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ショートストーリー
Special♡Thanks!~ツートップのほろ酔い思い出話~
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(カランカラン)
カウンターのみの小さなBARのドアを一人の女性がゆっくり開けた。
軽やかなジャズが流れ、間接照明が薄暗く大人な雰囲気をつくる店内には白髪の渋いバーテンダーと客の女性が一人。バーテンダーは「いらっしゃい。」と一言だけ発した。
入店してきた女性は右手を上げ挨拶をすると、既に座っている女性の隣に座る。
「お疲れ様。」
「貴女も、お疲れ様。」
二人は目を合わせると纏っていたクールなオトナの女性オーラを捨て去りニヤッと笑い合った。
「や~スッキリしたわっ!花ちゃんのおかげで良い意趣返しができたわ。」
「やっだ!嶋ちゃんに助けられたのは私の方よぉ。」
経理部の部長補佐を務める花園と秘書課の川嶋の両名はは同期入社で大の仲良しだが社内ではあまり話をしないようにしている。
「「仲が良いって知らない方が良い話が聞けるもの」」
二人が結託しているとは知らずに各派閥から次々と色んな話が来るので定期的にバーで飲みながら情報交換をしていた。
「今日はいつもより気分が良いわ~!」
「真野に仕返しできたものね!花ちゃんのお陰でスッキリしたわぁ。」
「いやいや嶋ちゃんが色々やってくれたからよ!」
「今思い出しても腹が立つ!真野が嶋ちゃんの彼を私が取ったとか嶋ちゃんと私の不仲説やら他の新人いじめてるやら色々流しやがったのは一生忘れんっ!!」
「仕事でも花ちゃんよく被害被ってたもんね。記入ミスやら期限遅れやら。まぁ私もあの女好きに部署の子が被不躾な目で見られたり変な噂流されたりしてたんだけど…。」
「「あ~本当にスッキリしたっ!」」
「次はどいつにしようか。」
「専務が最近調子にのってきてるのよね。」
「企画部の主任も良くない話聞くわよ。」
二人は次のターゲットの話をつまみに深夜まで飲み続けた。
数週間後、社員が大勢いるエントランスで専務の鬘が落ちるという珍事が起きザワついた。
また企画部の主任が降格したり営業部から真野がいなくなったといったニュースも社内で少しだけ話題になった。
FIN
カウンターのみの小さなBARのドアを一人の女性がゆっくり開けた。
軽やかなジャズが流れ、間接照明が薄暗く大人な雰囲気をつくる店内には白髪の渋いバーテンダーと客の女性が一人。バーテンダーは「いらっしゃい。」と一言だけ発した。
入店してきた女性は右手を上げ挨拶をすると、既に座っている女性の隣に座る。
「お疲れ様。」
「貴女も、お疲れ様。」
二人は目を合わせると纏っていたクールなオトナの女性オーラを捨て去りニヤッと笑い合った。
「や~スッキリしたわっ!花ちゃんのおかげで良い意趣返しができたわ。」
「やっだ!嶋ちゃんに助けられたのは私の方よぉ。」
経理部の部長補佐を務める花園と秘書課の川嶋の両名はは同期入社で大の仲良しだが社内ではあまり話をしないようにしている。
「「仲が良いって知らない方が良い話が聞けるもの」」
二人が結託しているとは知らずに各派閥から次々と色んな話が来るので定期的にバーで飲みながら情報交換をしていた。
「今日はいつもより気分が良いわ~!」
「真野に仕返しできたものね!花ちゃんのお陰でスッキリしたわぁ。」
「いやいや嶋ちゃんが色々やってくれたからよ!」
「今思い出しても腹が立つ!真野が嶋ちゃんの彼を私が取ったとか嶋ちゃんと私の不仲説やら他の新人いじめてるやら色々流しやがったのは一生忘れんっ!!」
「仕事でも花ちゃんよく被害被ってたもんね。記入ミスやら期限遅れやら。まぁ私もあの女好きに部署の子が被不躾な目で見られたり変な噂流されたりしてたんだけど…。」
「「あ~本当にスッキリしたっ!」」
「次はどいつにしようか。」
「専務が最近調子にのってきてるのよね。」
「企画部の主任も良くない話聞くわよ。」
二人は次のターゲットの話をつまみに深夜まで飲み続けた。
数週間後、社員が大勢いるエントランスで専務の鬘が落ちるという珍事が起きザワついた。
また企画部の主任が降格したり営業部から真野がいなくなったといったニュースも社内で少しだけ話題になった。
FIN
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