43 / 48
国の大事は魔女と共に
国の大事は休息してから
しおりを挟む
アインは不眠症に悩んでいた。
毎晩侍医が不眠症に効く物を持ってくるが効いた試しが無い。
この状況を打破できるであろう魔女は五日経ってもまだ来ない、手紙が届けられたのは確実なのにだ。
もしかしたら来ないのかもしれないと折れそうになる心を叱咤したのも片手では足りない。
すると、そんなアインの元に待ち焦がれた知らせが来た。
アインは走った。
優雅に見えるギリギリのラインで走った。
本当は全力で走りたいところを我慢して応接室へ向かいゴールの扉をみるとノックも忘れて開け放った。
バーンっと大きな音をたて開かれた扉の間からアインは溢れんばかりの笑みで室内に入った。
「魔女様!!!」
望んだ姿はそこには無く、ソファには優雅にお茶を飲むジルが座っていた。
ジルは立ち上がり優雅に挨拶するとアインが焦がれたプリマが来ていない事を伝え、アインの心を完全に折ってしまった。
そのままアインは気絶し、困ったジルはアインをソファに寝かせしばらく読書する事にした。
その後、半刻程でアインは目覚めたが目に光はなく無気力に俯いていた。
ジルは不憫に思いながらも勝手のできない身の上の為プリマの指示に従うのみだった。
『ご無沙汰しております、アイン様。本日は我が主は来ておりませんが、主からの伝言とアイン様のお力になるべく参じました。』
「本当か!!!!!!」
『はい。まずは伝言をお伝えしても宜しいでしょうか。』
『もちろんだ!』
ジルは窓を開けると口笛で小鳥を一羽呼び寄せ首に札をかけた。
すると小鳥の口からはさえずりでは無くプリマの声がきこえた。
『アイン、久しぶりです。
手紙をありがとう、頼りにしていただけて嬉しかったわ。
けれども私は忙しくて会いには行けそうもないの。
代わりにジルを遣いにやりますのでこき使ってくれて構わないわ。
ジルにはアインのお仕事の手伝いと貴方の父親に関する任務を与えてあるから活用して下さいな。』
プリマの言葉が切れると同時に小鳥の首にかかっていたは札はバラバラになり塵だけが残った。
ジルは小鳥を手に乗せて外へ放し窓をしめるとアインはジルに近すぎる程近寄ってきた。
「任務とは何ですか!何時から働けますか!!」
『そうですね……お疲れのご様子ですので、まずは仕事を減らし休みましょう。指示を下さればその様に動きますよ。』
アインはまるで神にでも祈るかのようにジルに祈りを捧げ、即座に書類の山を持ってきた。
ジルはそれを見る間に処理し、アインを喜ばせ書類仕事が終わるとマッサージをしアインを秒で夢の中に誘った。
アインは不眠症が嘘のように眠り続け、翌朝スッキリした顔で起きクマも消え爽やかな青年に戻っていた。
毎晩侍医が不眠症に効く物を持ってくるが効いた試しが無い。
この状況を打破できるであろう魔女は五日経ってもまだ来ない、手紙が届けられたのは確実なのにだ。
もしかしたら来ないのかもしれないと折れそうになる心を叱咤したのも片手では足りない。
すると、そんなアインの元に待ち焦がれた知らせが来た。
アインは走った。
優雅に見えるギリギリのラインで走った。
本当は全力で走りたいところを我慢して応接室へ向かいゴールの扉をみるとノックも忘れて開け放った。
バーンっと大きな音をたて開かれた扉の間からアインは溢れんばかりの笑みで室内に入った。
「魔女様!!!」
望んだ姿はそこには無く、ソファには優雅にお茶を飲むジルが座っていた。
ジルは立ち上がり優雅に挨拶するとアインが焦がれたプリマが来ていない事を伝え、アインの心を完全に折ってしまった。
そのままアインは気絶し、困ったジルはアインをソファに寝かせしばらく読書する事にした。
その後、半刻程でアインは目覚めたが目に光はなく無気力に俯いていた。
ジルは不憫に思いながらも勝手のできない身の上の為プリマの指示に従うのみだった。
『ご無沙汰しております、アイン様。本日は我が主は来ておりませんが、主からの伝言とアイン様のお力になるべく参じました。』
「本当か!!!!!!」
『はい。まずは伝言をお伝えしても宜しいでしょうか。』
『もちろんだ!』
ジルは窓を開けると口笛で小鳥を一羽呼び寄せ首に札をかけた。
すると小鳥の口からはさえずりでは無くプリマの声がきこえた。
『アイン、久しぶりです。
手紙をありがとう、頼りにしていただけて嬉しかったわ。
けれども私は忙しくて会いには行けそうもないの。
代わりにジルを遣いにやりますのでこき使ってくれて構わないわ。
ジルにはアインのお仕事の手伝いと貴方の父親に関する任務を与えてあるから活用して下さいな。』
プリマの言葉が切れると同時に小鳥の首にかかっていたは札はバラバラになり塵だけが残った。
ジルは小鳥を手に乗せて外へ放し窓をしめるとアインはジルに近すぎる程近寄ってきた。
「任務とは何ですか!何時から働けますか!!」
『そうですね……お疲れのご様子ですので、まずは仕事を減らし休みましょう。指示を下さればその様に動きますよ。』
アインはまるで神にでも祈るかのようにジルに祈りを捧げ、即座に書類の山を持ってきた。
ジルはそれを見る間に処理し、アインを喜ばせ書類仕事が終わるとマッサージをしアインを秒で夢の中に誘った。
アインは不眠症が嘘のように眠り続け、翌朝スッキリした顔で起きクマも消え爽やかな青年に戻っていた。
0
お気に入りに追加
5
あなたにおすすめの小説
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

セクスカリバーをヌキました!
桂
ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。
国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。
ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~
恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」
そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。
私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。
葵は私のことを本当はどう思ってるの?
私は葵のことをどう思ってるの?
意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。
こうなったら確かめなくちゃ!
葵の気持ちも、自分の気持ちも!
だけど甘い誘惑が多すぎて――
ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。


ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる