9 / 17
妹と恋人の間
しおりを挟む
寝る為に床に転がったダルにカリンは馬乗りになった。
「カリン…俺はさっき注意したはずだけど。」
「悪いのは……ダルだもん。」
カリンはダルの唇を強引に奪い舌と一緒にチョコレートをねじ込んだ。
押し返そうと腕に力を入れたダルだったが、カリンがダルの手を握り、そのあまりの冷たさにダルはカリンの手を払うことが出来なかった。
そのまま二人の舌でチョコレートを溶かし絡ませ味わうと少し唇が離れた。
「ちゃんと……みてよ。」
月明かりが苦しそうな顔カリンの顔を照らしダルはカリンを引き寄せ強く抱きしめた。
「ごめん……」
「なんで謝るの!」
カリンは抱き締めるダルの背中を殴った。
どんなけカリンが殴っても微動だにしないダルに次第に手は止まり、代わりに涙がとめどなく溢れてきた。
やがて、泣き疲れたのかカリンはそのまま眠ってしまいダルはカリンをベッドに寝かせた。
カリンの目元の涙を拭うと少し身動ぎした。
ダルは寝る気にならなくて窓から見える月を眺めた。
【妹のような存在】その言葉は、いつからカリンを苦しめていたのだろうか。
ダルはただカリンが大切だった。
物心つく前から隣に居て、いつも一緒にいる誰よりも大切な存在。
泣かせたかった訳では無い、大切だから離れていかないで欲しいから家族ならきっといつまでも一緒にいてくれるから。
「俺は…」
気づけば麻になっていた。
幸い今日は休みの為慌てることは無いが、そろそろカリンを起こさなくてならない。
ダルは気まづくて起こせずにいるとカリンが眩しそうにしながら起き上がった。
カリンはまだ寝ぼけているのかボーっとした様子で眠そうにしていた。
それをみてダルは何だか懐かしい感覚になり、ダルはカリンに近づくと頬を撫でて「おはよう」と声をかけた。
ボーっとしていたカリンは遅れて「おはよう」と言うと、頭がハッキリしてきたのか大きな目を開き顔を赤くしたと思ったら青くし慌ててダルの部屋から出ていこうとした。
ダルは慌ててカリンの腕を掴むと逃げられないように抱きしめ。
「なっ?!」
いきなり抱きしめられたカリンは顔を赤くしながら抵抗したが、ダルの腕を振り解けるわけがなく諦めて抵抗をやめた。
「なんで…離してくれないの…」
「離せる訳ないだろ。」
ダルはさらに腕に力を入れカリンをつよく抱きしめた。
「ごめん、たくさん傷付けた。
怖かったんだ……カリンを失うのが、カリンが自分の側から居なくなるのが……耐えられなかったんだ。」
長い沈黙が流れた。
カリンは何か言おうとしてはやめを繰り返す。
沈黙を破ったのはダル。
「俺は、カリンを愛してる。」
「カリン…俺はさっき注意したはずだけど。」
「悪いのは……ダルだもん。」
カリンはダルの唇を強引に奪い舌と一緒にチョコレートをねじ込んだ。
押し返そうと腕に力を入れたダルだったが、カリンがダルの手を握り、そのあまりの冷たさにダルはカリンの手を払うことが出来なかった。
そのまま二人の舌でチョコレートを溶かし絡ませ味わうと少し唇が離れた。
「ちゃんと……みてよ。」
月明かりが苦しそうな顔カリンの顔を照らしダルはカリンを引き寄せ強く抱きしめた。
「ごめん……」
「なんで謝るの!」
カリンは抱き締めるダルの背中を殴った。
どんなけカリンが殴っても微動だにしないダルに次第に手は止まり、代わりに涙がとめどなく溢れてきた。
やがて、泣き疲れたのかカリンはそのまま眠ってしまいダルはカリンをベッドに寝かせた。
カリンの目元の涙を拭うと少し身動ぎした。
ダルは寝る気にならなくて窓から見える月を眺めた。
【妹のような存在】その言葉は、いつからカリンを苦しめていたのだろうか。
ダルはただカリンが大切だった。
物心つく前から隣に居て、いつも一緒にいる誰よりも大切な存在。
泣かせたかった訳では無い、大切だから離れていかないで欲しいから家族ならきっといつまでも一緒にいてくれるから。
「俺は…」
気づけば麻になっていた。
幸い今日は休みの為慌てることは無いが、そろそろカリンを起こさなくてならない。
ダルは気まづくて起こせずにいるとカリンが眩しそうにしながら起き上がった。
カリンはまだ寝ぼけているのかボーっとした様子で眠そうにしていた。
それをみてダルは何だか懐かしい感覚になり、ダルはカリンに近づくと頬を撫でて「おはよう」と声をかけた。
ボーっとしていたカリンは遅れて「おはよう」と言うと、頭がハッキリしてきたのか大きな目を開き顔を赤くしたと思ったら青くし慌ててダルの部屋から出ていこうとした。
ダルは慌ててカリンの腕を掴むと逃げられないように抱きしめ。
「なっ?!」
いきなり抱きしめられたカリンは顔を赤くしながら抵抗したが、ダルの腕を振り解けるわけがなく諦めて抵抗をやめた。
「なんで…離してくれないの…」
「離せる訳ないだろ。」
ダルはさらに腕に力を入れカリンをつよく抱きしめた。
「ごめん、たくさん傷付けた。
怖かったんだ……カリンを失うのが、カリンが自分の側から居なくなるのが……耐えられなかったんだ。」
長い沈黙が流れた。
カリンは何か言おうとしてはやめを繰り返す。
沈黙を破ったのはダル。
「俺は、カリンを愛してる。」
0
お気に入りに追加
22
あなたにおすすめの小説
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
無表情いとこの隠れた欲望
春密まつり
恋愛
大学生で21歳の梓は、6歳年上のいとこの雪哉と一緒に暮らすことになった。
小さい頃よく遊んでくれたお兄さんは社会人になりかっこよく成長していて戸惑いがち。
緊張しながらも仲良く暮らせそうだと思った矢先、転んだ拍子にキスをしてしまう。
それから雪哉の態度が変わり――。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
一宿一飯の恩義
にのみや朱乃
恋愛
(性的描写あり)
妹のアイミが、一人暮らしの兄の家に泊まりに来た。コンサートで近くを訪れたため、ホテル代わりに利用しようということだった。
兄は条件を付けて、アイミを泊めることにした。
その夜、条件であることを理由に、兄はアイミを抱く。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
淫らな蜜に狂わされ
歌龍吟伶
恋愛
普段と変わらない日々は思わぬ形で終わりを迎える…突然の出会い、そして体も心も開かれた少女の人生録。
全体的に性的表現・性行為あり。
他所で知人限定公開していましたが、こちらに移しました。
全3話完結済みです。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
人生を共にしてほしい、そう言った最愛の人は不倫をしました。
松茸
恋愛
どうか僕と人生を共にしてほしい。
そう言われてのぼせ上った私は、侯爵令息の彼との結婚に踏み切る。
しかし結婚して一年、彼は私を愛さず、別の女性と不倫をした。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる