56 / 84
第56話~え?何爆弾投下してくれてるの?~
しおりを挟む
ヘイルダンさんから出張整体の依頼を貰って俺は今ギルドが用意した馬車に乗って依頼主のいる街ヒンガーブに向かっている。
今回俺と同行するのはネフリティスさんだけだ。つばさとリノンはギルドで依頼をこなしていくという事で今回は留守番だ。
ネフリティスさんも本来は留守番の予定だったが「妾も絶対に一緒に行く」と涙目になりながら言ってくる為一緒に行くことに…本当に何故この人は俺と結婚したいんだろうか?未だに分からない
そして今回はギルドマスターのヘイルダンさんも依頼者の橋渡しとして同行している。
何せ相手が相手だし失礼がないようにしないといけない為今回は同行してもらっている。
今回は馬車もギルド側が用意してくれたもので移動にかんしてはかなり快適だった。
しかし5日も馬車に乗るというのは中々にきつい。
以前もレナール王国から来た時も大分時間がかかったがあの時以来だ。
違うところは一般的な馬車と比べて乗りやすいし楽だけどやはり辛い。
何故なら本来ならこんなずっと座るのは良くないからだ。
人間はずっと「座る」という事は確かに出来るけど本来なら長時間座るのは身体に悪影響を与えるし下手をすれば死んでしまう
だから俺は皆に30分~1時間の間は立ち上がったりするように2人にも勧めている
また移動中はヘイルダンさんにヒンガーブの街や依頼主の話しを聞いたりしてた。
ヒンガーブは俺達が住んでるカルムの街と交流がありカルムが国境の交流地なら、ヒンガーブは王国からの交流地でそれぞれがない物品を手に入れ発展していった。
そしてそういった交流や街の発展等を指示しているのが今回俺に依頼を出したヒンガーブの貴族であり領主でありこの国の王族の親族であるエレインさんという女性らしい。
ヘイルダンさん曰く歴代領主の中で1、2を争う才能の持ち主で、この辺りの村から街全ての状況を把握し最善の方法をつくし発展させていったらしい。
また剣術や魔術にも長け、あらゆる分野で才覚を表しているまさに文武両道の女傑だと聞いたが物凄くチートじゃね?
ってか実は転移した人じゃないの?と思ってしまうんだが…
そんな一抹な不安をよそに俺達の旅は特に問題なく進む。
途中そういえばギルドマスターが出歩くのに護衛はなしでいいのかとふとヘイルダンさんに聞いてみたが
「Aランク冒険者と竜人族の夫婦が一緒にいるなら問題はないです」と言ってきたがだから夫婦じゃねえし!この人絶対わざと言ってるだろ!?
ネフリティスさんも夫婦と言われて顔赤くなってるし…
肉体的でなく精神的疲労が増していった…
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
馬車に乗ってから5日後ようやく俺達はヒンガーブの街に着くことが出来た。
本当にやっと着いてくれたかと俺は涙が出そうになった。
何故なら夜は流石に危険だから野宿するのだがそこでヘイルダンさんに少し整体を行ったりしていた。
それだけならまだいいけど問題は就寝時だ。
俺は簡易的天幕みたいなのを用意していてそれぞれ使えるように3つ用意していたのだがネフリティスさんが一緒に寝ると駄々をこねる→宥める→寝る→朝起きれば隣にいる。
これが3日続いた所で諦め一緒に寝ることにしたが当然眠れるはずもなく街に着いた頃には寝不足&目の下にクマができていた。
着いたことで漸く休めると思った俺だったがすぐにこの街のギルドに行って領主に会わないといけないと言われまだ休めないことを知り絶望した…
結局そのままギルドに向かい依頼の件を話し休む間もなくそのまま領主のいる屋敷まで向かっていよいよ領主と謁見することになった。
~緊張するなぁでも眠いし早く休みたいし変なテンションになってきた…~
と俺の気持ちに関係なく物事は進み扉が開きその先は執務室のような感じでシンプルではあるがダークブラウンを基調とした落ち着いた部屋で椅子にはここの主であろう1人の女性が座っていた。
中に案内され俺達は部屋に入りヘイルダンさんが話しかけた。
「エレイン様お久しぶりです。カルムギルドマスターヘイルダンでございます。」
「ヘイルダン久しぶりですね。息災でしたか?久しぶりに色々お話を聞きたい所ですが隣にいるのは?」
「はい、指名依頼されましたAランク冒険者そして整体師のアオイ殿です。」
「は、初めましてアオイと申します。お会いできて光栄です。」
「アオイ殿初めまして私が今回あなたに依頼を出しましたエレイン・フォン・ヒンガーブ伯爵です。遠いところまでよく来てくれました。」
「い、いえ私のようなものを知っていただき身に余る光栄にございます。」
ここに来るまでにヘイルダンさんやネフリティスさんにマナーを教えてもらって良かった
「して、アオイ殿隣にいるご婦人は?」
「お初にお目にかかるエレイン伯爵殿私の名はネフリティス誇り高き竜人族であり隣にいるアオイ殿の妻(予定)であります。」
おいぃぃぃ!!!
何さらっととんでもない爆弾を落としてるんだよこの人は!
妻って今妻って言ったよね?何この人わざと言ってるの?まさか少しずつ外堀を埋めようとしてるわけじゃないよね?
もう恐怖を通り越してサイコだよ!マジで怖いんだけど!
「これは!まさか竜人族の方にお会いできるとはなんたる幸運。しかもアオイ殿の妻でしたかアオイ殿もまた幸運の持ち主でしたのですね」
違います違います!!誤解です!結婚してません!全てこの人の妄想なんです!そのような事実はございません!
ヘイルダンさんも何か言ってよと思ってみると涼しい顔で明後日の方向を見ているよ
くっ、しまったこの人はこうゆう時我関せずだった!
「オホン。アオイ殿はるばる来てくれてお疲れの所申し訳ないが私の身体を見てくださいませんか?」
「え?あ、はい分かりました。」
そう言うとエレイン様はすっと立ち上がり俺達の所へ近づいてきた。
最初は気づかなかったが見た目は俺と同じ20代後半位だろうか?スラッとしていて透き通るような白い肌白みがかった長い金髪の髪を後ろで纏めているまるで何処かの猫背女神とは違う本物の女神のような人だった。
だが俺はすぐに異変に気づき、同時にさっきまであった眠気などなくなった。
彼女は歩いているが辛いのか僅かに右足を引きずっている、そして背中の丸みと身体の捻れ等見ただけで身体への負担が強いのが分かる。そして俺は1つの可能性を感じた。
「アオイ殿私の身体の異常を治してほしいのです。」
エレイン様彼女の症状は「坐骨神経痛」だ!
今回俺と同行するのはネフリティスさんだけだ。つばさとリノンはギルドで依頼をこなしていくという事で今回は留守番だ。
ネフリティスさんも本来は留守番の予定だったが「妾も絶対に一緒に行く」と涙目になりながら言ってくる為一緒に行くことに…本当に何故この人は俺と結婚したいんだろうか?未だに分からない
そして今回はギルドマスターのヘイルダンさんも依頼者の橋渡しとして同行している。
何せ相手が相手だし失礼がないようにしないといけない為今回は同行してもらっている。
今回は馬車もギルド側が用意してくれたもので移動にかんしてはかなり快適だった。
しかし5日も馬車に乗るというのは中々にきつい。
以前もレナール王国から来た時も大分時間がかかったがあの時以来だ。
違うところは一般的な馬車と比べて乗りやすいし楽だけどやはり辛い。
何故なら本来ならこんなずっと座るのは良くないからだ。
人間はずっと「座る」という事は確かに出来るけど本来なら長時間座るのは身体に悪影響を与えるし下手をすれば死んでしまう
だから俺は皆に30分~1時間の間は立ち上がったりするように2人にも勧めている
また移動中はヘイルダンさんにヒンガーブの街や依頼主の話しを聞いたりしてた。
ヒンガーブは俺達が住んでるカルムの街と交流がありカルムが国境の交流地なら、ヒンガーブは王国からの交流地でそれぞれがない物品を手に入れ発展していった。
そしてそういった交流や街の発展等を指示しているのが今回俺に依頼を出したヒンガーブの貴族であり領主でありこの国の王族の親族であるエレインさんという女性らしい。
ヘイルダンさん曰く歴代領主の中で1、2を争う才能の持ち主で、この辺りの村から街全ての状況を把握し最善の方法をつくし発展させていったらしい。
また剣術や魔術にも長け、あらゆる分野で才覚を表しているまさに文武両道の女傑だと聞いたが物凄くチートじゃね?
ってか実は転移した人じゃないの?と思ってしまうんだが…
そんな一抹な不安をよそに俺達の旅は特に問題なく進む。
途中そういえばギルドマスターが出歩くのに護衛はなしでいいのかとふとヘイルダンさんに聞いてみたが
「Aランク冒険者と竜人族の夫婦が一緒にいるなら問題はないです」と言ってきたがだから夫婦じゃねえし!この人絶対わざと言ってるだろ!?
ネフリティスさんも夫婦と言われて顔赤くなってるし…
肉体的でなく精神的疲労が増していった…
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
馬車に乗ってから5日後ようやく俺達はヒンガーブの街に着くことが出来た。
本当にやっと着いてくれたかと俺は涙が出そうになった。
何故なら夜は流石に危険だから野宿するのだがそこでヘイルダンさんに少し整体を行ったりしていた。
それだけならまだいいけど問題は就寝時だ。
俺は簡易的天幕みたいなのを用意していてそれぞれ使えるように3つ用意していたのだがネフリティスさんが一緒に寝ると駄々をこねる→宥める→寝る→朝起きれば隣にいる。
これが3日続いた所で諦め一緒に寝ることにしたが当然眠れるはずもなく街に着いた頃には寝不足&目の下にクマができていた。
着いたことで漸く休めると思った俺だったがすぐにこの街のギルドに行って領主に会わないといけないと言われまだ休めないことを知り絶望した…
結局そのままギルドに向かい依頼の件を話し休む間もなくそのまま領主のいる屋敷まで向かっていよいよ領主と謁見することになった。
~緊張するなぁでも眠いし早く休みたいし変なテンションになってきた…~
と俺の気持ちに関係なく物事は進み扉が開きその先は執務室のような感じでシンプルではあるがダークブラウンを基調とした落ち着いた部屋で椅子にはここの主であろう1人の女性が座っていた。
中に案内され俺達は部屋に入りヘイルダンさんが話しかけた。
「エレイン様お久しぶりです。カルムギルドマスターヘイルダンでございます。」
「ヘイルダン久しぶりですね。息災でしたか?久しぶりに色々お話を聞きたい所ですが隣にいるのは?」
「はい、指名依頼されましたAランク冒険者そして整体師のアオイ殿です。」
「は、初めましてアオイと申します。お会いできて光栄です。」
「アオイ殿初めまして私が今回あなたに依頼を出しましたエレイン・フォン・ヒンガーブ伯爵です。遠いところまでよく来てくれました。」
「い、いえ私のようなものを知っていただき身に余る光栄にございます。」
ここに来るまでにヘイルダンさんやネフリティスさんにマナーを教えてもらって良かった
「して、アオイ殿隣にいるご婦人は?」
「お初にお目にかかるエレイン伯爵殿私の名はネフリティス誇り高き竜人族であり隣にいるアオイ殿の妻(予定)であります。」
おいぃぃぃ!!!
何さらっととんでもない爆弾を落としてるんだよこの人は!
妻って今妻って言ったよね?何この人わざと言ってるの?まさか少しずつ外堀を埋めようとしてるわけじゃないよね?
もう恐怖を通り越してサイコだよ!マジで怖いんだけど!
「これは!まさか竜人族の方にお会いできるとはなんたる幸運。しかもアオイ殿の妻でしたかアオイ殿もまた幸運の持ち主でしたのですね」
違います違います!!誤解です!結婚してません!全てこの人の妄想なんです!そのような事実はございません!
ヘイルダンさんも何か言ってよと思ってみると涼しい顔で明後日の方向を見ているよ
くっ、しまったこの人はこうゆう時我関せずだった!
「オホン。アオイ殿はるばる来てくれてお疲れの所申し訳ないが私の身体を見てくださいませんか?」
「え?あ、はい分かりました。」
そう言うとエレイン様はすっと立ち上がり俺達の所へ近づいてきた。
最初は気づかなかったが見た目は俺と同じ20代後半位だろうか?スラッとしていて透き通るような白い肌白みがかった長い金髪の髪を後ろで纏めているまるで何処かの猫背女神とは違う本物の女神のような人だった。
だが俺はすぐに異変に気づき、同時にさっきまであった眠気などなくなった。
彼女は歩いているが辛いのか僅かに右足を引きずっている、そして背中の丸みと身体の捻れ等見ただけで身体への負担が強いのが分かる。そして俺は1つの可能性を感じた。
「アオイ殿私の身体の異常を治してほしいのです。」
エレイン様彼女の症状は「坐骨神経痛」だ!
0
お気に入りに追加
37
あなたにおすすめの小説
システムバグで輪廻の輪から外れましたが、便利グッズ詰め合わせ付きで他の星に転生しました。
大国 鹿児
ファンタジー
輪廻転生のシステムのバグで輪廻の輪から外れちゃった!
でも神様から便利なチートグッズ(笑)の詰め合わせをもらって、
他の星に転生しました!特に使命も無いなら自由気ままに生きてみよう!
主人公はチート無双するのか!? それともハーレムか!?
はたまた、壮大なファンタジーが始まるのか!?
いえ、実は単なる趣味全開の主人公です。
色々な秘密がだんだん明らかになりますので、ゆっくりとお楽しみください。
*** 作品について ***
この作品は、真面目なチート物ではありません。
コメディーやギャグ要素やネタの多い作品となっております
重厚な世界観や派手な戦闘描写、ざまあ展開などをお求めの方は、
この作品をスルーして下さい。
*カクヨム様,小説家になろう様でも、別PNで先行して投稿しております。
45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる
よっしぃ
ファンタジー
2月26日から29日現在まで4日間、アルファポリスのファンタジー部門1位達成!感謝です!
小説家になろうでも10位獲得しました!
そして、カクヨムでもランクイン中です!
●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
スキルを強奪する為に異世界召喚を実行した欲望まみれの権力者から逃げるおっさん。
いつものように電車通勤をしていたわけだが、気が付けばまさかの異世界召喚に巻き込まれる。
欲望者から逃げ切って反撃をするか、隠れて地味に暮らすか・・・・
●●●●●●●●●●●●●●●
小説家になろうで執筆中の作品です。
アルファポリス、、カクヨムでも公開中です。
現在見直し作業中です。
変換ミス、打ちミス等が多い作品です。申し訳ありません。
転生したら脳筋魔法使い男爵の子供だった。見渡す限り荒野の領地でスローライフを目指します。
克全
ファンタジー
「第3回次世代ファンタジーカップ」参加作。面白いと感じましたらお気に入り登録と感想をくださると作者の励みになります!
辺境も辺境、水一滴手に入れるのも大変なマクネイア男爵家生まれた待望の男子には、誰にも言えない秘密があった。それは前世の記憶がある事だった。姉四人に続いてようやく生まれた嫡男フェルディナンドは、この世界の常識だった『魔法の才能は遺伝しない』を覆す存在だった。だが、五〇年戦争で大活躍したマクネイア男爵インマヌエルは、敵対していた旧教徒から怨敵扱いされ、味方だった新教徒達からも畏れられ、炎竜が砂漠にしてしまったと言う伝説がある地に押し込められたいた。そんな父親達を救うべく、前世の知識と魔法を駆使するのだった。
あの、神様、普通の家庭に転生させてって言いましたよね?なんか、森にいるんですけど.......。
▽空
ファンタジー
テンプレのトラックバーンで転生したよ......
どうしようΣ( ̄□ ̄;)
とりあえず、今世を楽しんでやる~!!!!!!!!!
R指定は念のためです。
マイペースに更新していきます。
全校転移!異能で異世界を巡る!?
小説愛好家
ファンタジー
全校集会中に地震に襲われ、魔法陣が出現し、眩い光が体育館全体を呑み込み俺は気絶した。
目覚めるとそこは大聖堂みたいな場所。
周りを見渡すとほとんどの人がまだ気絶をしていてる。
取り敢えず異世界転移だと仮定してステータスを開こうと試みる。
「ステータスオープン」と唱えるとステータスが表示された。「『異能』?なにこれ?まぁいいか」
取り敢えず異世界に転移したってことで間違いなさそうだな、テンプレ通り行くなら魔王討伐やらなんやらでめんどくさそうだし早々にここを出たいけどまぁ成り行きでなんとかなるだろ。
そんな感じで異世界転移を果たした主人公が圧倒的力『異能』を使いながら世界を旅する物語。
転生貴族のハーレムチート生活 【400万ポイント突破】
ゼクト
ファンタジー
ファンタジー大賞に応募中です。 ぜひ投票お願いします
ある日、神崎優斗は川でおぼれているおばあちゃんを助けようとして川の中にある岩にあたりおばあちゃんは助けられたが死んでしまったそれをたまたま地球を見ていた創造神が転生をさせてくれることになりいろいろな神の加護をもらい今貴族の子として転生するのであった
【不定期になると思います まだはじめたばかりなのでアドバイスなどどんどんコメントしてください。ノベルバ、小説家になろう、カクヨムにも同じ作品を投稿しているので、気が向いたら、そちらもお願いします。
累計400万ポイント突破しました。
応援ありがとうございます。】
ツイッター始めました→ゼクト @VEUu26CiB0OpjtL
若返ったおっさん、第2の人生は異世界無双
たまゆら
ファンタジー
事故で死んだネトゲ廃人のおっさん主人公が、ネトゲと酷似した異世界に転移。
ゲームの知識を活かして成り上がります。
圧倒的効率で金を稼ぎ、レベルを上げ、無双します。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる