15 / 48
逃亡者は国王陛下
逃亡者は国王陛下
しおりを挟む
ヤバイ…ヤバイヤバイ!
逃げなくては!早く遠くに逃げなくては殺される!!
王は着ていた重たそうなローブを乱暴に脱ぎ去り、玉座の下にある隠し通路の階段をかけ降りた。
遠くでは、たくさんの足音が聞こえる。
ガチャガチャと甲冑をならしながら近付いてくる。
「王を探せ!」と怒号が聞こえる。
諦めずに必死に通路を走り、分かれ道だらけで何処に続く道にいるのかわからない道を進む。
疲れて足が縺れるが、走るしかない。
やっと出口がみえたので走るのをやめると地面に座りたい衝動にかられるが、まだ安心はできない。
出口にそっと近づき周りをみると、青々とした木々と空しか無かった。
人の姿が無かったのは吉報だが、建物が何処にもない森の中に出てしまったようだ。
草の這う出口の壁を調べると【迷いの森】と書かれていた。
迷いの森は魔女の森。幼い頃から後継者にだけ話される秘密の話。ここは…きてはいけない場所だ…
王はその場に崩れ落ちた。
家臣に裏切られ、一人で森の中にいるのだ。
夜営術もないのに助かる訳がない。
どれくらいそうしていただろう…
少し日が傾いた頃、一人の男が現れた。
この場にそぐわない執事のような服装をした男は恭しく頭を下げてこう言った。
『テンダム国の国王陛下とお見受け致します。我が主、迷いの森の魔女様がお待ちです。どうぞ館までお越しください。』
選択しなど存在しなかった。
逃げなくては!早く遠くに逃げなくては殺される!!
王は着ていた重たそうなローブを乱暴に脱ぎ去り、玉座の下にある隠し通路の階段をかけ降りた。
遠くでは、たくさんの足音が聞こえる。
ガチャガチャと甲冑をならしながら近付いてくる。
「王を探せ!」と怒号が聞こえる。
諦めずに必死に通路を走り、分かれ道だらけで何処に続く道にいるのかわからない道を進む。
疲れて足が縺れるが、走るしかない。
やっと出口がみえたので走るのをやめると地面に座りたい衝動にかられるが、まだ安心はできない。
出口にそっと近づき周りをみると、青々とした木々と空しか無かった。
人の姿が無かったのは吉報だが、建物が何処にもない森の中に出てしまったようだ。
草の這う出口の壁を調べると【迷いの森】と書かれていた。
迷いの森は魔女の森。幼い頃から後継者にだけ話される秘密の話。ここは…きてはいけない場所だ…
王はその場に崩れ落ちた。
家臣に裏切られ、一人で森の中にいるのだ。
夜営術もないのに助かる訳がない。
どれくらいそうしていただろう…
少し日が傾いた頃、一人の男が現れた。
この場にそぐわない執事のような服装をした男は恭しく頭を下げてこう言った。
『テンダム国の国王陛下とお見受け致します。我が主、迷いの森の魔女様がお待ちです。どうぞ館までお越しください。』
選択しなど存在しなかった。
0
お気に入りに追加
5
あなたにおすすめの小説
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

セクスカリバーをヌキました!
桂
ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。
国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。
ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~
恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」
そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。
私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。
葵は私のことを本当はどう思ってるの?
私は葵のことをどう思ってるの?
意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。
こうなったら確かめなくちゃ!
葵の気持ちも、自分の気持ちも!
だけど甘い誘惑が多すぎて――
ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。


ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる