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ショートストーリー

Special♡Thanks!~息子は誰に似たのかしら~

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「はぁ…。」

最近ため息ばかり出てしまう原因は間違いなく孝宏ばかむすこ
恋人だった子に迷惑をかけて警察沙汰まで起こして勘当はしたけど、やっぱり我が子だから気になってしまう。

小さい頃は活発で少しワガママだけど可愛げがあったのに今ではひねくれて…どこで間違えたのかしら。
改心してくれると嬉しいのだけど…難しいかしら。

「帰ったぞ。」

リビングのソファでため息をついていると夫が帰ってきた。

「お帰りなさい。」

「なんだ、出迎えもしないで。」

夫はソファに上着を乱雑に置くと服を次々脱ぎ捨てながら風呂場に歩いていく。
そう言えば…今日はまだお風呂を沸かしていないわ。

「おいっ!風呂が湧いてないぞっ!!まったく何をしてるんだ。仕方ないから先に飯にするぞ!」

「あ…ごめんなさいご飯もまだ…。」

「なんだと?!一日中家に居て何もしてないとはどういう事だ!!」

自分では何もしないくせに文句ばかり…ん?これってあの子と一緒じゃないかしら……。
横柄な態度ですぐ怒鳴って、家事はしようとした事すらない。部屋はすぐ汚して片付けもしない。
ああ…ここに見本ばかのかがみがいるじゃない。

「私は…あなたの奴隷じゃないの。」

「なんだと?!」

「いいえ…何でも。お風呂すぐ準備するから入って下さい。」

大切な物はボストンバッグ一つあれば入るし身の回り品もキャリーに詰めるだけで十分。お金は独身時代の貯金をそのまま残してるけど今は使いたくないわ。
離婚したら半分きっちり貰いたいし夫婦の口座の通帳とカードと実印は持って行きましょう。

私は夫が風呂に入ってる間に荷物をまとめて車にのせ発車した。
リビングのテーブルにはちゃんと書き置きしたし電話はサイレントモードにしたからうるさくないはず。

私が帰らないって分かったら入れあげてる商売女でも連れ込むかしら。
まあ、防犯カメラのデータが私の携帯に送られてくるし有利になるだけだから問題は無いわね。
前に名刺を見つけて店と名前は写真にとってたから後日乗り込んで証拠をもらいましょう。確か名前は…しずかさんだったかしら。

今日はまずは実家に行くだけ、離婚に向けた行動は明日にしましょう。


あ、真奈さんに電話したら良い弁護士さん教えてくれないかしら。

FIN
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