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第二十九章 最終章①ライブ開催編

第91話‐3 ガニュメデスの過去

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「君達4人のライブイベントだ。これまでミニライブやユニットでのライブは行ってきたが本格的に行うのは初めてだね?」

当初の目標だった1万人動員のライブを達成することは今の彼らにはさほど難しいことではないかもしれない。しかし問題はその後だった。

「今回はシリウスだけでなく、他の星からも高位の神を招待する予定だよ。彼らの前でパフォーマンスを披露し、ファンを増やすことが目的となるね」

その言葉を聞いた途端、緊張が走るのがわかった。

これまではシリウスでしか活動をしてなく、他の星に関してはまだ知名度が低い状態だったからである。

「他の星の神々を招待し、彼らから評価してもらう。その評価が合格点に達していれば、君達の願望も叶え、恋愛禁止令も解除しよう」

ユニット対決敗者組のヒュアキントスとナルキッソスは未だ恋愛禁止令は解除されてない。
そしてアドニスとヒュアキントスの、神格を取り戻す願いも、同時に叶えることが可能となる。
つまり、彼らは自由の身となり、更には神としての力も取り戻すことができるということだ。

「……いよいよだね」
ヒュアキントスの言葉に他のメンバー達も頷いた。

「さあ、そうと決まれば練習開始だよ!君たちの頑張りを見せてもらうからね!」
そう言ってロキはニッコリと笑ったのだった。

***

ついに、美少年達のゴールが近づいていた。

だが・・・彼らは気楽に浮かれることはできなかった。
なぜなら、ヒュアキントスとアドニスの罪が消えるかどうか審査中であることは変わらないからだ。

それでもゴールが近づいていることは変わらなかった。

「他の星の神々だけでなく…オリンポス12神とエロス様にも認めてもらえるように頑張ろう!」



そう意気込んでいるのはガニュメデスだった。

「アドニス、ヒュアキントス。僕達は仲間だ。そしてアポロン様を始めとして、応援してくれる神々もたくさんいるじゃないか。だから自信を持ってステージに立って欲しいんだ」

ガニュメデスの言葉に、2人は頷くしかなかった。

「お前たちは僕のことを見捨てず助けてくれた。僕も同じ気持ちだ」

ナルキッソスも2人を励ました。

(本来ならこの2人は関係ないのに…。まるで自分のことのように真剣に考えてくれてる。僕達もそれに応えなきゃ…!)

ヒュアキントス達は改めて気合を入れ直したのだった。


結束を深める美少年達の裏で、アレスは暴露する計画を裏で進めていたーーー

第92話に続く・・・
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