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しおりを挟む「…………っ、ぁ!」
「……は、」
口を離す瞬間に思いっ切り舌を吸われ、本格的に腰が抜けた。
月明かりに照らされて、俺と先生を繋ぐ、銀色の糸が光った。座り込みそうになった俺の腰を支えて机に座らせた先生は、俺と視線を交えたまま勝ち誇った笑みを浮かべた。
「……分かった?」
「…っ、分かった、分かったから……っ! 服の下まさぐるのやめて…っ」
力が入らなく動けないことをいいことに、服を掻い潜り腹をまさぐる手を制すれば、不満げな顔をして先生は離れた。
「……いいだろ、今までオアズケ喰らってたんだから」
「…な、だからって…! あんたには教師としてのプライドはないのか!?」
「ハッ、そんなもん知ったことか。好きな奴を抱いて何が悪い」
「!」
不敵に笑った先生はそのまま俺を押し倒した。抵抗しようとして精一杯伸ばした手はいとも簡単に捕らえられて、頭の上に一束にして机に縫いつけられる。
「…大体、お前が悪いんだぜ? ずっと何か言いたそうに俺を見てるから。言わせようとしてお前を見てたら俺が惚れちまった。そのクセ、俺が居ない俺の城で一人告白とかしやがって………責任、取れよ」
「……っそ、そんな横暴な、んっ」
続けようとした言葉は再び先生によって奪われた。啄むようにキスをされて思わず恍惚として見上げれば、先生は満足したように離れて、また腹をまさぐり始めて。心の準備が出来ていない俺は焦って口を開く。
「…ちょ、ちょ、ちょ! 本気で!? だって、今日後何時間で終わると思って……!」
「………………お前、気付いてないのか?」
「……な、何を…?」
神妙な顔をして言う先生に、目をパチクリさせた。そんな俺を見て神妙な顔から一転、ニヤリと笑う先生。……嫌な予感しかしない。
「と、け、い。見てみ」
「………うん、」
先生が手の拘束を解いてくれたので起き上がる。この科学準備室には時計がない。だから携帯を取り出して時間を見て、目を見開いた。
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