狂い咲き

necropsy

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狂い咲き5

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 でも、今思えば、彼は冷静に私の反応を見ていただけなのかも知れない。


 私を全裸にすると、彼はネクタイで私を後ろ手に縛りあげると、「シャワーを浴びてくるよ」と言った。


 なぜ、あのとき私は警戒しなかったのだろう。


 まだ、目隠しまではわかる。


 彼に、嫌というほど痛めつけられ、辱められ終わったときに思い浮かんだのが、レイプであってSMだ。


 でも当時、浮かれきっていた私はそんなことなに一つとして考えることもなかった。


 彼がシャワーを浴びて出てくると、執拗なまでに、さらに、私の身体を感じさせていった。


 縛られたことに抵抗感はあったが、その警戒心さえ奪いさるほどに彼の舌使いの上手さに、私は酔っていた。


 なによりも私を興奮させたのが、彼の逞しいペニスだ。


 目隠しをされたままの私は、くちびるに押し当てられたペニスに、ぞくっとした。


 見えないからこそ、興奮もすれば、想像は膨らんでいくばかりだ。


 男性のペニスを含むことは好きじゃない。


 躊躇う私に、彼はくちびるをよせた。


 これほどの、くちづけがあるだろうか。


 味わうように、ゆっくりと彼と舌先を重ね合わせた私は、彼の舌使いに、うっとりとさせられた。


 彼のくちづけに負けるように、私は彼のペニスを含んだ。


 含み切れないほど逞しいペニスが、私の中で、さらに淫らな想像を掻き立てていった。


 彼と肌を重ねることに不安を覚えるほどの逞しいペニスが、力強く蜜口を押し広げられる。息苦しいほどの挿入感が、ほどよく私の奥底を突いていった。不安はしだいに彼に抱かれる悦びに変わっていった。


 突かれるたびに快楽とは違う、どこか、心地よささえ浮かぶ。彼の腰使いはとても上手い。


 今まで経験したことのないセックスに私は酔う。私は彼と肌を重ねるごとに、身も心もなにも疑わず彼に捧げてしまった。


 いつしかネクタイで縛られることも抵抗がなくなっていった。


 あの頃は彼に夢中で、自分に酔っていた。


 私は彼にされるがままになっていった。


 毎日、彼のことばかりを考えてしまう。


 会社の定時が近づくと、もう私の心は落ち着かない。
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