虐待ストーカー

necropsy

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殺し合い

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悪いことをすれば子供を叱責する。

それが少なかれ親の躾の一つだと私は考える。

なにかあれば彼女の両親は「叩いて言い聞かせます」

スパルタという言葉があるが暴力と愛情をもっては大きく違う。

素行の悪い彼女の弟は、よく母親に後ろ手に縛られ風呂場で顔を押さえつけられていた。

その反動が彼女にむかう。

彼女に殴りかかる弟にたいして「ヤレ、ヤレ!お前らは殺し合うためにうまれたんだ!殺せ!殺し合え!」と彼女の母親は半狂乱となって彼女にむかう弟の鬱積を母親は面白がっていた。

顔面を蹴り上げられ、髪をもって引きずられる。

弟の暴力は日を追うごとに酷くなっていった。



追記



彼女は一度、教師に現状を訴えかけたことがある。

しかし帰ってきた言葉は「俺に意見をするのか。嫌なら学校へ来るな!」

ノートを買って欲しくて母親に言うと「消しゴムはなんのためにあるんだ」と一蹴される。

自己陶酔型の母親というのは厄介である。

働いて自分らのちからで家を買うという発想は彼女の両親にはない。
持ち家が正しいと言いたいのではなく広い庭でガーデニングを楽しみたいなら働け!

パチンコに費やすお金はあっても光熱費に払う金はない。

水道メーターをまわらないように細工したりと、ひととしてのモラルはどこにあるのか。
花を植える。水をやる。草木が育つ。

しかし水道代がない。
父親が夏にエアコンを使うから電気代1万円が払えない。

内情が火の車であってもパチンコは別。

ただ水をやるだけの世話で薔薇が綺麗に咲くのは難しい。
彼女は薔薇をみると嫌悪感がでると話す。

花が咲くと彼女は母親に無理やり咲いた花を持たされ小学校まで40分の距離を歩く。

学校へ持っていくと教師は「持ってこなくていい」と言うが母親に言うと癇癪をおこすのはわかっている。

自宅へ帰るとテレビのチャンネル争いから包丁を取り出す弟。

キチガイ一家と言われても否定できない。

家で心休まることがない。
姉弟喧嘩をけしかける母親と意見を言うと拳を振り上げる父親。

逃げ出したいことを教師に言うが世間は虐待容認時代。

彼女は逃げ出すチャンスを窺うためだけの幼少時代を過ごすことになる。
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