へと向かった。
……………手っ取り早く階級を上げたい気持ちもあるが、ここの世界の敵がどれほど強い存在なのかも分からない。それにこちらの世界には、向こうの世界にはない薬草なども多くあるからな。薬草採取の依頼でもいいかも知れない。しかし、やはり戦闘に早く慣れておきたい気持ちもある。向こうの世界でも何時妖怪やモンスターに襲われるか分からないし。
羅泉によると、私の霊力は成長と共に、他の人とは比較出来ないほどに増えたらしい。つまり、私の生贄としての価値も、食材としての価値も、大幅に上昇したのだ。実際、小さい時は道でたまたま見つけた悪霊(黒い煙の塊みたいな外見)がやってくるくらいだったけど(ちゃんと祓いました。)、最近は、小物の中でも害のある、妖怪やモンスター達が待ち伏せしていたりするようになっちゃったからね。……………一応霊力隠しているんだけどな。
羅泉に聞いたら、霊力は隠せても美味そうな匂いは消えんとの事だった。……………どうしろと?結界でも貼っとくか?でもそんな事をしたら霊力がバレるよな。……………あれ?八方塞がり?
まぁ、この話はあとあと。今はなんの依頼を受けるかを決めなければ。
決めた!!!
まず、推奨階級,Dのホーンラビット・5体以上討伐と、Cのウルフ・3体以上討伐にしよう。報酬も一人(と羅泉)でやるから、かなり良いし。
私は早速それらを持って、カウンターへ向かった。
依頼受理用のカウンターは、薄紫の髪と瞳をした若い人間だった。
「これを。」
「はい。カードを見せて下さい。」
そう言われたので、先程作ったばかりのカードを見せた。
「……………本当にこれらを、受理していいのですか?この依頼は、推奨階級がスーさんの階級より上のものです。依頼を達成出来ないと、違約金も発生してしまいますが。」
「はい。大丈夫です。」
「……………分かりました。受理完了しました。頑張ってください。」
「ありがとうございます。」
さて、やりますか。
「ねぇ、羅泉。狩りの時間だよ。」
そう言うと、羅泉がひょこっとローブから顔を出した。
「決まったのか?依頼。」
「うん。ホーンラビット5体以上討伐とウルフ3体以上討伐だよ。」
「ほぅ。お前、生き物を殺すのは初めてだろう?大丈夫か?」
「うん。ちゃんと対策は考えてあるから。というか、数年前はその生き物すら殺した事の無い幼児に、対人戦を進めた人の言葉とは思えないね。」
「それもそうか、ならいい。ところで、『狩りの時間だよ。』ってさっきの口調は何だ?」
「……………ちょっとカッコつけてみたんだけど、恥ずくなってきたから気にしないで。」
「………フッ。まぁ、いい。とにかく、行くぞ。お前なら、そのくらいの依頼は楽勝だろうしな。」
「うーん。そうかなぁ?羅泉が言うならそうだろうけど、あんまり慢心はしたくないなー。」
「ククッ。ヒョウは、心配性だな。」
「それって、褒め言葉?」
「あぁ。自信を持つ事はいい事だが、慢心をしていては自身より強い敵が現れた時、確実に負ける。その点お前は、自信も少ないが、慢心はしていない。まず、強い敵が現れたとしても、逃げる事くらいならば出来るだろうな。」
「?ありがとう。」
「ほら、こんな事を話している場合では無いぞ?俺は早く久々に、狩りを楽しみたいからな。」
「ん。了解。行こうか。」
こうして、私達は街を出て近くの森へと向かった。
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