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逢瀬 *side:伊織*

(3)

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**伊織**

キスしてたら、体が熱くなってきた。
もう、我慢できない。

美咲ちゃんは、鳩が豆鉄砲を食ったような顔をしている。
そんな驚いている顔もかわいい。もっとそういう顔をさせたい。

「し、しようって??何、を??」

美咲ちゃんの耳まで、口を近づける。

小声で教えてあげる。

「セックス」

「!!」

彼女の体がビクッとなった。
体が硬直してる。

机についていた彼女の手に自分の手を上から重ねる。逃さないように、さりげなく、だけど強く手を握る。

「せっ、せせっ、えっ、こっ、ここで…!?」
「ここで」
「も、もし、誰か来たら…っ」
「電気消えてるし大丈夫だと思うけど…誰か来たら隠れよっか」
「は、恥ずかしいです…っ」
「俺しか見ないよ」
「わ、私、まだ慣れてなくて…っ」
「ああ…」

イヤなことを思い出した。

先週の金曜日、俺が出掛けてる間に美咲ちゃんは先輩に誘われてデートに行っていたらしい。
予想だけど、2人はホテルかどこかでセックスしたんだろう。朝方帰ってきて2人とも顔を赤くしていた。美咲ちゃんは体を痛めていたから、多分処女だったのだろう。

悔しい。
先輩に先を越された。
先輩とはお互いのすることに口出ししないことを条件に彼女に触れることを許し合う関係になっている。
でもやっぱり悔しい。感情が追いつかない。
まだ彼女が先輩のものになったわけではないけど、奪い返したいと思った。


「ひぁッ」

耳を甘噛みするとかわいい声が聞こえた。
そのまま耳を舌でなぞる。
息をふーっと吹きかけるとまたビクッとする。
「あッ、はぅッ」

「耳弱い?」
「わ、かんな、ぃ…です」
「気持ちよさそうな声出てるよ?」
「やぁ…っ」

耳を舐めながら彼女の胸をきゅっと指先で揉む。
柔らかい。思ってたよりも大きかった。
触れている指先から彼女の鼓動を感じた。
すごいスピードで鼓動が鳴っている。

「ん…ッ」
「服、めくるよ」

ニットをめくると花柄のブラが出てきた。
ニットとブラの間にキレイな薄ピンク色の肌が見えている。
両胸の間にキレイな谷間ができていて、先程までの中学生のような姿とは違って色っぽい。

その大きな胸に顔を埋める。
女性独特の匂いと汗の匂いが混ざっていて、生々しい。
肌を強く吸うと、ちゅぅうと音が鳴った。
「んッ」
「っはぁ、…痕ついた」
赤いキスマークが、俺のものという感覚を強くさせる。

ブラを下にズラす。
ピンクの乳首がぴんっと出てきた。
吸って欲しいと訴えているようで、迷わず唇で吸う。

「あッ、んんッ、はっあ…ッ」
「やらしい声だね」
「あッん、あぅ…ッ」
「…先輩にもそんな声聞かせたの?」
「へ……っ?」

嫉妬心が膨れ上がる。
彼女のこの声を聞くのは俺だけがよかった。
この顔を見るのも俺だけがよかった。
もっと早く行動してれば、と後悔するが過去は戻せない。
せめて彼女の記憶を上書きしたくて、乳首の隣にもキスマークをつける。

「先輩とは、どこまでシたの?」
「…っ、そ、れは」
「言えないの?」
「…は、ずかしい、から…」
「そう。言えないなんて、悪い子だね」
「あッッ」

スカートの奥にある下着に指をぐっと押し付ける。
そこはもう水分を含んでいた。

「下着、湿ってるね」
「あッそんなッ、強く押さないでくださ…ッ」
「下着は脱いじゃおっか」
「…っ」

下着を足元に向かって引っ張って、するすると脱がせる。片足に下着を引っ掛けて落ちないようにする。
そして両膝を掴んで、ばっと足を開かせた。

「あッ、やだッ」
「びしょびしょじゃない」
「見ないで、くださ…ッ」
「このままじゃ机まで垂れちゃうね。舐め取らなきゃ」
「えっ」

彼女の太ももの間に顔を寄せて、口から舌を出す。
そのまま濡れてるところに舌を這わせる。

「やぁッ!」
「ん…べたべた」

舌を戻すと糸をひいていた。

「伊織さ…ッ、それ、きたない、から…ッ」
「汚くなんてないよ」


じゅるっ   ちゅるるっ


「ひッん!ひぅッ」

愛液を吸うと彼女の体がビクビク痙攣する。
舐めながら彼女の顔をチラッと見ると、大きな瞳が涙で潤んで大きく見えて、怯えている子猫みたいで興奮した。

もっと強く吸うともっと大きく体が跳ねる。
舐めても吸っても愛液は溢れ出てきて止まらない。
もう机の上にも垂れてしまっていた。


じゅるるるっ  じゅっ


「あッ、あッ、だめッ、だめぇ…ッ」
「ん……っ」


美咲ちゃんの体が大きく跳ねた。


ちゅるっ

「ん、はぁ…」

唇だけじゃなくて口の周りもベタベタ。
指で軽く拭って、その指も舐める。

美咲ちゃんは体を支えていた腕に力が入らないようで、机の上に背を預けていた。
「はぁッ、はぁッ、はぁ…ッ」

「…イッちゃったの?」
「はぁ、はぁ、はぁ…」
「声だけじゃなくて体もやらしいんだね」
「うぅ…」
また、恥ずかしそうで苦しそうな顔。
その顔、本っ当に大好き。

ズボンがキツい。
早く開放されたがってるけど、それは彼女の中をほぐしてから。

濡れてるところから顔を離して、代わりに指を入れる。
くちゅくちゅと音を立てて、指に愛液がまとわりつく。
1本だけでもキュッと締め付けてくる。ほぐれるまでは時間がかかりそうだ。それまで俺のが待ってくれるだろうか。

「あッ、んんぅッ」
「先輩は、優しかった?」
「えッ……?」
「先輩が優しいなら、俺は激しくした方がいい?」


ぐちゅぐちゅっ  ぐちゅっ


「あぁッ!」
「ねぇ、どっちがいい?」

指を2本入れる。
ぎゅうぎゅうに締め付けてきたが、それでも上下に手を動かす。

「ふぇッ、や、やさしく、してくださ…ッ」
「うん、よく言えました」

手を上下じゃなく前後に動かす。
指を出し入れすると、また愛液が溢れてきた。
まだセックスは2回目だろうに、こんなに溢れさせるなんてやらしい子。

「んッ、んぅッ」


…それとも、君をこんな体にさせたのは先輩なのかな…?


また悔しさが戻ってきた。


指を引き抜いて、その手でズボンのベルトを外す。
同時にズボンの後ろのポケットから財布を出して、中に入っているゴムを取り出す。
しばらく入れっぱなしだったものだが…まぁ大丈夫だろう。

固くなったそれにゴムを付けて、さっきまで指を入れていたところに、ぴた、と当てる。

「入れるよ…」

「あッ、待っ、」


ずぷぷ…


「あ…あッ、あ…ッ」
「っ、キツ…ッ」

ぐちょぐちょの彼女の中に俺のが入ってる。
でも中はキツくて腰を動かせそうにない。

(動かしたら、俺がイッちゃいそう…)

「…っ、しばらく、このままでいるね…?」
美咲ちゃんはこくこくと頷く。
呼吸を止めて目をつむってる。

すごく苦しそう。痛いのかな。痛いよね。
でもそうさせてるのは自分だと思うと、いっそう興奮してくる。

「…は…ッ、はッ」
彼女が呼吸し始めた。
中が少しうねって、直感で今だと悟った。


ぬぷっ  ぬぷっ


「んあ…ぁッ、あんッ」

溢れてる愛液のおかげで、キツくてもなんとか腰を動かせる。
彼女の奥には簡単に辿り着くことができて、そこを突くたびに中がぎゅっと締まる。

「あッ、はッ、あんッ」

(もう、止まれない…ッ)

彼女の腰を両手で掴んで、机から落ちないようにぐっと押さえる。くびれは細いのに柔らかくて、掴んでいる手に力が入る。

「い、おりさ…ッ、ぁッ、もぉ…ッ」
「…また、イきそうっ?」
「あッ、ゃんッ、あぁッ」
「…俺もッ、もう、イきたい…ッ」


ぱちゅっ  ぱちゅっ


「やぁッ!やッ、あんッ」

腰を強く打ちつけると激しい水音が聞こえてくる。
広い教室内に水音が鳴り響く。


突然、中がギュッと締まった。

彼女が息を止めている。
そして腰が痙攣している。

「…っ、もしかして、イっちゃったの…?」
「~~ッ」

一緒にイきたかったのに。
激しくしすぎたか。

「ずるいなぁ…先にイくなんて…ッ」


ぱちゅっ  ぱちゅっ


「…ぁあッ!やぁッ!」
「俺もッ、すぐ、イく、から!」

彼女の開いた口に舌を滑り込ませる。
舌を絡めて唾液が混ざる。

「んんッ、ふぁ…ッ」
「はッ、みさき、ちゃ…ッ」


固くなったモノがドクン!と脈打った。

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