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血に染まる百合と私の出会い
1-5 こっちの番
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息苦しい、頭に何か袋の様なものをかぶせられて、手と足も縛られていて身動きも取れない。埃っぽい匂いがする狭い所に私はいた。
でも、もうどうでもいい
目が覚めたらこんな状態だった、きっとまたあの生活に戻ってしまうんだ。
もういいや、生きててもこのまま死んでも、どうでもいい。怖いって思うのも疲れちゃった。
気を失う前に一瞬見えた光景、ぐしゃぐしゃになって飛んで行ったお姉さん。また私を連れていくために人が死んでしまった。
家族も何もかも無くなっちゃった私に優しくしてくれたお姉さん。私を助け出してくれた、綺麗な紅い・・・白と、紅・・・。
あれ、あの時お姉さんの髪、真っ白だったような・・・血に濡れてたけど・・
・・・どうでもいいや、もう会えない。
死んじゃった人は、もう動かない。会えない。
どうでもいいって思っても目からは涙が流れてた。
名前・・・呼べなかったな・・・
りりなさん、りりなお姉ちゃん。
私は一人っ子だったけど、お姉ちゃんってあんな感じなのかな。
・・・波の音が聞こえる、もう何も考えないでおこう。
きっと私の人生は終わっちゃったんだ。
◆
湾岸、フェンスに囲まれている倉庫地帯、その入口が見下ろせる少し高い丘の上に二人はいた。
車の中でお仕事用の戦闘服に着替えて武装も全部装備した。
ハルさん監修の戦闘服、黒と白のゴシックなデザインで所々にフリルの装飾があってとっても可愛い。腰回りのスカートのフリルは大きくなっていて中に装備を装着できる。ただ今回は左腕が包帯グルグルのミイラ状態だけど。
横に立つセンセに手渡された双眼鏡でこれから突入する先を見渡す。
「結構広いし倉庫も10棟くらいあるよ?事務所みたいなのもいくつかあるし、
みーちゃんのいるとこ分かるのセンセ?」
「ああ、一番奥の船着き場の手前の棟だな 発信機の反応もあの辺りだ」
「おっけい、なんか入口に見張りっぽい半グレみたいなのと中にも厳つい
やつら沢山いるけど、施設の残党じゃないよね?」
双眼鏡で地帯一帯をざっと見る
「金で雇ったその辺のチンピラだろ、適当に蹴散らしてもいいが全員銃を持っている、あいつらが支給したか」
「素人ならまともに使えないでしょ、めんどくさいから真っすぐ行ってぶっ飛ばす作戦でいいよね?」
「いや、お前は鎧殻使いとやるんだろう? なるべく横槍はいれさせたくない、
それにあの子を救出した後も万全を期したい」
「じゃあいちいち全滅させてくの!? 気付かれて逃げられちゃうよ!」
「雑魚は私が全て引き受ける、真正面から喧嘩売って引き付けておくからお前は最短最速で殺って救ってこい」
「あー、うん、でも大規模な暴走族チームくらい居るよ? あれ」
双眼鏡で見た感じ結構な広さなのにどこを見てもちょこちょこ居る。座り込んで酒飲んでる奴や話し込んでる奴もいるが、まあ金で雇ったチンピラならこんなものだろう。
「問題ない、なんなら雑魚何百人よりお前の相手の方がヤバい、代わってやってもいいぞ?」
「やっだねー!借りは返さないと気が済まないよ! ってか心配してんのあのチンピラ達の方だし! はした金であの”殲滅の爆雷帝”の相手するだからね!」
「それださいからやめろっていってるだろ!片手しか使わんから、酷いことにはならんだろ」
「前もそう言って爆撃地みたいになってたじゃん!」
「一般人相手だから今回は流石に分かってるさ、お互いやることは決まった、さっさと終わらせて帰るぞ 3人でな」
「うん!そうだね!!それじゃいくよ!ミッションスタート!!」
センセは入口へ、私はセンセが騒ぎを起こすのを待ってから丘からフェンスの中へ飛び出した。
でも、もうどうでもいい
目が覚めたらこんな状態だった、きっとまたあの生活に戻ってしまうんだ。
もういいや、生きててもこのまま死んでも、どうでもいい。怖いって思うのも疲れちゃった。
気を失う前に一瞬見えた光景、ぐしゃぐしゃになって飛んで行ったお姉さん。また私を連れていくために人が死んでしまった。
家族も何もかも無くなっちゃった私に優しくしてくれたお姉さん。私を助け出してくれた、綺麗な紅い・・・白と、紅・・・。
あれ、あの時お姉さんの髪、真っ白だったような・・・血に濡れてたけど・・
・・・どうでもいいや、もう会えない。
死んじゃった人は、もう動かない。会えない。
どうでもいいって思っても目からは涙が流れてた。
名前・・・呼べなかったな・・・
りりなさん、りりなお姉ちゃん。
私は一人っ子だったけど、お姉ちゃんってあんな感じなのかな。
・・・波の音が聞こえる、もう何も考えないでおこう。
きっと私の人生は終わっちゃったんだ。
◆
湾岸、フェンスに囲まれている倉庫地帯、その入口が見下ろせる少し高い丘の上に二人はいた。
車の中でお仕事用の戦闘服に着替えて武装も全部装備した。
ハルさん監修の戦闘服、黒と白のゴシックなデザインで所々にフリルの装飾があってとっても可愛い。腰回りのスカートのフリルは大きくなっていて中に装備を装着できる。ただ今回は左腕が包帯グルグルのミイラ状態だけど。
横に立つセンセに手渡された双眼鏡でこれから突入する先を見渡す。
「結構広いし倉庫も10棟くらいあるよ?事務所みたいなのもいくつかあるし、
みーちゃんのいるとこ分かるのセンセ?」
「ああ、一番奥の船着き場の手前の棟だな 発信機の反応もあの辺りだ」
「おっけい、なんか入口に見張りっぽい半グレみたいなのと中にも厳つい
やつら沢山いるけど、施設の残党じゃないよね?」
双眼鏡で地帯一帯をざっと見る
「金で雇ったその辺のチンピラだろ、適当に蹴散らしてもいいが全員銃を持っている、あいつらが支給したか」
「素人ならまともに使えないでしょ、めんどくさいから真っすぐ行ってぶっ飛ばす作戦でいいよね?」
「いや、お前は鎧殻使いとやるんだろう? なるべく横槍はいれさせたくない、
それにあの子を救出した後も万全を期したい」
「じゃあいちいち全滅させてくの!? 気付かれて逃げられちゃうよ!」
「雑魚は私が全て引き受ける、真正面から喧嘩売って引き付けておくからお前は最短最速で殺って救ってこい」
「あー、うん、でも大規模な暴走族チームくらい居るよ? あれ」
双眼鏡で見た感じ結構な広さなのにどこを見てもちょこちょこ居る。座り込んで酒飲んでる奴や話し込んでる奴もいるが、まあ金で雇ったチンピラならこんなものだろう。
「問題ない、なんなら雑魚何百人よりお前の相手の方がヤバい、代わってやってもいいぞ?」
「やっだねー!借りは返さないと気が済まないよ! ってか心配してんのあのチンピラ達の方だし! はした金であの”殲滅の爆雷帝”の相手するだからね!」
「それださいからやめろっていってるだろ!片手しか使わんから、酷いことにはならんだろ」
「前もそう言って爆撃地みたいになってたじゃん!」
「一般人相手だから今回は流石に分かってるさ、お互いやることは決まった、さっさと終わらせて帰るぞ 3人でな」
「うん!そうだね!!それじゃいくよ!ミッションスタート!!」
センセは入口へ、私はセンセが騒ぎを起こすのを待ってから丘からフェンスの中へ飛び出した。
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