58 / 61
弐章 最初のイベント
叛逆《リバース》
しおりを挟む
「来たね」
第二の町の決闘場。
その場に転移した僕らはそのまま関係者側の通路を行き【クラフト】控室に入る。
「ええ発案者ですから」
「それにうるさいですから」
まあその反射神経で弾丸一つ潰せない程度の連中のプレイヤースキルなんて死んでるも当然だが。
「にしてもよくも使える伝手全て使ったわね」
「まあ。それに今回は異能も使えますし」
「《復讐》に《付呪》ね。それとエージのβ編成と蒼炎剣聖」
この時点でほぼ封殺できるんだがな。
「であれ本当?」
「ええ。10ダメでもLPを減らしたらその人に10万Gと装備品フルオーダーで」
僕らがこの企画に参加者を増やすために足した参加賞。それが10万Gと装備品フルオーダーだ。ちなみにそこまで痛いわけでもない。
「参加費1万Gも取るのはそういう理由かと思ったけどそうでもないのね」
「多少は痛い目を見ろ。流石にリアルに注いできたモノを侮辱されて黙ってられるほど聖人でもないからな」
「でも大丈夫か?お二人さん」
今までの僕・エージにセリアの話をソファーに座って腕を組み瞑想していたガンテツさんが尋ねてきた。
「問題なしですよ。それに【呪い】がそこまで痛い異常状態ではないので」
寧ろバフになる。僕の現実でも発現した異能はそういうモノだ。ありとあらゆるモノに対処できるようにとの願いが【無限の昇華】になったのだろうし。
「俺の異能や【マルクト】はソッチは意味ないから」
「なら良いがの。ところでお主ら天埜流の使い手じゃろ?」
そんな気はしていたがやっぱりか。リアルは自衛隊って聞いたし。
「ええ。僕の方が長男で近衛の1人がエージで」
「ほう。上の零式が感謝していたぞ。鎧兜の件」
認知されてたか。流石は僕に密接に関わっているだけあるなあの部隊。
「なら幸いです。あまり使いたくないですがアイツ由来の異能も何故か手に入りましたし」
「保持者の異能は発現したで充分じゃろ。と水系統か。ひょっとして…」
気付かれた?この人はかなり鋭いところもあるからな。
「…。さてソロソロ始めよう」
「だな。後でサシもあるし」
装備品を全て用意されていたものへと変更すると体全身がかなり重く感じる。体感的には7倍ほど。それでもまだ銃や剣が使える以上支障はないだろう。エージも大丈夫みたいだし。
「頼んだわよ蒼炎剣聖に師匠」
僕とエージは互いに顔を見合わせて拳を軽くぶつける。
「任せとけ」
「β最強の名において」
そして控室からゆっくりと闘技場へと向かう。
『さーて急遽開催が決まったこのバトルロイヤル!チート疑惑がどうとかこうとか言う連中を纏めて叩くと本人が仰ったのでここで白黒つけよう!となったわけであります』
テンションたけー。
『ルール説明!挑戦者側は参加費1万Gを払ったプレイヤー全員で防衛はβ最強にして蒼炎剣聖の二つ名を持つ世界最強のプロゲーマー・エージとその卓越した戦闘能力を鍛え上げ、【辰之刻】及び【子之刻】継承者候補のカオル。彼らに10ダメージでも与えれたらその挑戦者は10万Gと【クラフト】のフルオーダー。そしてもしどちらかが倒せたら参加者全員に10万G。両名とも倒せたらフルオーダーもとなっています』
今考えてもとんでも条件だな。まあ多分片方倒れたらその時点で一気に蹴りがつくと思うけど。
『それに両名はレベル30固定でスキルも一次進化前まで一時的に戻っています。あとなんかそれでもクレームが出たので【呪い】【衰弱】【酩酊】とマイナスステータスの装備品でーす』
これにより僕らではレベル25相当まで落ちたと見込んでいる。あくまで現段階でだが。
『さてとコレで良いかな。というかここまでハンデ貰って誰一人としてクリア出来なかったら受けるんですけど』
…最後に素を出しやがって。まあ良いけどさ。
『それじゃあ行くよ5 4 3 2 1 バトルスタート!』
その言葉と同時に数多の魔法に矢弾が僕らに降り注ぎ大量の壁プレイヤーが押し寄せる。
「瞬間付呪叛逆 復讐」
僕がエージの前に出てそれを呟き幅広の剣で全てを薙ぎ払う。
それだけでまず前列の部隊が壊滅し
「蒼炎」
剣を杖のように扱い異能の蒼き炎が第一陣を押し止め
「創始海」
どこまでも深き海が降り注ぎ爆ぜた。
第二の町の決闘場。
その場に転移した僕らはそのまま関係者側の通路を行き【クラフト】控室に入る。
「ええ発案者ですから」
「それにうるさいですから」
まあその反射神経で弾丸一つ潰せない程度の連中のプレイヤースキルなんて死んでるも当然だが。
「にしてもよくも使える伝手全て使ったわね」
「まあ。それに今回は異能も使えますし」
「《復讐》に《付呪》ね。それとエージのβ編成と蒼炎剣聖」
この時点でほぼ封殺できるんだがな。
「であれ本当?」
「ええ。10ダメでもLPを減らしたらその人に10万Gと装備品フルオーダーで」
僕らがこの企画に参加者を増やすために足した参加賞。それが10万Gと装備品フルオーダーだ。ちなみにそこまで痛いわけでもない。
「参加費1万Gも取るのはそういう理由かと思ったけどそうでもないのね」
「多少は痛い目を見ろ。流石にリアルに注いできたモノを侮辱されて黙ってられるほど聖人でもないからな」
「でも大丈夫か?お二人さん」
今までの僕・エージにセリアの話をソファーに座って腕を組み瞑想していたガンテツさんが尋ねてきた。
「問題なしですよ。それに【呪い】がそこまで痛い異常状態ではないので」
寧ろバフになる。僕の現実でも発現した異能はそういうモノだ。ありとあらゆるモノに対処できるようにとの願いが【無限の昇華】になったのだろうし。
「俺の異能や【マルクト】はソッチは意味ないから」
「なら良いがの。ところでお主ら天埜流の使い手じゃろ?」
そんな気はしていたがやっぱりか。リアルは自衛隊って聞いたし。
「ええ。僕の方が長男で近衛の1人がエージで」
「ほう。上の零式が感謝していたぞ。鎧兜の件」
認知されてたか。流石は僕に密接に関わっているだけあるなあの部隊。
「なら幸いです。あまり使いたくないですがアイツ由来の異能も何故か手に入りましたし」
「保持者の異能は発現したで充分じゃろ。と水系統か。ひょっとして…」
気付かれた?この人はかなり鋭いところもあるからな。
「…。さてソロソロ始めよう」
「だな。後でサシもあるし」
装備品を全て用意されていたものへと変更すると体全身がかなり重く感じる。体感的には7倍ほど。それでもまだ銃や剣が使える以上支障はないだろう。エージも大丈夫みたいだし。
「頼んだわよ蒼炎剣聖に師匠」
僕とエージは互いに顔を見合わせて拳を軽くぶつける。
「任せとけ」
「β最強の名において」
そして控室からゆっくりと闘技場へと向かう。
『さーて急遽開催が決まったこのバトルロイヤル!チート疑惑がどうとかこうとか言う連中を纏めて叩くと本人が仰ったのでここで白黒つけよう!となったわけであります』
テンションたけー。
『ルール説明!挑戦者側は参加費1万Gを払ったプレイヤー全員で防衛はβ最強にして蒼炎剣聖の二つ名を持つ世界最強のプロゲーマー・エージとその卓越した戦闘能力を鍛え上げ、【辰之刻】及び【子之刻】継承者候補のカオル。彼らに10ダメージでも与えれたらその挑戦者は10万Gと【クラフト】のフルオーダー。そしてもしどちらかが倒せたら参加者全員に10万G。両名とも倒せたらフルオーダーもとなっています』
今考えてもとんでも条件だな。まあ多分片方倒れたらその時点で一気に蹴りがつくと思うけど。
『それに両名はレベル30固定でスキルも一次進化前まで一時的に戻っています。あとなんかそれでもクレームが出たので【呪い】【衰弱】【酩酊】とマイナスステータスの装備品でーす』
これにより僕らではレベル25相当まで落ちたと見込んでいる。あくまで現段階でだが。
『さてとコレで良いかな。というかここまでハンデ貰って誰一人としてクリア出来なかったら受けるんですけど』
…最後に素を出しやがって。まあ良いけどさ。
『それじゃあ行くよ5 4 3 2 1 バトルスタート!』
その言葉と同時に数多の魔法に矢弾が僕らに降り注ぎ大量の壁プレイヤーが押し寄せる。
「瞬間付呪叛逆 復讐」
僕がエージの前に出てそれを呟き幅広の剣で全てを薙ぎ払う。
それだけでまず前列の部隊が壊滅し
「蒼炎」
剣を杖のように扱い異能の蒼き炎が第一陣を押し止め
「創始海」
どこまでも深き海が降り注ぎ爆ぜた。
0
お気に入りに追加
135
あなたにおすすめの小説

特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった
なるとし
ファンタジー
鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。
特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。
武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。
だけど、その母と娘二人は、
とおおおおんでもないヤンデレだった……
第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。
スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活
昼寝部
ファンタジー
この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。
しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。
そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。
しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。
そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。
これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。
平凡冒険者のスローライフ
上田なごむ
ファンタジー
26歳独身動物好きの主人公大和希は、神様によって魔物・魔法・獣人等ファンタジーな世界観の異世界に転移させられる。
平凡な能力値、野望など抱いていない彼は、冒険者としてスローライフを目標に日々を過ごしていく。
果たして、彼を待ち受ける出会いや試練は如何なるものか……
ファンタジー世界に向き合う、平凡な冒険者の物語。

元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。
戦国時代の武士、VRゲームで食堂を開く
オイシイオコメ
SF
奇跡の保存状態で頭部だけが発見された戦国時代の武士、虎一郎は最新の技術でデータで復元され、VRゲームの世界に甦った。
しかし甦った虎一郎は何をして良いのか分からず、ゲーム会社の会長から「畑でも耕してみたら」と、おすすめされ畑を耕すことに。
農業、食堂、バトルのVRMMOコメディ!
※この小説はサラッと読めるように名前にルビを多めに振ってあります。

八百長試合を引き受けていたが、もう必要ないと言われたので圧勝させてもらいます
海夏世もみじ
ファンタジー
月一に開催されるリーヴェ王国最強決定大会。そこに毎回登場するアッシュという少年は、金をもらう代わりに対戦相手にわざと負けるという、いわゆる「八百長試合」をしていた。
だが次の大会が目前となったある日、もうお前は必要ないと言われてしまう。八百長が必要ないなら本気を出してもいい。
彼は手加減をやめ、“本当の力”を解放する。

巻き込まれ召喚されたおっさん、無能だと追放され冒険者として無双する
高鉢 健太
ファンタジー
とある県立高校の最寄り駅で勇者召喚に巻き込まれたおっさん。
手違い鑑定でスキルを間違われて無能と追放されたが冒険者ギルドで間違いに気付いて無双を始める。

チートな嫁たちに囲まれて異世界で暮らしています
もぶぞう
ファンタジー
森でナギサを拾ってくれたのはダークエルフの女性だった。
使命が有る訳でも無い男が強い嫁を増やしながら異世界で暮らす話です(予定)。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる