私のドラゴンライフ

聖 りんご

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ダメ絶対

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いつも好き勝手しているドラゴン達は珍しく円陣をつくり話し合いをしていた。
最近、ドラゴン達はある地域で襲われる事が増えていた。
誰かが討伐されたという訳では無いが周辺にはドラゴンの下位種の巣があるので何とかしたい。

「マリアを追い出した国の奴らでしょ?もう無くしちゃおうぜ!」

「ダメだよ。人間殺したらマリア悲しむもん。」

話し合いは長引くばかりで解決策は中々出なかった。
そこで、この場にマリアを呼んでみる事にした。



「ご迷惑をおかけして申し訳ございません。」

到着と同時にマリアは深く頭を下げた。
ドラゴン達は誰もマリアが悪いとは思っていないので謝る必要は無いと言い聞かせるが、マリアは頭を上げる様子がない。

「皆さんの身から離れた鱗や爪を人間に売っているのはご存知かと思いますが…実は条件をつけて売っておりました。
色々条件をつけドラゴン狩りが出ないようにしていたのですが……私の出身国には一切供給されないようにしていたので暴挙を招いてしまったようです。」

申し訳なさそうに説明するマリアだが、そもそも鱗や爪を売られていたという事実を知らなかったドラゴン達はそこに驚いていた。唯一動じていない蒼が許可したのだろうが、ここで攻めればマリアが凹みそうなので皆が言葉を飲み込んだ。

「皆さんに迷惑はかけたくありません。なので……。」

ドラゴン達はマリアが出て行くと言い出すのを止めるために一斉に立ち上がった。

「私の手で鉄槌を下してきます。安心して下さい、容
赦はしません。」

「「「「「「「「「「怪我をしないように。」」」」」」」」」」

マリアは一度家に帰るとまずは鏡の前でベルを鳴らした。すると直ぐに鏡にはライラが写り嬉しそうに挨拶をする。

「ライラ、単刀直入に聞くわ。貴方の家はドラゴン狩りに加担しているのかしら。」

「いいえ、むしろ反対しておりました。我が国の戦力では多大な犠牲を払ってもドラゴンに勝てませんもの。」

「では今すぐ関係ない者達を避難させてドラゴン狩りに関わる人物を教えて。」

「な、何をなさる気ですか…?」

「私、ドラゴン達には恩があるのよ。狩られる側の身になってみなければ分からない事ってあるわよね。」

ライラは国の命運が尽きた事を悟った。
マリアとの話が終わると直ぐに父親の元に急いだ。

「お父様!我が国滅亡の危機です!!」

ライラは無作法に執務室のドアを開け放つと先程のマリアとの会話を伝えた。

「よく報告してくれた。屋敷の事は頼んだ、私は関係ない者に避難を促してくる。」

「お父様…お気をつけて。」

それから半日後、マリアは懐かしい土地に足を踏み入れた。
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