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ショートストーリー

Special♡Thanks!~孝宏の新しい恋~

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親に実家を追い出された俺は与えられたアパートの一室でギリギリの生活をしていた。

それもこれも全部真奈のせいだ。
慰謝料を請求してくるなんてがめついっ!貯金はほぼゼロだし会社でも白い目で見られるし最悪だ…。
俺の人生終わった……。
ダメだ…飲まずにやってられない。しかし金もない。

適当に街をフラフラしていると繁華街に入ったようで客引きがちょいちょい声をかけてくる。
鬱陶しいから無視してるのに歩く度に代わる代わる勧誘されてイライラが増していく。

「あの~。」

「だ~ウザイ!勧誘なら話しかけんなっ!!」

「え?あ、違くて…鍵落としたから…。」

声をかけてきた女が両手を胸の前で組む。手をみると俺の鍵が鍵につけていたストラップが見えている。

「あ、その…すんません。ありがとう。」

「い、いえ…」

よく見ると女は派手な格好をしているが中々可愛い。
この辺の店の子っぽい。

「あの…じゃあ私行きますね。」

ハニカミながら手を振って背を向けようとする女の手を、俺は無意識にとっていた。
女は驚いた顔をしているが、俺も負けないくらい驚いてる。

「あ、いや…アレだ。お、お礼!拾ってもらったお礼をしないと。」

「え?全然気にしないで下さい。大したことしてませんし。それに私お店に戻らないといけないので。」

「あ、そうだ店!少しだけ飲みたい気分だったんだ。店近いなら案内してくれないか?」

「え?お店はすぐそこですけど…いいんですか?」

「ああ。君と話したくなったんだ。」

女はよっぽど嬉しいのか両手で俺の右手を掴み無邪気に礼を言った。何だかこんな顔久しぶりにされたな……。

「こんなカッコイイお兄さんとお店入ったら皆に自慢出来ちゃうね!」

「え?あ、そう??なんか照れるな。そいや君の名前は?」

「しずかって言います!」

しずか…なんか可愛い名前だな。一緒にいると落ち着くって言うかこの子俺がいないとダメなんじゃね?
よしっ。変な男が近寄らないか見貼ろう。この無邪気な笑顔は俺が守るっ!!

FIN
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