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私の女王様
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5月20日
本日は朝からお嬢様の魔術の特訓にお付き合いさせていただきました。
誕生日に兄のラッシュ様よりいただいた魔術書を胸に抱えて嬉しそうに訓練所へ向かわれるお嬢様のなんと可愛らしい事か。
訓練の邪魔にならないようにポニーテールにされた髪は揺れながらその白い首筋を隠したり露にしたり…まるで誘われているかのようで私の理性がギリギリの仕事しかしてくれません。
これは私に課せられた試練なのでしょうか。
しかし、魔法は集中力がいるもの。
半端な気持ちで扱えばお嬢様に怪我をさせてしまいます。
雑念をどうにか消して早速始めました。
ラッシュ様がお渡しになった本は水と大地の混合魔法の本でした。
お嬢様が適性を持ち使用できる属性は水、大地、風の三属性になります。
お嬢様は大変優秀で、大抵の方が二属性しか持たないのに三属性もお持ちです。
しかも、各属性に対し出現させる、量を調節する、形を変えるなどの初級はもちろん攻撃魔法も幾つかマスターされているのです。
同じ年齢の方々を寄せ付けない程の才能…
神はお嬢様を完璧な存在にしてしまわれた。
魔道書の最初は植物を成長させる魔法でした。
プロセスとしては植物の種に大地属性の力を込めた後に水属性の力を込めたらイメージを固めて発動となり、力加減に苦労するので中級クラスになります。
お嬢様も少し苦戦されていたので僭越ながら私が手本をみせながらコツを教えるとあっという間に薔薇の種が成長し鞭になりました。
鞭とお嬢様というアンバランスながらも蠱惑的なお姿に私の胸は高鳴りました。
お嬢様…いえ女王様は嬉しそうに鞭を振るいヒュッと音をたてて宙を舞いパシンッと地面を叩く、それを繰り返していました。それはまるで私を躾ようとしている…いえ私へのご褒美です!
今すぐその場に跪き足をなめたい衝動が私を襲いますが、私ごときの口がお嬢様のおみ足に触れるなんて烏滸がましい!
しかしこんな機会は二度とないかもしれない!
私は自分に自動回復魔法をかけ女王様に私を踏んで鞭で打って下さいと懇願しました。
お嬢様は泣きそうな顔でお断りされました。
私の失態です。
自分の欲に負け、お優しいお嬢様を悲しませてしまいました。
私はなんと愚かしいのでしょう。
万死に値します。
そんな私がお嬢様の遅場にいるなんて許されませんので私はお嬢様に側を離れる胸をお伝えしましたが、お嬢様は私をお許しになりました。
なんて…なんて寛大なお心!
私のようなゴミ虫を大切などと言ってくださるなんて…
私はなんて果報者なのでしょうか。
私はお嬢様のお側を一生離れないと誓いました。
しかしお嬢様は私のプライベートを大切にするようにとお優しい言葉をくださり、今までの通りで良いと言われました。
そのような気遣いをさせてしまうなど私はなんて駄目な執事でしょう。
お嬢様が言葉にする前に全てを察して行動できなければ胸を張って執事を名のる事など許されません。
私は明日から、いえ今から初心にもどり奢らずお嬢様の事を全力で考え行動しましょう。
本日のご褒美:お嬢様の女王様姿
本日は朝からお嬢様の魔術の特訓にお付き合いさせていただきました。
誕生日に兄のラッシュ様よりいただいた魔術書を胸に抱えて嬉しそうに訓練所へ向かわれるお嬢様のなんと可愛らしい事か。
訓練の邪魔にならないようにポニーテールにされた髪は揺れながらその白い首筋を隠したり露にしたり…まるで誘われているかのようで私の理性がギリギリの仕事しかしてくれません。
これは私に課せられた試練なのでしょうか。
しかし、魔法は集中力がいるもの。
半端な気持ちで扱えばお嬢様に怪我をさせてしまいます。
雑念をどうにか消して早速始めました。
ラッシュ様がお渡しになった本は水と大地の混合魔法の本でした。
お嬢様が適性を持ち使用できる属性は水、大地、風の三属性になります。
お嬢様は大変優秀で、大抵の方が二属性しか持たないのに三属性もお持ちです。
しかも、各属性に対し出現させる、量を調節する、形を変えるなどの初級はもちろん攻撃魔法も幾つかマスターされているのです。
同じ年齢の方々を寄せ付けない程の才能…
神はお嬢様を完璧な存在にしてしまわれた。
魔道書の最初は植物を成長させる魔法でした。
プロセスとしては植物の種に大地属性の力を込めた後に水属性の力を込めたらイメージを固めて発動となり、力加減に苦労するので中級クラスになります。
お嬢様も少し苦戦されていたので僭越ながら私が手本をみせながらコツを教えるとあっという間に薔薇の種が成長し鞭になりました。
鞭とお嬢様というアンバランスながらも蠱惑的なお姿に私の胸は高鳴りました。
お嬢様…いえ女王様は嬉しそうに鞭を振るいヒュッと音をたてて宙を舞いパシンッと地面を叩く、それを繰り返していました。それはまるで私を躾ようとしている…いえ私へのご褒美です!
今すぐその場に跪き足をなめたい衝動が私を襲いますが、私ごときの口がお嬢様のおみ足に触れるなんて烏滸がましい!
しかしこんな機会は二度とないかもしれない!
私は自分に自動回復魔法をかけ女王様に私を踏んで鞭で打って下さいと懇願しました。
お嬢様は泣きそうな顔でお断りされました。
私の失態です。
自分の欲に負け、お優しいお嬢様を悲しませてしまいました。
私はなんと愚かしいのでしょう。
万死に値します。
そんな私がお嬢様の遅場にいるなんて許されませんので私はお嬢様に側を離れる胸をお伝えしましたが、お嬢様は私をお許しになりました。
なんて…なんて寛大なお心!
私のようなゴミ虫を大切などと言ってくださるなんて…
私はなんて果報者なのでしょうか。
私はお嬢様のお側を一生離れないと誓いました。
しかしお嬢様は私のプライベートを大切にするようにとお優しい言葉をくださり、今までの通りで良いと言われました。
そのような気遣いをさせてしまうなど私はなんて駄目な執事でしょう。
お嬢様が言葉にする前に全てを察して行動できなければ胸を張って執事を名のる事など許されません。
私は明日から、いえ今から初心にもどり奢らずお嬢様の事を全力で考え行動しましょう。
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