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進級試験(中編)
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進級試験二日目、今日は全クラス共通の内容の座学のペーパー試験です。
科目は歴史、語学、数学、法律、マナーになります。
各100点となっていますが、スペシャル問題が存在し、授業ではやらない問題が並んだページを正解すると最高50点加点されます。
私は一応の手応えはあり、自己採点も90点以上だったのであとはスペシャル問題がどれだけ正解しているかですね。
ペーパーテストの結果は全試験が終了した三日後にでるので何時までも気にしていたら次の日に身がはいりません。
テストが終わると四人でお茶会をしました。
「スカーレット様の絵は素晴らしかったですね。」
「あら、ありがとう。ジゼルの神像も神々しくて買取り出来ないのが残念だったわ。」
「あれは教会に寄付ものだったからね。スカーレットの絵も崩すには忍びないものだった。」
「私はシリウス様の水龍も見事だったかと思います。」
シリウス様は水属性と風属性をお持ちで水を凍らせて風の刃で水龍を掘りました。
日に輝き美しく、800点を取っていました。
「リリアン様も見事だったと思いますよ…確か猫を描かれたのでした…?」
「ジゼル様ありがとうございます。私は月夜に遠吠えをするオオカミを描いたのですわ。」
「記憶違いでしたね。すいません。」
「「オオカミ……。」」
リリアン様は白い布を用意し、絵筆で絵を描くように魔法で絵を描いていた。
濃い部分と薄い部分、うまく調節していましたが、私には四足の何かが玉をくわえようとしているようにしかみえなかった。
スカーレット様とシリウス様をチラリと見るととても驚いていたので、きっと二人にもオオカミにはみえなかったに違いない。
リリアン様の意外な欠点を発見してしまった。
救いは技術重視だったので点数は790点となった事だと思う。
「リリアン様、あの絵はどのような魔法で描かれたのですか?」
「アレは黒炎という魔法で布を焦がして描いていたのですわ。穴が開かないように調節するのに苦労しました。」
「少し宜しいですか。」
四人で話ているといきなり男性が割り込んできました。
「リンバース公爵令嬢、少々お時間をいただいても?」
(((まずいっ!)))
「いきなり割り込んでくるなどマナーがなってないわ。」
「まず名乗る事を許すから名前と用件を聞こうか。」
「生憎私たちはこの場で待ち合わせをしているのです。」
皆の気遣いがとてもありがたく、私は言葉を発しないまま見守りました。
「これはこれは申し遅れました。私はグノー男爵家のオスカルと申します。実は、貴女様の可憐さに目を奪われまして婚約の申し込みをさせていただけないかと。」
オスカルはジゼルの胸部に視線を移した。
(((ああ……終わった。)))
直後、オスカルがいきなり倒れ込み保健室へ運ばれて行った。
「急に倒れられて大丈夫かしら?」
「「「…… (彼はもう学園から消えるから)大丈夫。」」」
科目は歴史、語学、数学、法律、マナーになります。
各100点となっていますが、スペシャル問題が存在し、授業ではやらない問題が並んだページを正解すると最高50点加点されます。
私は一応の手応えはあり、自己採点も90点以上だったのであとはスペシャル問題がどれだけ正解しているかですね。
ペーパーテストの結果は全試験が終了した三日後にでるので何時までも気にしていたら次の日に身がはいりません。
テストが終わると四人でお茶会をしました。
「スカーレット様の絵は素晴らしかったですね。」
「あら、ありがとう。ジゼルの神像も神々しくて買取り出来ないのが残念だったわ。」
「あれは教会に寄付ものだったからね。スカーレットの絵も崩すには忍びないものだった。」
「私はシリウス様の水龍も見事だったかと思います。」
シリウス様は水属性と風属性をお持ちで水を凍らせて風の刃で水龍を掘りました。
日に輝き美しく、800点を取っていました。
「リリアン様も見事だったと思いますよ…確か猫を描かれたのでした…?」
「ジゼル様ありがとうございます。私は月夜に遠吠えをするオオカミを描いたのですわ。」
「記憶違いでしたね。すいません。」
「「オオカミ……。」」
リリアン様は白い布を用意し、絵筆で絵を描くように魔法で絵を描いていた。
濃い部分と薄い部分、うまく調節していましたが、私には四足の何かが玉をくわえようとしているようにしかみえなかった。
スカーレット様とシリウス様をチラリと見るととても驚いていたので、きっと二人にもオオカミにはみえなかったに違いない。
リリアン様の意外な欠点を発見してしまった。
救いは技術重視だったので点数は790点となった事だと思う。
「リリアン様、あの絵はどのような魔法で描かれたのですか?」
「アレは黒炎という魔法で布を焦がして描いていたのですわ。穴が開かないように調節するのに苦労しました。」
「少し宜しいですか。」
四人で話ているといきなり男性が割り込んできました。
「リンバース公爵令嬢、少々お時間をいただいても?」
(((まずいっ!)))
「いきなり割り込んでくるなどマナーがなってないわ。」
「まず名乗る事を許すから名前と用件を聞こうか。」
「生憎私たちはこの場で待ち合わせをしているのです。」
皆の気遣いがとてもありがたく、私は言葉を発しないまま見守りました。
「これはこれは申し遅れました。私はグノー男爵家のオスカルと申します。実は、貴女様の可憐さに目を奪われまして婚約の申し込みをさせていただけないかと。」
オスカルはジゼルの胸部に視線を移した。
(((ああ……終わった。)))
直後、オスカルがいきなり倒れ込み保健室へ運ばれて行った。
「急に倒れられて大丈夫かしら?」
「「「…… (彼はもう学園から消えるから)大丈夫。」」」
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