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暗躍する母親たち(前編)
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「マリンちゃんそろそろウチのバカ息子とカリンちゃんはくっつかないのかねぇ。」
「ダリさん私もそろそろ痺れを切らしてたところなんだよ。」
二人の母親はなかなかくっつかないカリンとダルをせっつく為会議をし、完璧な作戦を立てた。
作戦名は【初恋は実る】
ぶどう酒祭りの前日の為、衣装の試着という事で母親たちはカリンの部屋で衣装を着せながら本題を話した。
「カリンちゃん。これは母親の感だけどダルはカリンちゃんに惚れていると思うんだよ。」
「おば様、本当に?!」
「私の目から見てもダルくんはベタ惚れだ。」
「だけどカリンちゃんを好きな自覚がない様なんだ…
このままじゃ二人とも結婚適齢期をすぎちまう。
そこで賭けをしようじゃないか。
ぶどう酒祭りから二週間の間に両想いになれたらすぐに結婚の許可をだすよ。
もし、ダメだった場合は諦めて他も視野に入れる為に大々的に結婚相手を探させてもらう。」
「う゛…でも……そうだよね。
わかった!おば様とお母さんの賭けにのる!!」
こうしてカリンをのせた母親たちは今度は互いの旦那を交えて会議を開いた。
「実はカリンとダル君の結婚について何だけど…」
「結婚?!カリンにはまだまだまだまだ早い!!
しかもなんでダルが出てくる!」
「カーネル…あんたもしかしてカリンちゃんとダルが両想いな事に気付いてないね?」
「カリンと?!ダルが?!……許さん。」
「あんた落ち着きなさい。」
今にもダルを殴りに行きそうなカリンの父、カーネルを何とか押さえ込み話を続けた。
「私たちとしてはカリンとダル君に結婚して欲しいがこのままじゃ二人とも一生独身だ。」
「結構じゃないか。カリンは嫁にやらん!」
「カリンとダル君、二人の為にもカリンにダルを諦める期限をつけた。
ぶどう酒祭りから二週間の間に気持ちが通じあったら即結婚を許す!」
「なんだって!!俺は許さんぞ!!!」
「許さなかったら私も出てく。」
カーネルはこの世の終わりのような顔でテーブルに伏した。
そんなカーネルをただ一人、ダルの父親のキールが哀れみ肩を叩くがかける言葉はなかった。
「即結婚って言っても実家に住んでたら新婚夫婦が可哀想だろ?だから、家を借りてやろうと思うんだ。」
「ダリ、それは世話がすぎるんじゃないか?」
「もちろんダルの給料で暮らせる場所にするさ。
私たちはね……孫の顔もみたいんだよ。」
「ま……まご……。」
カーネルはチリとなり消え去った。
こうして夫を強制的に頷かせた母親たちは物件を探しいくつか仮押さえをして次の準備にとりかかった。
「ダリさん私もそろそろ痺れを切らしてたところなんだよ。」
二人の母親はなかなかくっつかないカリンとダルをせっつく為会議をし、完璧な作戦を立てた。
作戦名は【初恋は実る】
ぶどう酒祭りの前日の為、衣装の試着という事で母親たちはカリンの部屋で衣装を着せながら本題を話した。
「カリンちゃん。これは母親の感だけどダルはカリンちゃんに惚れていると思うんだよ。」
「おば様、本当に?!」
「私の目から見てもダルくんはベタ惚れだ。」
「だけどカリンちゃんを好きな自覚がない様なんだ…
このままじゃ二人とも結婚適齢期をすぎちまう。
そこで賭けをしようじゃないか。
ぶどう酒祭りから二週間の間に両想いになれたらすぐに結婚の許可をだすよ。
もし、ダメだった場合は諦めて他も視野に入れる為に大々的に結婚相手を探させてもらう。」
「う゛…でも……そうだよね。
わかった!おば様とお母さんの賭けにのる!!」
こうしてカリンをのせた母親たちは今度は互いの旦那を交えて会議を開いた。
「実はカリンとダル君の結婚について何だけど…」
「結婚?!カリンにはまだまだまだまだ早い!!
しかもなんでダルが出てくる!」
「カーネル…あんたもしかしてカリンちゃんとダルが両想いな事に気付いてないね?」
「カリンと?!ダルが?!……許さん。」
「あんた落ち着きなさい。」
今にもダルを殴りに行きそうなカリンの父、カーネルを何とか押さえ込み話を続けた。
「私たちとしてはカリンとダル君に結婚して欲しいがこのままじゃ二人とも一生独身だ。」
「結構じゃないか。カリンは嫁にやらん!」
「カリンとダル君、二人の為にもカリンにダルを諦める期限をつけた。
ぶどう酒祭りから二週間の間に気持ちが通じあったら即結婚を許す!」
「なんだって!!俺は許さんぞ!!!」
「許さなかったら私も出てく。」
カーネルはこの世の終わりのような顔でテーブルに伏した。
そんなカーネルをただ一人、ダルの父親のキールが哀れみ肩を叩くがかける言葉はなかった。
「即結婚って言っても実家に住んでたら新婚夫婦が可哀想だろ?だから、家を借りてやろうと思うんだ。」
「ダリ、それは世話がすぎるんじゃないか?」
「もちろんダルの給料で暮らせる場所にするさ。
私たちはね……孫の顔もみたいんだよ。」
「ま……まご……。」
カーネルはチリとなり消え去った。
こうして夫を強制的に頷かせた母親たちは物件を探しいくつか仮押さえをして次の準備にとりかかった。
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