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第29話~え?また上がるの?~
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洞窟にいた魔物を倒し行方不明になっていた冒険者達を見つけ魔物達が溜め込んでた金貨などを手に入れやっと俺達は洞窟の外に出た
既に夕暮れ時だったが太陽の光がとても気持ちよく感じる。
今すぐにでも街に戻りたいが時間的にもそろそろ日が沈むし無理して歩いても帰って危険だし今日はここで野宿して明日の朝に旅立とうと皆で話し合った。
幸いこの辺りは奥に進みさえしなければオーク以上の強い魔物は出てこないし洞窟もあるしいざとなったら隠れられる。
それに今は翼だけじゃなく、タウラスさん達もいるし人が多いだけで安心できる。
でもケガしてる人も多いから見張りは俺か翼もしくは比較的元気なタウラスさんになるだろうな
まあ今はとりあえず身体を休めて明日に備えよう。
アイテムボックスから薪を出して火をつけ食事にしようと思い保存食を出そうと思ったが、皆数日とはいえまともな食事をとってない状態で保存食を出すのはきついんじゃないかと思って俺は街の屋台で買った食料を皆に提供することにした。
「さ、皆さん食べてください。」
「え?これってカルムの街の屋台のやつですよね?まさかこんなものまで持ってきてたんですか?」
と、リゲルさんが驚いたように言ってきた。
「ええ、ここに行くと決まった時に携帯食料も買っていましたがやはり出来立ての物とか食べれる方がいいと思って沢山買っておいたんです」
「確かに食料は大事ですけど普通は携帯食料だけで後は狩りをしたりして食べるのが普通ですから、アイテムボックスがあるとこういう事が出来るというのが羨ましいです。」
「それについては同感だな。実は俺もアイテムボックスはあるが大きさとしてもせいぜい皮袋2つ分位だから普通の冒険者よりは楽だがあれだけの魔物を収納するなんてとてもじゃないが無理だ。入れるとしても道具とかを優先にしてしまうから食料も簡単な携帯食料のみになってしまうしな。大きい容量だからこそ出来る事だな」
リゲルさんに続いてタウラスさんもそんなことを言う。
そうか普通はアイテムボックスっていうのはないし、皆自分で持たないといけないからそんな沢山を持ち運ぶことなんて出来ないよな。
正直アイテムボックスの容量はどれだけあるのか俺にもわからないが結構恵まれているのかもしれないな。
まぁ異世界に連れてこられてる時点で不幸だと思うけど…
「ハハハ…確かにたまたま大きい容量だから出来る事ではありますね。こうやって美味しいものが食べれますから。皆さん閉じ込められてあまり食べれなかったと思いますし携帯食料よりこっちの方がいいと思うので遠慮なく食べてください。」
皆少し遠慮していたけど空腹もあって勧めたら一気に食べていた。リゲルさんやカペラさんは泣きながら食べてたし、
あんな暗い所に閉じ込められて極限状態にいてやっと解放されたと思ったら涙も出るよね俺も少しもらい泣きしそうだったよ。
そんな中でも翼は我関せずで飯を食ってるけど…こいつは変わらないな
皆久しぶりの食事を食べて満足して緊張の糸が切れたのかあっという間に眠ってしまっていた。
俺達も見張りをしないといけないのに戦いの後のせいか、いつの間にか目を閉じてしまっていた。
どのくらい寝てしまっていたのかわからないが目が覚めたとき辺りは少しずつ明るくなってきていたがまだ暗い世界だった。
焚き火もほとんど消えかけていて俺は消えないように薪をくんだ。
皆余程疲れていたのかぐっすり眠っているし、翼もイビキをかいて寝ている。
翼も元気に見えるけど魔物との戦いでダメージ負ってるしこのまま休ませよう。
朝が来るまでまだ時間があるが眠気はなくなったしどうしようかと思ってたが今回手に入れた金貨とかで家を買える事が出来るがふと考えてこのまま使っていいのかと思ってしまう。
これに関しては元の世界での考えが出てしまい気が引けてしまうが、皆俺に譲るみたいになっているし使わないままなのも勿体ないし有り難く使わせてもらおうとは思うが一応街に戻ったらギルドマスターのヘイルダンさんに相談してみよう。
色々考えていると段々空も明るくなり朝がやって来た。
俺は立ち上がり思いっきり身体を伸ばした。
そうしてるうちに他の人達も起きてきたが、やはり翼は最後に起きてきた
全員が起きたところで準備をし出かける事にした。今から出れば夕方くらいには着くだろうという事だ。
翼は朝食を食いたいと言っていたが携帯食料を渡して食べながら歩いていた。
昼時になって休憩がてら食事を取り出発し時々休憩しながらも何とか夕方頃にはカルムの街に着くことが出来た。
皆街が見えてきた頃には喜び疲れも忘れ街の中に入っていった。そして無事に生きて帰ってきた事に涙して喜んでいた。
冒険者は危険と隣り合わせだがこうして帰ってこれるというのは本当に運がいいというのを改めて思った。
死んだらそこで終わりだからね。
でも街に着いてこれでおしまいじゃない
これからギルドに行って無事だったことそして洞窟の中で何があったかを報告しないといけないからだ。
俺はリゲルさん達を率いて冒険者ギルドへと向かった。
ギルドの中に入ると受付の人が俺達の姿を見てすぐさまヘイルダンさんを連れてきてくれた。
ヘイルダンさんは俺達を見るやいなや行方不明だった冒険者達の無事を喜び俺にお礼を言ってきた。
どうやらリゲルさん達はヘイルダンさん達の元教え子だったみたいで冒険者としての知識などを教えていた時期があったらしい。
リゲルさんだけでなくカルムで冒険者になった人達の中にはヘイルダンさんが教えてた人達が多いみたいで相当慕われているようだ。
リゲルさん達もまた泣いていたがとりあえず詳しいことは明日以降で今日は帰って休むようにと言われそれぞれの家に帰っていったが、俺と翼、後タウラスさんだけは残りヘイルダンさんに洞窟で何があったかを報告した。
洞窟の中の惨状、そこにいた魔物、そして見つけた宝とか。
流石のヘイルダンさんも顔色を変えて聞いていたけどアイテムボックスにしまった魔物の死体を見て納得してくれた。
報酬等は魔物の買取も含め一緒に渡してくれるということで明日また来ることになった。
後見つけた宝に関しては武器などは持ち主がいなければそのまま貰ってよく金貨も俺たちが貰ってもいいと言ってくれたのでそのまま貰う事にした。
これで家がついに買えると思ったが帰り際にヘイルダンさんがさらっと「2人のランク上がると思うので」と軽く言ってきた時はえ?!と思った。
流石にこれ以上は上がりたくないし危険な依頼も受けるつもりはないのでありがた迷惑なのだが翼だけは喜んでいた…
既に夕暮れ時だったが太陽の光がとても気持ちよく感じる。
今すぐにでも街に戻りたいが時間的にもそろそろ日が沈むし無理して歩いても帰って危険だし今日はここで野宿して明日の朝に旅立とうと皆で話し合った。
幸いこの辺りは奥に進みさえしなければオーク以上の強い魔物は出てこないし洞窟もあるしいざとなったら隠れられる。
それに今は翼だけじゃなく、タウラスさん達もいるし人が多いだけで安心できる。
でもケガしてる人も多いから見張りは俺か翼もしくは比較的元気なタウラスさんになるだろうな
まあ今はとりあえず身体を休めて明日に備えよう。
アイテムボックスから薪を出して火をつけ食事にしようと思い保存食を出そうと思ったが、皆数日とはいえまともな食事をとってない状態で保存食を出すのはきついんじゃないかと思って俺は街の屋台で買った食料を皆に提供することにした。
「さ、皆さん食べてください。」
「え?これってカルムの街の屋台のやつですよね?まさかこんなものまで持ってきてたんですか?」
と、リゲルさんが驚いたように言ってきた。
「ええ、ここに行くと決まった時に携帯食料も買っていましたがやはり出来立ての物とか食べれる方がいいと思って沢山買っておいたんです」
「確かに食料は大事ですけど普通は携帯食料だけで後は狩りをしたりして食べるのが普通ですから、アイテムボックスがあるとこういう事が出来るというのが羨ましいです。」
「それについては同感だな。実は俺もアイテムボックスはあるが大きさとしてもせいぜい皮袋2つ分位だから普通の冒険者よりは楽だがあれだけの魔物を収納するなんてとてもじゃないが無理だ。入れるとしても道具とかを優先にしてしまうから食料も簡単な携帯食料のみになってしまうしな。大きい容量だからこそ出来る事だな」
リゲルさんに続いてタウラスさんもそんなことを言う。
そうか普通はアイテムボックスっていうのはないし、皆自分で持たないといけないからそんな沢山を持ち運ぶことなんて出来ないよな。
正直アイテムボックスの容量はどれだけあるのか俺にもわからないが結構恵まれているのかもしれないな。
まぁ異世界に連れてこられてる時点で不幸だと思うけど…
「ハハハ…確かにたまたま大きい容量だから出来る事ではありますね。こうやって美味しいものが食べれますから。皆さん閉じ込められてあまり食べれなかったと思いますし携帯食料よりこっちの方がいいと思うので遠慮なく食べてください。」
皆少し遠慮していたけど空腹もあって勧めたら一気に食べていた。リゲルさんやカペラさんは泣きながら食べてたし、
あんな暗い所に閉じ込められて極限状態にいてやっと解放されたと思ったら涙も出るよね俺も少しもらい泣きしそうだったよ。
そんな中でも翼は我関せずで飯を食ってるけど…こいつは変わらないな
皆久しぶりの食事を食べて満足して緊張の糸が切れたのかあっという間に眠ってしまっていた。
俺達も見張りをしないといけないのに戦いの後のせいか、いつの間にか目を閉じてしまっていた。
どのくらい寝てしまっていたのかわからないが目が覚めたとき辺りは少しずつ明るくなってきていたがまだ暗い世界だった。
焚き火もほとんど消えかけていて俺は消えないように薪をくんだ。
皆余程疲れていたのかぐっすり眠っているし、翼もイビキをかいて寝ている。
翼も元気に見えるけど魔物との戦いでダメージ負ってるしこのまま休ませよう。
朝が来るまでまだ時間があるが眠気はなくなったしどうしようかと思ってたが今回手に入れた金貨とかで家を買える事が出来るがふと考えてこのまま使っていいのかと思ってしまう。
これに関しては元の世界での考えが出てしまい気が引けてしまうが、皆俺に譲るみたいになっているし使わないままなのも勿体ないし有り難く使わせてもらおうとは思うが一応街に戻ったらギルドマスターのヘイルダンさんに相談してみよう。
色々考えていると段々空も明るくなり朝がやって来た。
俺は立ち上がり思いっきり身体を伸ばした。
そうしてるうちに他の人達も起きてきたが、やはり翼は最後に起きてきた
全員が起きたところで準備をし出かける事にした。今から出れば夕方くらいには着くだろうという事だ。
翼は朝食を食いたいと言っていたが携帯食料を渡して食べながら歩いていた。
昼時になって休憩がてら食事を取り出発し時々休憩しながらも何とか夕方頃にはカルムの街に着くことが出来た。
皆街が見えてきた頃には喜び疲れも忘れ街の中に入っていった。そして無事に生きて帰ってきた事に涙して喜んでいた。
冒険者は危険と隣り合わせだがこうして帰ってこれるというのは本当に運がいいというのを改めて思った。
死んだらそこで終わりだからね。
でも街に着いてこれでおしまいじゃない
これからギルドに行って無事だったことそして洞窟の中で何があったかを報告しないといけないからだ。
俺はリゲルさん達を率いて冒険者ギルドへと向かった。
ギルドの中に入ると受付の人が俺達の姿を見てすぐさまヘイルダンさんを連れてきてくれた。
ヘイルダンさんは俺達を見るやいなや行方不明だった冒険者達の無事を喜び俺にお礼を言ってきた。
どうやらリゲルさん達はヘイルダンさん達の元教え子だったみたいで冒険者としての知識などを教えていた時期があったらしい。
リゲルさんだけでなくカルムで冒険者になった人達の中にはヘイルダンさんが教えてた人達が多いみたいで相当慕われているようだ。
リゲルさん達もまた泣いていたがとりあえず詳しいことは明日以降で今日は帰って休むようにと言われそれぞれの家に帰っていったが、俺と翼、後タウラスさんだけは残りヘイルダンさんに洞窟で何があったかを報告した。
洞窟の中の惨状、そこにいた魔物、そして見つけた宝とか。
流石のヘイルダンさんも顔色を変えて聞いていたけどアイテムボックスにしまった魔物の死体を見て納得してくれた。
報酬等は魔物の買取も含め一緒に渡してくれるということで明日また来ることになった。
後見つけた宝に関しては武器などは持ち主がいなければそのまま貰ってよく金貨も俺たちが貰ってもいいと言ってくれたのでそのまま貰う事にした。
これで家がついに買えると思ったが帰り際にヘイルダンさんがさらっと「2人のランク上がると思うので」と軽く言ってきた時はえ?!と思った。
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