狂い咲き

狂い咲き53

　私はどうかというと、言われたことだけをやっている。偉そうに意見を言った覚えもない。トラブルを避ける意味で自分から話しかけるのは、よっぽど親しくなってからにしている。


　それでもなぜだか円滑に人間関係が上手くいかない。


　親しくなった同僚に相談したが、同僚も同じことを言っていた。


　こればかりはどうしようもない。


　彼と知り合う前、結婚を考えるほどの付き合いになった彼がいたが、別れの理由は「なんとなく」


　これほど困る理由はない。


　思い切って「好きなひとができたの？」


　自分なりに爽やかに別れを受け止めつつ笑みを見せると「いや」と言葉を濁されたときは、逆に突っかかりたいほどだった。


　結婚したいと思う男性が多いのに、離婚が多いのは、ただ結婚をしたいだけだと思う。


　それこそ結婚してくれる女性なら誰でもいいのではないかと思うほどに、バツイチや、まだバツが二つぐらいならわかる。


　バツが四以上もあるのに懲りもせず恋愛を楽しむのではなく結婚相手を探す。


　それは個人の自由だけど、女性にも多い。


　学生の頃、私も結婚という現実を甘く考えていた。ウェディングドレスを着たいだけで早く結婚をしたかった。


　仕事をしたくないから結婚をしたい。


　そんな考えの私が偉そうに言うことではないけど、なんだかなと思う。


　結婚を考えた彼は価値観が合うと思い。このひとならと真剣にそう考えていた。


　別れた彼からしたら私は奥さん失格だと思われたのだと思う。


　学生の頃は専業主婦が絶対条件だったが今は共稼ぎでいいと思っている。


　最悪は一生独身でもいい。


　ご年配の方からしたら女の幸せが結婚であって。年老いた先、寂しい思いをすると言われても死だけは年齢だけで考えることはできない。


　それに優れたパートナーと結婚できる保障もない。


　結婚した途端、横柄になるならまだいい。暴力を振るわれたら、これが本当に女の幸せなのかと思う。


　まさに年齢格差。


　結婚が当たり前であった当時なら男性は年老いた先の寂しさや両親の介護などを考えたかも知れない。