上 下
17 / 295
第三章 デビュー編

第5話-1 デビューライブ決定

しおりを挟む
第5話「デビューライブ決定」

「やったーーーーー!!!!!」
「ついにやったぞーーーーー!!」
「デビューできるーーーーー!!」

美少年達は大喜びだった。
ライブ演習のノルマ100回を達成し、とうとう彼らは念願のデビューが決まったのだ!


「よく頑張ったね、君たち」
マスターも嬉しそうに彼らを称えた。

「ありがとうございます!これもマスターのおかげです!」
美少年達はマスターに感謝の言葉を述べた。


マスターはニコリと笑った後(顔は見えないが)、こう続けた。

「君たちの活躍は僕も見ていたよ。本当に素晴らしいパフォーマンスだった!君たちは本当に努力家だねぇ……」
マスターの言葉にナルキッソス以外の3人は照れたように笑っていた。


「……それでだ。そんな君たちにビッグなチャンスをプレゼントしたいと思う。君たちのお披露目デビューライブは、主神たちも観に来るという大型ステージの前座に決まった」

「え!?」
4人は驚いてマスターを見つめた。マスターはさらにこう続けた。

「主神が観にいらっしゃるほどのビッグイベントの前座だ。前座とはいえこれはすごいことだよ!おめでとう!」

マスターはそう言って彼らに祝福の言葉を送ったのだった。


それからというもの、彼らの生活はますます忙しくなった。毎日ダンスの練習をし、歌の練習もし、また宣伝活動にも勤しんだ。



そしてデビューするにあたり彼らのグループ名が正式に決まった。そのグループ名は……。

“B-PROJECT”

Bは“Beautiful Producer of Excellence(ビューティフル・プロデューサーオブエクセレンス)の略であり、つまり最高級のクリエイターという意味だ。

彼らはこの名前に相応しいアイドルになることを目標に掲げたのだった。



「おい、聞いたか!?今度のイベント、あのゼウス様がいらっしゃるんだってよ……!」
「マジかよ!?」
「すげぇじゃん……俺絶対行くわ……」

そんな会話がシリウスの街のあちこちで飛び交っていた。


「……いよいよ明日が本番か……」
「うん……緊張するけど楽しみだよね……たくさんの方に僕らのパフォーマンスを観てもらえるんだもん」
「そうだな……頑張ろうぜ、みんなで!」
「うん!」
「そういえば、あのアポロン様も観に来るらしいよ」


ガニュメデスの言葉に他の3人は思わず身を固くした。



「そ、そうか……あの方も来られるのか……なんか怖いな……」
「……………」


「う、うん……ちょっと不安になってきたかも……。でも、もうここまできたらやるしかないよね……。大丈夫、きっと上手くいくさ、僕達なら」
「そうだな、今まで頑張ってきたんだもんな、最後までやりきろうぜ!」
「うん!どこだろうと全力でやるのみだね!」



ーーそして運命の日がやってきた。デビューライブ当日。
しおりを挟む
1 / 2

この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!

誠実な転機: 過ちから学び、合法な成功への道

O.K
エッセイ・ノンフィクション / 完結 24h.ポイント:0pt お気に入り:0

ド平凡少年は異世界テンプレを知らない

ファンタジー / 連載中 24h.ポイント:0pt お気に入り:58

彼岸の庭であなたを想う

ライト文芸 / 連載中 24h.ポイント:0pt お気に入り:0

アメシロテウス英雄譚がための英雄詩編

ファンタジー / 連載中 24h.ポイント:0pt お気に入り:0

処理中です...