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壱章 クマさん道場
ヴァルゴ
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とある場所
とある部屋
「JPサーバーにて1stBOSSの観測者が辰之刻継承者に狙撃されました」
『マジかよ…。アイツ実は子之刻継承権も獲得したんだぜ』
その場所は円卓状の会議室。その中央には地球儀のようなホログラムがあり至る場所からウィンドが開れてとある地点を映し出しており現在は該当惑星【地球】の極東の日本にある拠点サーバーの一番最初の砦である。特大に映し出されているのは2人。【辰之刻継承者カオル】と【処女宮継承者セリア】だ。
『おいおいあのトリックスターをかよ』
『そうなんだよ。辰の時点で特異のはずなんだがなー』
「仕方なしかと。彼は異分子の人体実験の謎の成功例ですから。幾度となく行使してきた能力が心の方に結びついたら才能が開花したみたいですし」
その実際資料がそこに座る全員に伝わる。それは天埜家・天皇家・政府・警察が総力を尽くして徹底的に情報操作を行ったはずの本来の事柄が彼らの知るそれよりも事細かに記されている。
「表向きには知られていないみたいです。当時資料は全て印刷物で全て揃ってようやく完成であちこちに封印されていましたので」
『地球で知られている表が本当の歴史として記されているわけか。それじゃああの蒼鎧は誘発には向いていないな』
『それも現地の妖怪とやらに制御されいるしな。となるとカオルが出向いてきそうだな』
「間違いないかと。我々の観測を見破れるのは【テンノオウ】の女性四天王かセリアでしょう」
『そう考えると日本が一番最初に第一門を踏破するでしょうね』
「候補とは言え攻略出来た2人がいますから。何気なくそれも全プレイヤーでその2人のみですし」
『ああそういえばカオルの異母妹弟が双児宮の挑戦権得てます』
「それ結構重要じゃない?」
『ははは』
彼らの会議は続く。
「ヒール エリアヒール 付加STR VIT AGI WIS」
城門から無限の如く出現するゴブリンや仔熊に対処するPTを癒すように回復魔法や付加魔法を使い支援すると同時に銃撃を放ち蹴撃を繰り出しカウントを稼ぐ。瞬間広域付呪により攻撃はかなり通りやすくなっておりヒーラーも杖やメイスで攻撃をしている。お陰で早10分でカウントは1000を回ったが此処でそのモンスターの割合が変わる。剣や鎧に弓矢などの装備のグレードも変化しており雰囲気も少し強者感が出ているがそれでも昨日見た断罪NPCよりかは格段に劣る。というか英義よりも劣る。あの人も妖怪なだけあってかなりの覇気を感じたがな。
「エネルギーアロー エネルギーボム エネルギーボルト」
彼らの展開を防ぐように魔法をばら撒くとそれぞれの前衛がそれらを討ち取っていく。
「—アイスエイジ」
「—マッドプール」
「—ファイヤロード」
「—ストレリングスウィンド」
そして魔法使いが通路を阻むように行動阻害の魔法を使い実体を持つ壁を幾重にも展開する。ただ重騎兵が徐々に増えてくるとそれらの障害も簡単に破ってくる。そう言えば2人の姿は見えないがそんなに乱発してー。今し方出現したゴブリンナイトの虚に入るとそれに気づかれる前に鎧の僅かな隙間に短剣を差し入れると喉元をアオイが掻っ切るとユージオが己が身長と同じほどの大剣で兜ごと叩き潰す。そのままアオイが体を沈めると回転切りをユージオが繰り出してその刃が無い時にバク宙で退避して空中で苦戦している場所を目掛けてクナイを投げると次々と刺さり行動を制限する。これで残り半分。そして彼女が動く。
「総員、下がって。カオル、援助を」
「了解 エネルギーホール 天閉門」
無属性魔法LV.45の魔法【エネルギーホール】
簡単に言えば魔力による防御膜を作り出す魔法だ。注ぎ込んだMP分のVIT値・LP値・具現時間(秒)を持つ範囲魔法だ。物理・魔法問わず遮断する現段階では最強レベルの魔法。
そして重ね掛けするは攻防一体型異能天閉門だ。ほぼ全てのMPを使用してその2つのぼうごへきを展開する。加重圧により鎧持ちは押し潰れて倒れ行く。一部の弓矢や銃弾に魔法が放たれるもエネルギーホールにより阻まれる。
「良いわよ」
「解除」
二重に阻んでいた門が解放され勢いよく雪崩れ込んでくるMOBたち。
「我を過ぐれば憂ひの都あり
我を過ぐれば永遠の苦患あり
我を過ぐれば滅亡の民あり
義は尊きわが造り主を動かし
聖なる威力
比類なき智慧
第一の愛、我を造れり
永遠の物のほか物として我よりさきに 造られしはなし
しかしてわれ永遠に立つ、
汝等こゝに入るもの一切の望みを棄てよ」
セリアの堂々として凛々しい声で綴られたその句は現実にあるそのブロンズ像で綴られた銘文。まさに威風堂々という言葉が似合うその詠唱。それにより紡がれた魔法陣は僕らが使うモノとは違い円陣では無い。その様に敵味方老若男女関係無く見惚れている。ただそんな彼女が見せるのはそんな生優しいモノでは無い。
「地獄の門」
叙事詩に綴られており、オギュースト・ロダンの未完作品のブロンズ像に象った魔法陣から地獄の瘴気が敵性存在を全て飲み込む。
「天へ逝け」
まるで魂が昇天するようなエフェクトが天に昇り地獄の門から干からびたMOBが吐き出される。
【第一目標 ゴブリンを殲滅せよ 3000/3000 クリア】
【第二目標 城内に存在する封印を解放せよ 0/5】
とある部屋
「JPサーバーにて1stBOSSの観測者が辰之刻継承者に狙撃されました」
『マジかよ…。アイツ実は子之刻継承権も獲得したんだぜ』
その場所は円卓状の会議室。その中央には地球儀のようなホログラムがあり至る場所からウィンドが開れてとある地点を映し出しており現在は該当惑星【地球】の極東の日本にある拠点サーバーの一番最初の砦である。特大に映し出されているのは2人。【辰之刻継承者カオル】と【処女宮継承者セリア】だ。
『おいおいあのトリックスターをかよ』
『そうなんだよ。辰の時点で特異のはずなんだがなー』
「仕方なしかと。彼は異分子の人体実験の謎の成功例ですから。幾度となく行使してきた能力が心の方に結びついたら才能が開花したみたいですし」
その実際資料がそこに座る全員に伝わる。それは天埜家・天皇家・政府・警察が総力を尽くして徹底的に情報操作を行ったはずの本来の事柄が彼らの知るそれよりも事細かに記されている。
「表向きには知られていないみたいです。当時資料は全て印刷物で全て揃ってようやく完成であちこちに封印されていましたので」
『地球で知られている表が本当の歴史として記されているわけか。それじゃああの蒼鎧は誘発には向いていないな』
『それも現地の妖怪とやらに制御されいるしな。となるとカオルが出向いてきそうだな』
「間違いないかと。我々の観測を見破れるのは【テンノオウ】の女性四天王かセリアでしょう」
『そう考えると日本が一番最初に第一門を踏破するでしょうね』
「候補とは言え攻略出来た2人がいますから。何気なくそれも全プレイヤーでその2人のみですし」
『ああそういえばカオルの異母妹弟が双児宮の挑戦権得てます』
「それ結構重要じゃない?」
『ははは』
彼らの会議は続く。
「ヒール エリアヒール 付加STR VIT AGI WIS」
城門から無限の如く出現するゴブリンや仔熊に対処するPTを癒すように回復魔法や付加魔法を使い支援すると同時に銃撃を放ち蹴撃を繰り出しカウントを稼ぐ。瞬間広域付呪により攻撃はかなり通りやすくなっておりヒーラーも杖やメイスで攻撃をしている。お陰で早10分でカウントは1000を回ったが此処でそのモンスターの割合が変わる。剣や鎧に弓矢などの装備のグレードも変化しており雰囲気も少し強者感が出ているがそれでも昨日見た断罪NPCよりかは格段に劣る。というか英義よりも劣る。あの人も妖怪なだけあってかなりの覇気を感じたがな。
「エネルギーアロー エネルギーボム エネルギーボルト」
彼らの展開を防ぐように魔法をばら撒くとそれぞれの前衛がそれらを討ち取っていく。
「—アイスエイジ」
「—マッドプール」
「—ファイヤロード」
「—ストレリングスウィンド」
そして魔法使いが通路を阻むように行動阻害の魔法を使い実体を持つ壁を幾重にも展開する。ただ重騎兵が徐々に増えてくるとそれらの障害も簡単に破ってくる。そう言えば2人の姿は見えないがそんなに乱発してー。今し方出現したゴブリンナイトの虚に入るとそれに気づかれる前に鎧の僅かな隙間に短剣を差し入れると喉元をアオイが掻っ切るとユージオが己が身長と同じほどの大剣で兜ごと叩き潰す。そのままアオイが体を沈めると回転切りをユージオが繰り出してその刃が無い時にバク宙で退避して空中で苦戦している場所を目掛けてクナイを投げると次々と刺さり行動を制限する。これで残り半分。そして彼女が動く。
「総員、下がって。カオル、援助を」
「了解 エネルギーホール 天閉門」
無属性魔法LV.45の魔法【エネルギーホール】
簡単に言えば魔力による防御膜を作り出す魔法だ。注ぎ込んだMP分のVIT値・LP値・具現時間(秒)を持つ範囲魔法だ。物理・魔法問わず遮断する現段階では最強レベルの魔法。
そして重ね掛けするは攻防一体型異能天閉門だ。ほぼ全てのMPを使用してその2つのぼうごへきを展開する。加重圧により鎧持ちは押し潰れて倒れ行く。一部の弓矢や銃弾に魔法が放たれるもエネルギーホールにより阻まれる。
「良いわよ」
「解除」
二重に阻んでいた門が解放され勢いよく雪崩れ込んでくるMOBたち。
「我を過ぐれば憂ひの都あり
我を過ぐれば永遠の苦患あり
我を過ぐれば滅亡の民あり
義は尊きわが造り主を動かし
聖なる威力
比類なき智慧
第一の愛、我を造れり
永遠の物のほか物として我よりさきに 造られしはなし
しかしてわれ永遠に立つ、
汝等こゝに入るもの一切の望みを棄てよ」
セリアの堂々として凛々しい声で綴られたその句は現実にあるそのブロンズ像で綴られた銘文。まさに威風堂々という言葉が似合うその詠唱。それにより紡がれた魔法陣は僕らが使うモノとは違い円陣では無い。その様に敵味方老若男女関係無く見惚れている。ただそんな彼女が見せるのはそんな生優しいモノでは無い。
「地獄の門」
叙事詩に綴られており、オギュースト・ロダンの未完作品のブロンズ像に象った魔法陣から地獄の瘴気が敵性存在を全て飲み込む。
「天へ逝け」
まるで魂が昇天するようなエフェクトが天に昇り地獄の門から干からびたMOBが吐き出される。
【第一目標 ゴブリンを殲滅せよ 3000/3000 クリア】
【第二目標 城内に存在する封印を解放せよ 0/5】
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