2 / 36
入学式
しおりを挟む
晴れやか青空が華を添えてくれている。
今日は私の通うロンサール学園の入学式です。
講堂に新入生と保護者が集まり、式は滞りなく終わりました。
今からクラス分けの為の試験が始まります。
試験の内容は物質を10秒でどれだけ変化させられるかで評価され、物質は【植物の種】【水】【丸太】の内、自身で選択します。
大抵の方が短い詠唱で済み見た目が派手な魔法を選んで種を花にする者、水を氷の刃にする者等皆様々な変化を齎していきます。
それらを眺めている内に私の番がやってきたので、私は丸太を選択しました。
丸太を選ぶ生徒は今のところ私だけなので、皆興味津々です。
試験官が始めの合図をしたのを確認すると、私は魔法を発動しました。
「復元」と唱えると丸太は切られる前の大木の姿に戻り、更に「カット」と唱え木をバラの花の姿にしたところでタイムアップ。
私のつくったバラのオブジェは皆の視線を釘付けにしました。もちろんクラスはSクラスです。
帰ったらジョシュアに自慢しなきゃ。
全員の試験が終わると各自、自分のクラスの教室に向かいます。
Sクラスは私を含めて20人のようで、その中にはシリウス様もいます。流石第一王子ですね。
一応ご挨拶だけして席に着くと、ドアから担任の先生が入って来ました。
担任の先生は草臥れた白衣を着ていて、蒼い髪に大きな丸眼鏡をかけた気の弱そうな人で少し心配になりますが、Sクラスの担任になるくらいなので優秀な方なはずです。
一通りの説明と挨拶が終わると解散となりましたが、私は担任の先生に呼び止められ教室に残りました。
「先生、ご用件はな……」
「ご用件はおめでとうと真っ先に言いたくて。」
先生はメガネを外すと綺麗な深紅の瞳が見えました。
蒼だった髪もシルバーブルーになり先程までとは違い美しい顔立ちが際立っています。
「じ……ジョシュア?!どういう事よ!!」
「実は本日付けでこの学園の教員をする事になりまして、優秀なSクラスを受け持つ事になったんですよ。ジゼルを驚かせたくて黙ってました!」
「教師?!」
「これで学園でもちゃんとジゼルを護る事できます!」
「変装までして来るなんて……」
「本当は私も必要ないと思っていたんですよ。でも学園長たちがどうしてもと言うので仕方ないですね。」
「何言ってるの!必要に決まってるでしょ!!貴方に…皆が群がったらどうするのよ。貴方は私のものなんだからベタベタ触らせないでよね!」
「もちろん。この貴女を抱き寄せられる腕から総て、私は貴女のものですよ。」
「ちょ…こんな所で抱きついたらみられ…」
「大丈夫。貴女のこんな可愛い姿を私が他人にみせる訳ないでしょう。だから少しの間、貴女を堪能させて下さい。」
それからジョシュアに唇を塞がれ暫くの間息が苦しくなる程激しく唇を貪られ、私の足に力が入らなくなった頃解放されたけどジョシュアは満足そうだった。
「ご馳走様でした」
その後、歩く事が出来ない私をジョシュアは抱きかかえて光属性の光速を発動して屋敷に帰った。
そして私の部屋のソファに私を降ろすとメイドにお茶をお願いした。
「ところでジョシュアは何の教科を担任するの?」
「担当教科は特にありませんね。強力な魔法を使えるSクラスの誰かが暴走したら止める役割は貰いましたが。」
「それ……教師じゃなくない…」
「まぁ細かい事は気にしないで下さい。授業には必ず私が同行してますから安心して下さいね。」
今日も私は愛しいの婚約者から愛されて幸せです。
「少し休むから帰ってくれる?」
「ではまた明日。」
今日は私の通うロンサール学園の入学式です。
講堂に新入生と保護者が集まり、式は滞りなく終わりました。
今からクラス分けの為の試験が始まります。
試験の内容は物質を10秒でどれだけ変化させられるかで評価され、物質は【植物の種】【水】【丸太】の内、自身で選択します。
大抵の方が短い詠唱で済み見た目が派手な魔法を選んで種を花にする者、水を氷の刃にする者等皆様々な変化を齎していきます。
それらを眺めている内に私の番がやってきたので、私は丸太を選択しました。
丸太を選ぶ生徒は今のところ私だけなので、皆興味津々です。
試験官が始めの合図をしたのを確認すると、私は魔法を発動しました。
「復元」と唱えると丸太は切られる前の大木の姿に戻り、更に「カット」と唱え木をバラの花の姿にしたところでタイムアップ。
私のつくったバラのオブジェは皆の視線を釘付けにしました。もちろんクラスはSクラスです。
帰ったらジョシュアに自慢しなきゃ。
全員の試験が終わると各自、自分のクラスの教室に向かいます。
Sクラスは私を含めて20人のようで、その中にはシリウス様もいます。流石第一王子ですね。
一応ご挨拶だけして席に着くと、ドアから担任の先生が入って来ました。
担任の先生は草臥れた白衣を着ていて、蒼い髪に大きな丸眼鏡をかけた気の弱そうな人で少し心配になりますが、Sクラスの担任になるくらいなので優秀な方なはずです。
一通りの説明と挨拶が終わると解散となりましたが、私は担任の先生に呼び止められ教室に残りました。
「先生、ご用件はな……」
「ご用件はおめでとうと真っ先に言いたくて。」
先生はメガネを外すと綺麗な深紅の瞳が見えました。
蒼だった髪もシルバーブルーになり先程までとは違い美しい顔立ちが際立っています。
「じ……ジョシュア?!どういう事よ!!」
「実は本日付けでこの学園の教員をする事になりまして、優秀なSクラスを受け持つ事になったんですよ。ジゼルを驚かせたくて黙ってました!」
「教師?!」
「これで学園でもちゃんとジゼルを護る事できます!」
「変装までして来るなんて……」
「本当は私も必要ないと思っていたんですよ。でも学園長たちがどうしてもと言うので仕方ないですね。」
「何言ってるの!必要に決まってるでしょ!!貴方に…皆が群がったらどうするのよ。貴方は私のものなんだからベタベタ触らせないでよね!」
「もちろん。この貴女を抱き寄せられる腕から総て、私は貴女のものですよ。」
「ちょ…こんな所で抱きついたらみられ…」
「大丈夫。貴女のこんな可愛い姿を私が他人にみせる訳ないでしょう。だから少しの間、貴女を堪能させて下さい。」
それからジョシュアに唇を塞がれ暫くの間息が苦しくなる程激しく唇を貪られ、私の足に力が入らなくなった頃解放されたけどジョシュアは満足そうだった。
「ご馳走様でした」
その後、歩く事が出来ない私をジョシュアは抱きかかえて光属性の光速を発動して屋敷に帰った。
そして私の部屋のソファに私を降ろすとメイドにお茶をお願いした。
「ところでジョシュアは何の教科を担任するの?」
「担当教科は特にありませんね。強力な魔法を使えるSクラスの誰かが暴走したら止める役割は貰いましたが。」
「それ……教師じゃなくない…」
「まぁ細かい事は気にしないで下さい。授業には必ず私が同行してますから安心して下さいね。」
今日も私は愛しいの婚約者から愛されて幸せです。
「少し休むから帰ってくれる?」
「ではまた明日。」
0
お気に入りに追加
41
あなたにおすすめの小説
極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~
恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」
そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。
私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。
葵は私のことを本当はどう思ってるの?
私は葵のことをどう思ってるの?
意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。
こうなったら確かめなくちゃ!
葵の気持ちも、自分の気持ちも!
だけど甘い誘惑が多すぎて――
ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。
記憶喪失になった嫌われ悪女は心を入れ替える事にした
結城芙由奈@2/28コミカライズ発売
ファンタジー
池で溺れて死にかけた私は意識を取り戻した時、全ての記憶を失っていた。それと同時に自分が周囲の人々から陰で悪女と呼ばれ、嫌われている事を知る。どうせ記憶喪失になったなら今から心を入れ替えて生きていこう。そして私はさらに衝撃の事実を知る事になる―。

アルバートの屈辱
プラネットプラント
恋愛
妻の姉に恋をして妻を蔑ろにするアルバートとそんな夫を愛するのを諦めてしまった妻の話。
『詰んでる不憫系悪役令嬢はチャラ男騎士として生活しています』の10年ほど前の話ですが、ほぼ無関係なので単体で読めます。

冤罪から逃れるために全てを捨てた。
四折 柊
恋愛
王太子の婚約者だったオリビアは冤罪をかけられ捕縛されそうになり全てを捨てて家族と逃げた。そして以前留学していた国の恩師を頼り、新しい名前と身分を手に入れ幸せに過ごす。1年が過ぎ今が幸せだからこそ思い出してしまう。捨ててきた国や自分を陥れた人達が今どうしているのかを。(視点が何度も変わります)
断る――――前にもそう言ったはずだ
鈴宮(すずみや)
恋愛
「寝室を分けませんか?」
結婚して三年。王太子エルネストと妃モニカの間にはまだ子供が居ない。
周囲からは『そろそろ側妃を』という声が上がっているものの、彼はモニカと寝室を分けることを拒んでいる。
けれど、エルネストはいつだって、モニカにだけ冷たかった。
他の人々に向けられる優しい言葉、笑顔が彼女に向けられることない。
(わたくし以外の女性が妃ならば、エルネスト様はもっと幸せだろうに……)
そんな時、侍女のコゼットが『エルネストから想いを寄せられている』ことをモニカに打ち明ける。
ようやく側妃を娶る気になったのか――――エルネストがコゼットと過ごせるよう、私室で休むことにしたモニカ。
そんな彼女の元に、護衛騎士であるヴィクトルがやってきて――――?

【完結80万pt感謝】不貞をしても婚約破棄されたくない美男子たちはどうするべきなのか?
宇水涼麻
恋愛
高位貴族令息である三人の美男子たちは学園内で一人の男爵令嬢に侍っている。
そんな彼らが卒業式の前日に家に戻ると父親から衝撃的な話をされた。
婚約者から婚約を破棄され、第一後継者から降ろされるというのだ。
彼らは慌てて学園へ戻り、学生寮の食堂内で各々の婚約者を探す。
婚約者を前に彼らはどうするのだろうか?
短編になる予定です。
たくさんのご感想をいただきましてありがとうございます!
【ネタバレ】マークをつけ忘れているものがあります。
ご感想をお読みになる時にはお気をつけください。すみません。


この度、皆さんの予想通り婚約者候補から外れることになりました。ですが、すぐに結婚することになりました。
鶯埜 餡
恋愛
ある事件のせいでいろいろ言われながらも国王夫妻の働きかけで王太子の婚約者候補となったシャルロッテ。
しかし当の王太子ルドウィックはアリアナという男爵令嬢にべったり。噂好きな貴族たちはシャルロッテに婚約者候補から外れるのではないかと言っていたが
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる