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ヒロイン襲来したらしいよ
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早速ヒロインちゃんは男子達に囲まれていました。いいねぇ。青春だねぇ。私にはそういう甘酸っぱいのはいいよ。ラノベで散々甘々なのを読んできたけど、実際にやってみるとなかなか緊張するし、なんというか私に似合わないし。と、思って鏡を見るととてつもなく可愛い女の子が立っているのでびっくりする。可愛いっていいよね。はは、乾いた笑みをこぼすとマリーちゃんがこちらにちらっと視線を向ける。ん?なんだ?でもそのあとすぐに視線を戻したので本当になんなんだと思った。あ、また怖い顔してたのかしら。いやだわ本当。
「シーニュ様!あの女今完全にシーニュ様のことをバカにしてましたわ!」
「あら、そーおー?」
「そうです!今すぐ躾るべきですわ!」
「躾………」
なんかその言い草を聞くとこのクラスの人を全員躾けたかのように聞こえるけど、違うよね?違うと言ってね。でも、そんな悪い顔には見えなかったけども。よく言うじゃないか。悪いことに目を向けると悪いことばかり見つかるようになるって。思い込みよ。被害妄想ってやつ。
「そうですね…シーニュ様のお立場が少し不安です」
カレアたん…!わかったよ。私が今から少し注意をしてくるよ。授業の準備しましょうねーってね。え?単純だって?うるせぇ
カタンと音を立てて立ち上がると一斉にマリーちゃんの周りから人気がなくなる。
「マリーさん、この学校ではね5分前行動って言って5分前に行動するということを心がけているの。だから、マリーさんも授業の準備をなさってね」
今度は悪い笑みを浮かべないために、普段の何気ない顔でコテンと顔を傾げる。これならどうだ。ブスがやったら最悪なこの技なら平気だろ。我ながらあざとい!可愛い!どうだ男達よ。ここにも可愛すぎる女の子がいるのだよ!見たまえ!と、周りをちらっと見ると男子女子共に顔を青くしながら授業の準備をしていた。………失敗したな。そして後ろを見ると気持ちの良さそうな顔で私と同じく首を傾げている取り巻き達がいた。…カレアたんが可愛すぎて死ねる件。
周りを見てから急いでマリーちゃんも授業の準備をして教室を出て行った。そしてそれを追う1人の取り巻き。まるで熱狂的なファンみたいだな。ふぅと言って座るとよく知らない女子達が寄ってくる。…なんでしょう。
「あの、私達もシーニュ様のお仲間に入れてください!」
………い、いやです。これ以上増えてたまるもんか!えっとと迷っているとシリルが口を開ける。
「ではまずわたくしの元で研修が必要ですわね」
いや、運転免許とるんじゃないんだよ。そして何列を作ってるの女子!いけないよ!?それを整列していく取り巻き達……あぁ、頭が痛い。カレアたんが凄いですねと嬉しそうに喜んでいることだけが救いというか…なんだかなぁ。結局派閥を大きくしてしまったような気がする。やめてくれ。
「シーニュ様、他のクラスからも申請が来ているのですが」
「シリルさんに任せるわ」
もうどうとでもなれ。私は知らん。
「シーニュ様!あの女今完全にシーニュ様のことをバカにしてましたわ!」
「あら、そーおー?」
「そうです!今すぐ躾るべきですわ!」
「躾………」
なんかその言い草を聞くとこのクラスの人を全員躾けたかのように聞こえるけど、違うよね?違うと言ってね。でも、そんな悪い顔には見えなかったけども。よく言うじゃないか。悪いことに目を向けると悪いことばかり見つかるようになるって。思い込みよ。被害妄想ってやつ。
「そうですね…シーニュ様のお立場が少し不安です」
カレアたん…!わかったよ。私が今から少し注意をしてくるよ。授業の準備しましょうねーってね。え?単純だって?うるせぇ
カタンと音を立てて立ち上がると一斉にマリーちゃんの周りから人気がなくなる。
「マリーさん、この学校ではね5分前行動って言って5分前に行動するということを心がけているの。だから、マリーさんも授業の準備をなさってね」
今度は悪い笑みを浮かべないために、普段の何気ない顔でコテンと顔を傾げる。これならどうだ。ブスがやったら最悪なこの技なら平気だろ。我ながらあざとい!可愛い!どうだ男達よ。ここにも可愛すぎる女の子がいるのだよ!見たまえ!と、周りをちらっと見ると男子女子共に顔を青くしながら授業の準備をしていた。………失敗したな。そして後ろを見ると気持ちの良さそうな顔で私と同じく首を傾げている取り巻き達がいた。…カレアたんが可愛すぎて死ねる件。
周りを見てから急いでマリーちゃんも授業の準備をして教室を出て行った。そしてそれを追う1人の取り巻き。まるで熱狂的なファンみたいだな。ふぅと言って座るとよく知らない女子達が寄ってくる。…なんでしょう。
「あの、私達もシーニュ様のお仲間に入れてください!」
………い、いやです。これ以上増えてたまるもんか!えっとと迷っているとシリルが口を開ける。
「ではまずわたくしの元で研修が必要ですわね」
いや、運転免許とるんじゃないんだよ。そして何列を作ってるの女子!いけないよ!?それを整列していく取り巻き達……あぁ、頭が痛い。カレアたんが凄いですねと嬉しそうに喜んでいることだけが救いというか…なんだかなぁ。結局派閥を大きくしてしまったような気がする。やめてくれ。
「シーニュ様、他のクラスからも申請が来ているのですが」
「シリルさんに任せるわ」
もうどうとでもなれ。私は知らん。
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