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第二十八章 ユニット対決最終結果編
第89話‐1 アドニスの決意
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第89話「アドニスの決意」
シリウス中を巻き込んで社会現象とまで化した、美少年達のユニット対決。
アドニスとガニュメデス組の勝利に終わることで決着が着いたのだった。
両者、そしてそれぞれのファン達は様々な想いを抱いたが、大いに盛り上がり大成功に終わったといっていいだろう。
そしてこのユニット対決により、美少年達の成長は更なる高みへと登り詰めることになるのだ。
彼らの監督役であるアポロンは腕を組んで思案していた。
(今回の対決は仲間同士でライバルになり競い合う過酷なものだったが、それぞれの成長に繋がったようだ。私の目論見通りだったな)
一時は分裂してしまうのではと懸念したが、結果的には互いを高めあうことができたようである。
(しかし問題はここからだ。次はいよいよ最終章にして最大の試練が待ち受けているからな)
彼らにとって本当の試練とは、オリンポス12神そしてエロスによる審判をクリアできるからだ。
そして、それはヒュアキントスとアドニスの命運を握っている、絶対に負けられない戦いなのだーー!
(何としても審判をクリアし、更生を認めさせなければならぬ。そうでないとヒュアキントスは・・・)
この審判をクリアできなければヒュアキントスとアドニスは過酷な処罰を受けることになってしまう。
誰よりも愛するヒュアキントスの命運がかかっているのだ。
(残りはヘラ様、ポセイドン殿、アレス、そしてエロスの4人か・・・この中から最低2人は肯定派に転じさせなくてはならん)
今こそ一つになって戦わなければならない時を迎えていた。
***
ユニット対決勝者となったアドニスとガニュメデスは、ロキとエロスに呼び出されていた。
「いやぁ、2人もよくやった!僕は信じていたよ」
ロキは上機嫌で2人の肩を叩いた。
ライバル視していたヘルメスに、自分の方が上だと証明できたからである。
「ありがとうございます。ですが自分の未熟さも痛感しました」
ガニュメデスは冷静に返答した。
彼は元々大人びているので、感情を表に出すタイプではないのだ。
「さて…。約束通り、勝者の君達には褒美を与えることとしよう」
エロスが恭しく告げる。
「おお、良かったな!勝者には、恋愛禁止令の解除、そして予め君達が提示していた願望を叶えるという約束だからね!」
ロキもニコニコしながら言った。
「ガニュメデスは、木星の衛星をもらうことだよね?では約束通り君にあげようじゃないか。そしてアドニス君は…」
「神格を取り戻すこと、だよね?良かったねえ、君はずっとそのために、頑張ってきたようなものだからね」
ロキも祝福するように、満面の笑みを浮かべながら言った。
「はい。ですが、そのことですが………」
「「?」」
アドニスは真面目な顔をして、一呼吸おいてこう告げた。
それはエロスもロキも予想できないような内容だったーー!
シリウス中を巻き込んで社会現象とまで化した、美少年達のユニット対決。
アドニスとガニュメデス組の勝利に終わることで決着が着いたのだった。
両者、そしてそれぞれのファン達は様々な想いを抱いたが、大いに盛り上がり大成功に終わったといっていいだろう。
そしてこのユニット対決により、美少年達の成長は更なる高みへと登り詰めることになるのだ。
彼らの監督役であるアポロンは腕を組んで思案していた。
(今回の対決は仲間同士でライバルになり競い合う過酷なものだったが、それぞれの成長に繋がったようだ。私の目論見通りだったな)
一時は分裂してしまうのではと懸念したが、結果的には互いを高めあうことができたようである。
(しかし問題はここからだ。次はいよいよ最終章にして最大の試練が待ち受けているからな)
彼らにとって本当の試練とは、オリンポス12神そしてエロスによる審判をクリアできるからだ。
そして、それはヒュアキントスとアドニスの命運を握っている、絶対に負けられない戦いなのだーー!
(何としても審判をクリアし、更生を認めさせなければならぬ。そうでないとヒュアキントスは・・・)
この審判をクリアできなければヒュアキントスとアドニスは過酷な処罰を受けることになってしまう。
誰よりも愛するヒュアキントスの命運がかかっているのだ。
(残りはヘラ様、ポセイドン殿、アレス、そしてエロスの4人か・・・この中から最低2人は肯定派に転じさせなくてはならん)
今こそ一つになって戦わなければならない時を迎えていた。
***
ユニット対決勝者となったアドニスとガニュメデスは、ロキとエロスに呼び出されていた。
「いやぁ、2人もよくやった!僕は信じていたよ」
ロキは上機嫌で2人の肩を叩いた。
ライバル視していたヘルメスに、自分の方が上だと証明できたからである。
「ありがとうございます。ですが自分の未熟さも痛感しました」
ガニュメデスは冷静に返答した。
彼は元々大人びているので、感情を表に出すタイプではないのだ。
「さて…。約束通り、勝者の君達には褒美を与えることとしよう」
エロスが恭しく告げる。
「おお、良かったな!勝者には、恋愛禁止令の解除、そして予め君達が提示していた願望を叶えるという約束だからね!」
ロキもニコニコしながら言った。
「ガニュメデスは、木星の衛星をもらうことだよね?では約束通り君にあげようじゃないか。そしてアドニス君は…」
「神格を取り戻すこと、だよね?良かったねえ、君はずっとそのために、頑張ってきたようなものだからね」
ロキも祝福するように、満面の笑みを浮かべながら言った。
「はい。ですが、そのことですが………」
「「?」」
アドニスは真面目な顔をして、一呼吸おいてこう告げた。
それはエロスもロキも予想できないような内容だったーー!
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