拒絶者の行く世界

タブレット！？

享年十八歳です。

    フッと気がつくと、私の足元にはウユニ塩湖のようなものが広がっており、上には星空が広がってるが、それ以外何も無い空間にいた。
    辺りを見回すと突然、目の前にタブレット端末のような物が宙に浮いた状態で現れた。
    そして、それを覗き込むと、文字が現れた。



    『貴方は、先程睡眠中に発症した心臓発作により、十八歳で亡くなりました。
    これから、来世のことについて説明します。説明を読む準備が出来たら、教えてください。』











    享年十八。私はどうやら、死んだらしい………。
















    うん。この文を読んでも実感が湧かない上に、余り悲しみも無い。
    だが、多分死んだのは事実だろう。眠った記憶はあるが、そこから記憶が無いし。それに死んでもいなければこんな景色がある所に一晩で辿りつけるわけが無いからね。
    それにしても………、自分が死んだらもっと動揺するかと思ったが、なってみると、”あっ、そうなんだ。”位の感情しか湧かなかった。
    でも、家族とかに感謝の感情はあった。
    私は自分で言うのもなんだけど、かなり幸せな家庭に生まれる事が出来ていたと思う。だから、感謝と勝手に死んでごめんと、家族の誰かが死ぬよりも先に死ねて、死に目に会わずに済んでよかったとも思う。


    心の中で感謝と謝罪を言い、タブレットに向き合い、こう告げた。



    「聞く準備が出来ました。来世について教えてください。」



    そうすると、タブレットに書かれていた文字が消え、新たな文字が現れた。



    『では、説明を始めます。
    まず、来世に持っていきたい能力、つまり才能やあなたのいた世界で言うゲーム等に出てくるスキルを決めて貰います。これは三つ決めて下さい。（色々な要素により、出来ない能力もあります。）
    そして次は、来世での容姿を決めてください。尚、余り綺麗にしすぎても、危険が増す事もあるので注意してください。（こちらも使えないパーツ、体質設定があります。）
    そして最後に、転生する場所を選んでください。
    そしてその後、力等の付与が終わり次第、記憶を消去して転生させます。』









    ……………どうやら、記憶は消えるみたいです。









    ……………ラノベとかでは、記憶を持ったまま転生が定番だったので、ここに来て動揺してしまった。



    その後私は、色々聞いたがどうしても特別な理由等がない限り記憶を持ったまま転生は出来ないらしい。
    何故なら、昔記憶を持ったまま転生させたらその記憶を利用して、世界を滅ぼそうとした者達がいたかららしい。



    そんな訳で、タブレットが特別な理由がない限りは、記憶を消去して転生させる事になったらしい。



    ……………あっ！ちなみに、このタブレットのシステムって神仏が創ったらしい。
    本当に神仏がいる事が判明して良かったよ！私は、かなり神仏の存在を信じていたからね。………まぁ、そのおかげで厨二病扱いされたけど、別に害があった訳でも無いのでいいけど。



    まぁ、それは置いておいて、うーん。どうしようかねぇ………。