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第七章 デビュー曲発売編
第18話-3 アポロンとのデート
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「うわー、ここは!?」
ヒュアキントスは目を輝かせて周囲を見回した。そこは様々なスポーツが楽しめる施設だった。サッカー場や野球場はもちろんプールやテニスコートまである大きな施設である。
彼は活発で運動神経も良く、そして男の子なのでスポーツをして遊べる施設を選んだのだった。
彼は大喜びではしゃいでいた。そして、早速何かやってみたいと言ってきた。
そこで、バッティングセンターに行ってみた。
最初は空振りばかりだったが、徐々に当たるようになり、打ち返せるようになった。
そして、最後には見事にホームランを出したのだった。
次はテニスをしようとアポロンは誘った。
彼も賛成したのでコートに移動した。彼は初心者だったのでルールを教えたりしてラリーを続けた。
そのうち慣れてきて上手く打てるようになってきた。ボールを打ち返す度に彼は嬉しそうに笑っていた。その姿はまるで子犬のようだった。
(可愛いな……)
その笑顔を見てそう思った。
2人で試合方式で楽しんだりもした。
気付いた時にはアポロンもすっかり夢中になって遊んでいた。
(た…楽しいーーー!!!)
こんなに夢中になって遊んだのは初めてかもしれないと気付いた。
まるで童心に帰ったかのような気分だった。
***
気付いた時には夜になっていた。
名残惜しいが別れの時間となった。
「えへへ、楽しかったなあ~!」
ヒュアキントスは塀の上を軽やかに歩いていた。
「こらこら、危ないぞ」
「平気ですよ♪」
ずいぶん上機嫌のようだった。
(彼を楽しませてあげようと思っていたが、私の方が楽しんでしまった。だがこの子も楽しかったようだな)
アポロンは満足していた。
だが、スキップするように塀を跳ねながら歩く彼をハラハラしながら見ていたら・・・案の定躓いて転んでしまった!
アポロンは慌てて彼を受け止めた。
その時、2人の顔は至近距離にあった。
お互い見つめ合う形になり、しばらくそのまま動けずにいた。
やがて、どちらからともなく笑い出した。
***
「アポロン様、今日はありがとうございました。すごく楽しかったです!」
「私もだよ。また遊びに行こう」
「はい!!あの僕、練習したいのでレッスン場に寄ってくからここで失礼します」
「え!?もしかして今日は練習をしないといけなかったのか?」
「いえ。今日アポロン様と遊んですごく楽しくてエネルギーをもらえたから、練習したくなったんです!それではさようなら!」
そう笑顔で言い、彼は走っていった。
残されたアポロンは彼が走っていった方向を見て、幸せそうに微笑んだ。
(私もだよ、ヒュアキントス…)
彼への想いがさらに深まるのを実感したのだった・・・。
第19話に続く・・・
ヒュアキントスは目を輝かせて周囲を見回した。そこは様々なスポーツが楽しめる施設だった。サッカー場や野球場はもちろんプールやテニスコートまである大きな施設である。
彼は活発で運動神経も良く、そして男の子なのでスポーツをして遊べる施設を選んだのだった。
彼は大喜びではしゃいでいた。そして、早速何かやってみたいと言ってきた。
そこで、バッティングセンターに行ってみた。
最初は空振りばかりだったが、徐々に当たるようになり、打ち返せるようになった。
そして、最後には見事にホームランを出したのだった。
次はテニスをしようとアポロンは誘った。
彼も賛成したのでコートに移動した。彼は初心者だったのでルールを教えたりしてラリーを続けた。
そのうち慣れてきて上手く打てるようになってきた。ボールを打ち返す度に彼は嬉しそうに笑っていた。その姿はまるで子犬のようだった。
(可愛いな……)
その笑顔を見てそう思った。
2人で試合方式で楽しんだりもした。
気付いた時にはアポロンもすっかり夢中になって遊んでいた。
(た…楽しいーーー!!!)
こんなに夢中になって遊んだのは初めてかもしれないと気付いた。
まるで童心に帰ったかのような気分だった。
***
気付いた時には夜になっていた。
名残惜しいが別れの時間となった。
「えへへ、楽しかったなあ~!」
ヒュアキントスは塀の上を軽やかに歩いていた。
「こらこら、危ないぞ」
「平気ですよ♪」
ずいぶん上機嫌のようだった。
(彼を楽しませてあげようと思っていたが、私の方が楽しんでしまった。だがこの子も楽しかったようだな)
アポロンは満足していた。
だが、スキップするように塀を跳ねながら歩く彼をハラハラしながら見ていたら・・・案の定躓いて転んでしまった!
アポロンは慌てて彼を受け止めた。
その時、2人の顔は至近距離にあった。
お互い見つめ合う形になり、しばらくそのまま動けずにいた。
やがて、どちらからともなく笑い出した。
***
「アポロン様、今日はありがとうございました。すごく楽しかったです!」
「私もだよ。また遊びに行こう」
「はい!!あの僕、練習したいのでレッスン場に寄ってくからここで失礼します」
「え!?もしかして今日は練習をしないといけなかったのか?」
「いえ。今日アポロン様と遊んですごく楽しくてエネルギーをもらえたから、練習したくなったんです!それではさようなら!」
そう笑顔で言い、彼は走っていった。
残されたアポロンは彼が走っていった方向を見て、幸せそうに微笑んだ。
(私もだよ、ヒュアキントス…)
彼への想いがさらに深まるのを実感したのだった・・・。
第19話に続く・・・
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