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狂い咲き
しおりを挟む忌まわしい忘れてしまいたい記憶がある。
忘れてしまいたいのに、無意識に私は彼のことを思いだしてしまう。
思い出せば、思い出すほどに、おぞましい恐怖に身体が凍りついてしまう。
今でも身体に残る鞭の跡。
あの打たれ続けた痛みを思い出すだけで身体中があまりの恐怖に震えだす。
丸裸にされてしまったところがある。
数日と監禁され、このままでは殺されてしまうのではないかと思うほどに甚振られ辱められ続けた。
いつ終わるとも知れない堪え難い痛みに、私はいつか、発狂してしまうのではないかと思えるほどだった。
嫌というほど痛めつけられると、これ以上ないほどに辱められた。
彼がやっと私を開放し、自由になっても心はけっして開放されることがない。
今でも、あの日の出来事を思い出す。
新しい彼ができたとき、裸になるのが怖かった。
丸裸にされたところを見られるのが嫌で、なかなか新しい彼の求めに答えることができなかった。
だからと言って、正直に答える勇気もない。
渋る私に新しい彼は別れを告げてきた。
私はどうしても新しい彼と別れたくなかった。迷いながらも私は新しい彼の求めに答えた。
そっと、両足を押し開かれたとき、すべてが終わったとさえ思えた。
新しい彼は、これといって疑う素振りもなく私を愛しんでくれた。
セックスが終わった後、「妙に興奮したな」と笑っただけだ。
新しい彼に抱きよせられ、聞かれたことは丸裸にされたところではなく、なぜ、セックスを渋っていたかだった。
私は新しい彼に抱きつき、「恥ずかしかったから」と嘘をついた。
しかし彼と出会ってしまって変わってしまったのは、どんなに新しい彼が好きで、いくらセックスで愛しまれても、私のこころが満たされることはない。
新しい彼と肌を重ねるごとに、あの忌まわしい彼を思い返す。
新しい彼と、肌を重ねるたびに自分を慰める日が増えた。
けっして新しい彼はセックスが下手ではない。
無理やり彼から覚えさせられたオーガズム。
愛しみから生まれるオーガズムは、これ以上ないほどに女の悦びを感じることができた。
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