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第三十章 最終章② 最終試練編
第96話-2 恋の決着
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ヒュアキントスがアポロンと正式に恋人同士になっていた一方ーー
もう一つの恋に決着がつこうとしていた。
「ナルキッソス…おめでとう。この前のライブ、他の星の神々にも高評価だったんでしょう?」
ナルキッソスに話しかけているのは、彼に片想いをしているコーラスメンバーのエコーだった。
「ああ…。お前も協力してくれて、礼を言う」
「そんな…。私、コーラスだけどあなた達と一緒に活動できたこと本当に誇りなの。自信もついたし、それに声優としてデビューできそうなの」
エコーは表には出ずコーラスメンバーをしていたが、実績を認められ、声優業界からスカウトがかかっていたのだった。
「そうか。良かったな。お前、才能あると思う」
「あ、ありがとう…!」
「………。エコー。済まなかった。今までお前に冷たい態度を取って。僕はお前から逃げていたと思う。だが…」
「……そんな!私こそ、抱き着いたりしてごめんね。……あなたが言おうとしてること、わかってる。ヘルメス様のことでしょう?」
「……」
ナルキッソスは何も言えずに黙り込んでしまった。
「ヘルメス様は……あなたのことが好きみたい……だから……私は身を引くわ……でも……最後にお願いがあるの……」
そう言って彼女は目を瞑り、唇を差し出した。
彼女の意図を察したナルキッソスはその唇に優しく口づけをした。
エコーは涙を抑えることができなかった。
だが笑ってこう言った。
「ありがとう……。私、ファーストキスは好きな人としたかったから、夢が叶ったわ。これからも仲間として応援しても良い?」
「ああ。もちろんだ。これからもよろしく頼む」
そうして2人は握手を交わしたのだったーー
2つの恋の結末を迎えることが出来た美少年達だったが、まだ課題は残っていた。
エロスの承認を得ること。
これが出来なければ始まらないのだからーーー!
第97話に続く・・・
もう一つの恋に決着がつこうとしていた。
「ナルキッソス…おめでとう。この前のライブ、他の星の神々にも高評価だったんでしょう?」
ナルキッソスに話しかけているのは、彼に片想いをしているコーラスメンバーのエコーだった。
「ああ…。お前も協力してくれて、礼を言う」
「そんな…。私、コーラスだけどあなた達と一緒に活動できたこと本当に誇りなの。自信もついたし、それに声優としてデビューできそうなの」
エコーは表には出ずコーラスメンバーをしていたが、実績を認められ、声優業界からスカウトがかかっていたのだった。
「そうか。良かったな。お前、才能あると思う」
「あ、ありがとう…!」
「………。エコー。済まなかった。今までお前に冷たい態度を取って。僕はお前から逃げていたと思う。だが…」
「……そんな!私こそ、抱き着いたりしてごめんね。……あなたが言おうとしてること、わかってる。ヘルメス様のことでしょう?」
「……」
ナルキッソスは何も言えずに黙り込んでしまった。
「ヘルメス様は……あなたのことが好きみたい……だから……私は身を引くわ……でも……最後にお願いがあるの……」
そう言って彼女は目を瞑り、唇を差し出した。
彼女の意図を察したナルキッソスはその唇に優しく口づけをした。
エコーは涙を抑えることができなかった。
だが笑ってこう言った。
「ありがとう……。私、ファーストキスは好きな人としたかったから、夢が叶ったわ。これからも仲間として応援しても良い?」
「ああ。もちろんだ。これからもよろしく頼む」
そうして2人は握手を交わしたのだったーー
2つの恋の結末を迎えることが出来た美少年達だったが、まだ課題は残っていた。
エロスの承認を得ること。
これが出来なければ始まらないのだからーーー!
第97話に続く・・・
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