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壱章 クマさん道場
巧さと上手さ
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「機嫌直せ佳奈。ほらシャーベット」
全員分の食器を洗浄機に入れて冷凍庫から昨日作り置きしていたシャーベットを人数分取り出す。
「うん。でもなんで香織お兄ちゃんはカナデさんのこと気に入ったの?」
「なんとなくだが上手くて巧い気がしたんだ彼女は」
一同は首を傾げているがやっぱりよく伝わらないか。
「例えばだが僕は天埜流武術の皆伝故にある巧さがある」
「ここにいるのほぼそれの継承者だがな」
それは言うなよ。この5人の内3人はその生まれなんだから。
「ただシステムを上手く使えるわけじゃあない。まあこれは武術家の抱えるアシストの弊害だろう」
システムによる体の動きで戦技を繰り出すという仕様上、万人が使えるモノではなくてはならない。そう体が強制的に動かさられる感覚があるから使わない選択をしても結局は使えるわけだから上手くはない。下手だというべきだ。
「素人か完成したものか、何方かでしかあり得ないが稀にその両方を併せ持つ人が居る」
「それがあの娘?」
「まあ。リアルチートってようはそう言う支援の効果が裏目に出る場合もあるか。じゃあ何でカナデは?」
「さあ?アシストを前提とする動きを覚えたのか自衛のために護身術を身につけているだろう」
そんな人物見た事ないから分からない。サバゲーを趣味としていた頃じゃあ勘や精密射撃に特化してたり影が薄い人は居なくもなかったが。天然モノってわけか。
「センススキル?って言うらしいわ。例えば読唇術とか読心術とか」
うんとんでもないよその2つ。
「真偽判定、罠看破、罠解除」
となると全種武具や調合や泳ぎ釣りに各種生産と広がるな。
「リアルスキルを扱う巧さとゲーム的システムを利用する上手さが両立しているのは珍しいなと思っただけ」
何方かがもう一方に多少引きづられる場合はなくもないし異能者研究もそういう背景がある故になされたのだが結局のところ成果なしでまとめざる終えなくしたし。
「ひょっとして俺もか?」
「多少リアルスキルに頼ってるだろ。いやお前の場合そっちの方が良いかも知れん」
「えっ?」
「簡単な話。リアルスキルは個人依存型。ゲーム毎でアシストが多少変わってしまうなら必要ないだろ」
それに対応するのもプロとして必要と言い切られればそれまでだが。栄治の場合そこら辺は勘で掴んでしまうだろうし多少のシビアな判定も楽に対応出来る技量があるわけだが。今のスタイルが格闘と二刀流一撃型で習得中が二刀流連撃型。二刀流は重ねさせるとして短剣による翻弄型にパルチザンもしくはハルバートだな。
「そう言われればそうなんだが。エレンには勝てない」
「天災女王ね。相性だろ」
エレン・L・アスタルト
某米国が誇る現在のゲーム界で史上最強の名を欲しいままにしているプロゲーマーだ。テンション型とでも言うべきか学習型とでも言うべきか訳分からない少女だ。ちなみに栄治が世界王者になった試合の決勝の相手で本家大元初披露だった刀で最初は圧倒したが最終ラウンドではほぼ五分だった。まあ本当に相性だ。僕や佳奈、悠二は簡単に完封出来そうだ。
「相性って勝てるのか?」
「暗器には弱いだろ。ああいうタイプ」
「確かに。最後は匕首だったし」
それは暗器じゃない。護身用だ、少なくとも天埜流武術では。
「佳奈に教わるか?流石に暗器は教えれるほど巧くないし」
こればかりは才能だ。器用貧乏か一芸特化か。虚をつくのか正面切って倒すのか。殺し方にも色々ある。全く教えていないアレもあるし。術理も使用なしでよく勝ち抜けるとは思うが。
「俺は別に良いが佳奈ちゃんは?」
「私は構いません。香織お兄ちゃんの弟子ですし色々と教えるのも楽しそうなので」
ようやく機嫌を取り戻したか。うん、もうこんな時間か。
「さてとみなみや拓郎との約束の時間だしそろそろログインするか?多分2人のギアにもインストールされただろうし」
とある事情で最高級のギアがあるしな2人とも。ゲームのインストールくらいなら数分あれば終わる。
「それ俺も加わっていいか?カナデ用事があるって言われたから」
「別にいいが佳奈と悠二も始めるわけだし」
出来れば面倒を見るくらいはしたいがまだ数時間しか触れていないわけだしな。不安だ。
「大丈夫。着いていく」
「ばっさばっさ斬ればいいわけだし」
何でこんな脳筋思考?まあ僕も似ているけどさ。酷くない?
「大丈夫だろ。別に全く戦えないわけでもあるまいし」
「2人なら大丈夫。香織の妹弟だから」
結局、全員でリビングにあるソファーに寄り掛かる。
『NEO‘S起動』
全員分の食器を洗浄機に入れて冷凍庫から昨日作り置きしていたシャーベットを人数分取り出す。
「うん。でもなんで香織お兄ちゃんはカナデさんのこと気に入ったの?」
「なんとなくだが上手くて巧い気がしたんだ彼女は」
一同は首を傾げているがやっぱりよく伝わらないか。
「例えばだが僕は天埜流武術の皆伝故にある巧さがある」
「ここにいるのほぼそれの継承者だがな」
それは言うなよ。この5人の内3人はその生まれなんだから。
「ただシステムを上手く使えるわけじゃあない。まあこれは武術家の抱えるアシストの弊害だろう」
システムによる体の動きで戦技を繰り出すという仕様上、万人が使えるモノではなくてはならない。そう体が強制的に動かさられる感覚があるから使わない選択をしても結局は使えるわけだから上手くはない。下手だというべきだ。
「素人か完成したものか、何方かでしかあり得ないが稀にその両方を併せ持つ人が居る」
「それがあの娘?」
「まあ。リアルチートってようはそう言う支援の効果が裏目に出る場合もあるか。じゃあ何でカナデは?」
「さあ?アシストを前提とする動きを覚えたのか自衛のために護身術を身につけているだろう」
そんな人物見た事ないから分からない。サバゲーを趣味としていた頃じゃあ勘や精密射撃に特化してたり影が薄い人は居なくもなかったが。天然モノってわけか。
「センススキル?って言うらしいわ。例えば読唇術とか読心術とか」
うんとんでもないよその2つ。
「真偽判定、罠看破、罠解除」
となると全種武具や調合や泳ぎ釣りに各種生産と広がるな。
「リアルスキルを扱う巧さとゲーム的システムを利用する上手さが両立しているのは珍しいなと思っただけ」
何方かがもう一方に多少引きづられる場合はなくもないし異能者研究もそういう背景がある故になされたのだが結局のところ成果なしでまとめざる終えなくしたし。
「ひょっとして俺もか?」
「多少リアルスキルに頼ってるだろ。いやお前の場合そっちの方が良いかも知れん」
「えっ?」
「簡単な話。リアルスキルは個人依存型。ゲーム毎でアシストが多少変わってしまうなら必要ないだろ」
それに対応するのもプロとして必要と言い切られればそれまでだが。栄治の場合そこら辺は勘で掴んでしまうだろうし多少のシビアな判定も楽に対応出来る技量があるわけだが。今のスタイルが格闘と二刀流一撃型で習得中が二刀流連撃型。二刀流は重ねさせるとして短剣による翻弄型にパルチザンもしくはハルバートだな。
「そう言われればそうなんだが。エレンには勝てない」
「天災女王ね。相性だろ」
エレン・L・アスタルト
某米国が誇る現在のゲーム界で史上最強の名を欲しいままにしているプロゲーマーだ。テンション型とでも言うべきか学習型とでも言うべきか訳分からない少女だ。ちなみに栄治が世界王者になった試合の決勝の相手で本家大元初披露だった刀で最初は圧倒したが最終ラウンドではほぼ五分だった。まあ本当に相性だ。僕や佳奈、悠二は簡単に完封出来そうだ。
「相性って勝てるのか?」
「暗器には弱いだろ。ああいうタイプ」
「確かに。最後は匕首だったし」
それは暗器じゃない。護身用だ、少なくとも天埜流武術では。
「佳奈に教わるか?流石に暗器は教えれるほど巧くないし」
こればかりは才能だ。器用貧乏か一芸特化か。虚をつくのか正面切って倒すのか。殺し方にも色々ある。全く教えていないアレもあるし。術理も使用なしでよく勝ち抜けるとは思うが。
「俺は別に良いが佳奈ちゃんは?」
「私は構いません。香織お兄ちゃんの弟子ですし色々と教えるのも楽しそうなので」
ようやく機嫌を取り戻したか。うん、もうこんな時間か。
「さてとみなみや拓郎との約束の時間だしそろそろログインするか?多分2人のギアにもインストールされただろうし」
とある事情で最高級のギアがあるしな2人とも。ゲームのインストールくらいなら数分あれば終わる。
「それ俺も加わっていいか?カナデ用事があるって言われたから」
「別にいいが佳奈と悠二も始めるわけだし」
出来れば面倒を見るくらいはしたいがまだ数時間しか触れていないわけだしな。不安だ。
「大丈夫。着いていく」
「ばっさばっさ斬ればいいわけだし」
何でこんな脳筋思考?まあ僕も似ているけどさ。酷くない?
「大丈夫だろ。別に全く戦えないわけでもあるまいし」
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