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第十章 恋の嵐編
第29話‐1 すれ違う2人
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第29話「すれ違う2人」
ロキからアポロンの過去に関して聞かされた次の日ーー
ヒュアキントスは悩んでいた。昨日の出来事をどう受け止めるべきか迷っていたのだ。
(もしも、ロキ様の話が本当なら……)
鉛のように胸が重く、ほとんど寝付くことが出来なかった。
そして・・・彼はこの出来事で、自分の恋心をはっきりと自覚してしまった。
(僕はアポロン様に恋をしているのか……)
だが、想いに気付いたのと同時に恋の苦しみを味わってしまったのである。
***
この日は朝から美少年達4人で新曲の練習だった。
ヒュアキントスは暗い気持ちを押し隠し、平常通り振る舞った。
だが、昨夜ほとんど寝ていないのもあり、つい練習中にミスを連発してしまい、明らかに集中できていなかった。
するとーーー
ナルキッソスが、突然ヒュアキントスの胸倉を掴み、壁に押し付けたのだ。
あまりのことに他のメンバー達は唖然としていた。
ナルキッソスは冷たい目でヒュアキントスを見ていた。その瞳には怒りが込められていた。
「おいお前。さっきから何なんだ?真面目にやれよ!」
「ご…ごめん……」
ヒュアキントスが謝ると、ナルキッソスは無言で彼の胸倉を離した。
その時、ヒュアキントスは自分達が『恋愛禁止』の意味を理解したのだった。
(そっか。恋愛をすると、自分を保つのが難しんだ…。僕達は恋愛禁止…今の状態じゃ、メンバーにも迷惑をかけてしまう…)
恋愛禁止の意味を思い知り、自分の恋心を封印することを決めてしまったのだーーー
ロキからアポロンの過去に関して聞かされた次の日ーー
ヒュアキントスは悩んでいた。昨日の出来事をどう受け止めるべきか迷っていたのだ。
(もしも、ロキ様の話が本当なら……)
鉛のように胸が重く、ほとんど寝付くことが出来なかった。
そして・・・彼はこの出来事で、自分の恋心をはっきりと自覚してしまった。
(僕はアポロン様に恋をしているのか……)
だが、想いに気付いたのと同時に恋の苦しみを味わってしまったのである。
***
この日は朝から美少年達4人で新曲の練習だった。
ヒュアキントスは暗い気持ちを押し隠し、平常通り振る舞った。
だが、昨夜ほとんど寝ていないのもあり、つい練習中にミスを連発してしまい、明らかに集中できていなかった。
するとーーー
ナルキッソスが、突然ヒュアキントスの胸倉を掴み、壁に押し付けたのだ。
あまりのことに他のメンバー達は唖然としていた。
ナルキッソスは冷たい目でヒュアキントスを見ていた。その瞳には怒りが込められていた。
「おいお前。さっきから何なんだ?真面目にやれよ!」
「ご…ごめん……」
ヒュアキントスが謝ると、ナルキッソスは無言で彼の胸倉を離した。
その時、ヒュアキントスは自分達が『恋愛禁止』の意味を理解したのだった。
(そっか。恋愛をすると、自分を保つのが難しんだ…。僕達は恋愛禁止…今の状態じゃ、メンバーにも迷惑をかけてしまう…)
恋愛禁止の意味を思い知り、自分の恋心を封印することを決めてしまったのだーーー
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