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おもたん(仮)
8 えぴろーぐ
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◆ ドッジボールの日から暫くして
昼下がり、事務所の二階にある凛々奈の部屋。ベッドと小さな丸いテーブル、ゲーム機とテレビの乗ったラックと漫画だけが並んだ本棚が置いてある。その無骨さから年頃の女の子の部屋らしさは薄く、かろうじて薄いピンク色の絨毯とベッドの上のシーツだけが此処が少女の部屋なのだと感じさせている。
その部屋の主である凛々奈はベッドを背もたれにして床に座って携帯ゲーム機をプレイしている。
「センセとハルさん遅いわね」
そう語りかける相手は足を伸ばして座る凛々奈の太腿を枕にして横になっているサクラ。仰向けで漫画を読んでいる。
「うん・・・・ 遅くなるかもって言ってた」
その日は唯牙とハルは二人で用があるとの事でこの二人は事務所で留守番をしている所だった。平日の為、みいなも学校に行っているので今は事務所には二人きり。
「そういやフラムに聞いたんだけど、アンタ最近チビ達と集まってるんだって?」
ゲーム機から目を離さないまま会話を続ける。
「ん? ・・・・ああ、おもたんの事?」
サクラも漫画から目を離さず答える。
「お、おもたん? なによそれ?」
「おもしろい事探検隊・・・ おもたん・・・・」
「うわー 絶望的にダサいわね」
「・・・・うん、絶望的にダサいから・・ 一応今はおもたん(仮)、改名案募集中・・・ 何かある?」
「んんー? 知らないわよそんなの、チビレンジャーとかそんなんでいいんじゃない?」
「・・・・ダサい」
「適当に言っただけよ」
「・・・凛々奈も入る? おもたん(仮)」
漫画から目を離して凛々奈の顔を見る。
「ぜぇ~~~~ったい嫌!」
見た事もないくらい顔を顰めて断る凛々奈。
「・・・・・・だよね」
まあそうだろうなとサクラは思っていると凛々奈はそのまま続ける。
「てかあのフーカとライカ? だっけ? あの訳の分からんチビ共も居るらしいじゃん!」
「うん、居るよ・・・ というかあの子達がおもたんを作ったの」
「相変わらず何がしたいのか分かんないわね! あの子達!」
話している内にあの日の事でサクラは言う事があったと思い出す。
「・・・そういえば凛々奈、勝手に私の連絡先教えたでしょ」
「ん? ああ、フラムにはね~ 一応なんかあった時の保険にね」
「・・・・それなら別にいいけど、勝手に教えるのは良くない・・・」
ムスッとした顔で凛々奈の顔を見るが。
「ほーい、ごめんねごめんね~」
帰ってきたのは1ミリも反省していないと誰でも分かる適当な言い方の言葉だった。
「でも以外とアンタって面倒見良いのね、懐かれてるみたいじゃん」
「・・・・・そうかな? 別に呼び出されて遊びに付き合ってるだけだけど」
「フラムが最近ご機嫌だってアキが言ってたからさ、なんだかんだ楽しみになってるみたいよ」
「・・・・・・・・そっか」
それを聞くと無意識に頬が緩むサクラ。
「・・・・・凛々奈はみいな以外には面倒見悪そうだね」
「ああん!? そんな事ないわよ! みーちゃんには甘々なだけで他のチビ共にも優しいわよ私は!」
「・・・・・・・じゃあ、おもたん入る?」
「ぜぇ~~~~~~ったい嫌!!」
また顔を顰める凛々奈だった。
それからは何を言うでもなくゲーム機から流れる音とサクラの漫画のページを捲る音だけが部屋に静かに響く。 二人の少女の、のんびりとした休日の時間が流れていった。
「お、見て見てサクラ、スイカできた」
昼下がり、事務所の二階にある凛々奈の部屋。ベッドと小さな丸いテーブル、ゲーム機とテレビの乗ったラックと漫画だけが並んだ本棚が置いてある。その無骨さから年頃の女の子の部屋らしさは薄く、かろうじて薄いピンク色の絨毯とベッドの上のシーツだけが此処が少女の部屋なのだと感じさせている。
その部屋の主である凛々奈はベッドを背もたれにして床に座って携帯ゲーム機をプレイしている。
「センセとハルさん遅いわね」
そう語りかける相手は足を伸ばして座る凛々奈の太腿を枕にして横になっているサクラ。仰向けで漫画を読んでいる。
「うん・・・・ 遅くなるかもって言ってた」
その日は唯牙とハルは二人で用があるとの事でこの二人は事務所で留守番をしている所だった。平日の為、みいなも学校に行っているので今は事務所には二人きり。
「そういやフラムに聞いたんだけど、アンタ最近チビ達と集まってるんだって?」
ゲーム機から目を離さないまま会話を続ける。
「ん? ・・・・ああ、おもたんの事?」
サクラも漫画から目を離さず答える。
「お、おもたん? なによそれ?」
「おもしろい事探検隊・・・ おもたん・・・・」
「うわー 絶望的にダサいわね」
「・・・・うん、絶望的にダサいから・・ 一応今はおもたん(仮)、改名案募集中・・・ 何かある?」
「んんー? 知らないわよそんなの、チビレンジャーとかそんなんでいいんじゃない?」
「・・・・ダサい」
「適当に言っただけよ」
「・・・凛々奈も入る? おもたん(仮)」
漫画から目を離して凛々奈の顔を見る。
「ぜぇ~~~~ったい嫌!」
見た事もないくらい顔を顰めて断る凛々奈。
「・・・・・・だよね」
まあそうだろうなとサクラは思っていると凛々奈はそのまま続ける。
「てかあのフーカとライカ? だっけ? あの訳の分からんチビ共も居るらしいじゃん!」
「うん、居るよ・・・ というかあの子達がおもたんを作ったの」
「相変わらず何がしたいのか分かんないわね! あの子達!」
話している内にあの日の事でサクラは言う事があったと思い出す。
「・・・そういえば凛々奈、勝手に私の連絡先教えたでしょ」
「ん? ああ、フラムにはね~ 一応なんかあった時の保険にね」
「・・・・それなら別にいいけど、勝手に教えるのは良くない・・・」
ムスッとした顔で凛々奈の顔を見るが。
「ほーい、ごめんねごめんね~」
帰ってきたのは1ミリも反省していないと誰でも分かる適当な言い方の言葉だった。
「でも以外とアンタって面倒見良いのね、懐かれてるみたいじゃん」
「・・・・・そうかな? 別に呼び出されて遊びに付き合ってるだけだけど」
「フラムが最近ご機嫌だってアキが言ってたからさ、なんだかんだ楽しみになってるみたいよ」
「・・・・・・・・そっか」
それを聞くと無意識に頬が緩むサクラ。
「・・・・・凛々奈はみいな以外には面倒見悪そうだね」
「ああん!? そんな事ないわよ! みーちゃんには甘々なだけで他のチビ共にも優しいわよ私は!」
「・・・・・・・じゃあ、おもたん入る?」
「ぜぇ~~~~~~ったい嫌!!」
また顔を顰める凛々奈だった。
それからは何を言うでもなくゲーム機から流れる音とサクラの漫画のページを捲る音だけが部屋に静かに響く。 二人の少女の、のんびりとした休日の時間が流れていった。
「お、見て見てサクラ、スイカできた」
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