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転生したった
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「お招きいただき光栄です」
そうしてニコッと幼く笑うのは私の愛しのマイハニーカレアたんです。
「ごきげんようシーニュ様。お茶菓子に今話題のブリュレを持ってきたんですの。是非召し上がってくださいな」
そしてもう1人。彼女はいつも私の横を陣取り、クラス内を私の補佐官かのように制圧しているエルヴェ・シリル。つり目でいつも髪の毛をワンカールにしており外見こそ可愛いものの内面を見たら只者では近づけまい。そんな優秀な補佐官を置く私の気持ちよ。もう隣にいるだけで怖くて怖くていつ脅されるか。「おいヘタレ」なんて言われたらもう本当に不登校になっちゃうよ!?と思いながらも未だにそのようなことはないので、一応大丈夫かなと思っている。
「シーニュ嬢!今日のご褒美ですか?それとも羞恥プレイですか!?」
こいつはただの人数合わせです。いいんです、もう本人もこういう扱いされることを望んでるし。王族いたら華やかになるし。いいのいいの。「違います」とだけ言ってメイドに談話室へ招待させました。
「あ、こんにちは。兄様と一緒にご招待してくださり誠にありがとうございます」
うんうん、さすが図書室の君。礼儀正しいね~。けどさ、髪の毛少しくるくるになってイケメンになったんじゃない?正装してるし。どうした?私のカレアたんは渡さないからな?
さて、集まったところで何をしようかと考えるが無駄なぼっちスキルが発動してやることが思いつかない……前世だったらパーティー組むようなファミリーゲームとかやったけどみんなでできる遊びって………あーでもないこうでもないと考えるうちにポンっと頭に浮かんだのは「しりとり」自分の頭のお花を全てむしり取りたくなったのはどうしてだろうか。
「今日はみなさん急なお誘いにお受けくださり誠にありがとうございます」
お茶菓子をつまみながらおしとやかにいえいえという姿はやはり腐っても貴族なのだから当然なのだろう。しかし私から見ればカレアたんと、図書室の君しかそういった行動はしないと思っていた。まあ、エルヴェさんは予想通り私を中央の席に座らせたし、その隣に堂々と座ってたけれども、私としては王族の前でも牽制するのかなーなんて思っていたが違ったようだ。立場はわきまえられるのね。それは立派なことだと思うよ。だって前の王子みろよ?今か今かと変態プレイを待っているよ。君のせいでR15設定外されるかもしれないからね?わかってる?とりあえず、冷たい視線を向けるだけで嬉しそうにするのは本当に勘弁して欲しい。
その後もなんとか楽しく談笑しているのだが、なかなか共通の話題が見つからない。
楽しい遊び….楽しい遊び…あ、チェス?ごめんできない泣見てるだけでも私は十分楽しめるんだけどきっとそんなことをエルヴェさんが許してくれない。じゃあやっぱりしりとり?考えてるうちに気づけば沈黙が広がっていて
「し、しりとりというものをご存知でして?」
思わず言っていました。
ぼっちのくせに沈黙に弱いんですぅぅぅぅあー、やだ絶対笑われる。一応知らないかなーと思ってあんな風に聞いたけど、もっと保険つけときゃよかった。わたくしは苦手なんですけどー、とか子供の頃の遊びですけどーなんて言えば懐かしいとかなるかもしれないのに!!うぅ自分!
「知りませんわね……」
「私も存じ上げませんわ」
「僕は知らないですけど……それって痛いですか?」
うん、現在質問は受け付けてないですよー
「僕も…ですね」
「みなさん、知らないんですの?」
予想を裏切られてびっくり。
じゃあみんな子供の頃何をして遊んでいたの!?私は子供の頃しりとりと絵本とぬいぐるみがあれば大丈夫な子供だったからしりとりなかったらとりあえず鬱になってたよ。で、でもとりあえず成功?
「しりとりというのは複数人で遊べる簡単なゲームなんですの。
まず、1番初めに誰かが適当な単語を言う
次の人はその単語の1番最後の文字を使って別の単語を言う。
これの繰り返しですわ。
そして最後に「ん」を言った方が負けですの」
「面白そうですわね!」
エルヴェさん、貴方ゲームって言った時点で目が光ってたよね。こいつ絶対後ろに同じ文字持ってくるやつだよ。うっわーでも時計回りに回ったら大丈夫か。
「では始めましょうか」と言って真ん中にいる私からやはり時計回りに回ることになった。
「りんご」
「ゴルフ」
「フルーツ」
「釣り縄」
「ワルツ」
うんうん順調。変態も楽しそうだし、なんか図書室君と私の優秀な秘書官は火花飛ばしててこちらも楽しそうだし、それを見てる私とカレアたんもなかなかに堪能している。よかったー、大成功だ。
そこへコンコンとドアを叩く音が聞こえる。
「はい」
「あの、奥様のお帰りです」
「まぁ!」
きたーーーーーーーーー!普段はちょっと厄介者だけど今日ばかりは救世主だよ!!
そうしてニコッと幼く笑うのは私の愛しのマイハニーカレアたんです。
「ごきげんようシーニュ様。お茶菓子に今話題のブリュレを持ってきたんですの。是非召し上がってくださいな」
そしてもう1人。彼女はいつも私の横を陣取り、クラス内を私の補佐官かのように制圧しているエルヴェ・シリル。つり目でいつも髪の毛をワンカールにしており外見こそ可愛いものの内面を見たら只者では近づけまい。そんな優秀な補佐官を置く私の気持ちよ。もう隣にいるだけで怖くて怖くていつ脅されるか。「おいヘタレ」なんて言われたらもう本当に不登校になっちゃうよ!?と思いながらも未だにそのようなことはないので、一応大丈夫かなと思っている。
「シーニュ嬢!今日のご褒美ですか?それとも羞恥プレイですか!?」
こいつはただの人数合わせです。いいんです、もう本人もこういう扱いされることを望んでるし。王族いたら華やかになるし。いいのいいの。「違います」とだけ言ってメイドに談話室へ招待させました。
「あ、こんにちは。兄様と一緒にご招待してくださり誠にありがとうございます」
うんうん、さすが図書室の君。礼儀正しいね~。けどさ、髪の毛少しくるくるになってイケメンになったんじゃない?正装してるし。どうした?私のカレアたんは渡さないからな?
さて、集まったところで何をしようかと考えるが無駄なぼっちスキルが発動してやることが思いつかない……前世だったらパーティー組むようなファミリーゲームとかやったけどみんなでできる遊びって………あーでもないこうでもないと考えるうちにポンっと頭に浮かんだのは「しりとり」自分の頭のお花を全てむしり取りたくなったのはどうしてだろうか。
「今日はみなさん急なお誘いにお受けくださり誠にありがとうございます」
お茶菓子をつまみながらおしとやかにいえいえという姿はやはり腐っても貴族なのだから当然なのだろう。しかし私から見ればカレアたんと、図書室の君しかそういった行動はしないと思っていた。まあ、エルヴェさんは予想通り私を中央の席に座らせたし、その隣に堂々と座ってたけれども、私としては王族の前でも牽制するのかなーなんて思っていたが違ったようだ。立場はわきまえられるのね。それは立派なことだと思うよ。だって前の王子みろよ?今か今かと変態プレイを待っているよ。君のせいでR15設定外されるかもしれないからね?わかってる?とりあえず、冷たい視線を向けるだけで嬉しそうにするのは本当に勘弁して欲しい。
その後もなんとか楽しく談笑しているのだが、なかなか共通の話題が見つからない。
楽しい遊び….楽しい遊び…あ、チェス?ごめんできない泣見てるだけでも私は十分楽しめるんだけどきっとそんなことをエルヴェさんが許してくれない。じゃあやっぱりしりとり?考えてるうちに気づけば沈黙が広がっていて
「し、しりとりというものをご存知でして?」
思わず言っていました。
ぼっちのくせに沈黙に弱いんですぅぅぅぅあー、やだ絶対笑われる。一応知らないかなーと思ってあんな風に聞いたけど、もっと保険つけときゃよかった。わたくしは苦手なんですけどー、とか子供の頃の遊びですけどーなんて言えば懐かしいとかなるかもしれないのに!!うぅ自分!
「知りませんわね……」
「私も存じ上げませんわ」
「僕は知らないですけど……それって痛いですか?」
うん、現在質問は受け付けてないですよー
「僕も…ですね」
「みなさん、知らないんですの?」
予想を裏切られてびっくり。
じゃあみんな子供の頃何をして遊んでいたの!?私は子供の頃しりとりと絵本とぬいぐるみがあれば大丈夫な子供だったからしりとりなかったらとりあえず鬱になってたよ。で、でもとりあえず成功?
「しりとりというのは複数人で遊べる簡単なゲームなんですの。
まず、1番初めに誰かが適当な単語を言う
次の人はその単語の1番最後の文字を使って別の単語を言う。
これの繰り返しですわ。
そして最後に「ん」を言った方が負けですの」
「面白そうですわね!」
エルヴェさん、貴方ゲームって言った時点で目が光ってたよね。こいつ絶対後ろに同じ文字持ってくるやつだよ。うっわーでも時計回りに回ったら大丈夫か。
「では始めましょうか」と言って真ん中にいる私からやはり時計回りに回ることになった。
「りんご」
「ゴルフ」
「フルーツ」
「釣り縄」
「ワルツ」
うんうん順調。変態も楽しそうだし、なんか図書室君と私の優秀な秘書官は火花飛ばしててこちらも楽しそうだし、それを見てる私とカレアたんもなかなかに堪能している。よかったー、大成功だ。
そこへコンコンとドアを叩く音が聞こえる。
「はい」
「あの、奥様のお帰りです」
「まぁ!」
きたーーーーーーーーー!普段はちょっと厄介者だけど今日ばかりは救世主だよ!!
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