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宰相令息と侯爵令嬢
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「カイ 本当にそれで良いの?私との婚約が解消されても構わないの?私達の今まではそんなに簡単に切り捨てられるものだったの?」
侯爵令嬢ライラは己の婚約者のカイに言葉を畳み掛ける。侯爵令息のカイは皮肉げに口を歪め冷たい笑いを漏らす。
「君との結婚は家同士決めたことだ。簡単には解消はできないよ。君とは絶対に結婚するから安心して。学院では弁えて欲しいだけだから」
侯爵令息カイはそう言って、ライラとのお茶会から立ち去った。
「絶対なんてこの世にはないのよ。カイ」
と言うライラのつぶやきは耳に届いたどうかわからない。
カイは急ぎ足で馬車に向かい学院に帰った。学院入学前までは婚約者として月に一回はライラとお茶会をして来た。入学してレイチェルと身体の関係になってからは一度もライラに会いに行っていない。手紙も出してない。
二つ下のライラは今度学院に入学する。レイチェルの前で婚約者として振る舞われて、レイチェルに騒がれて、第二王子にバレるのは困る。正妻になるライラが愛人にしかなれないレイチェルに気を使ってやってもバチは当たるまいと思っていた。
ライラとは絶対に結婚する。ライラに自分たちの間柄は変わらないが学院では振る舞いを弁えて欲しいと伝えるためにライラの邸に出向いたのだ。
****
カイが七歳ライラが五歳で家同士の政略的な婚約をした。それでも出会ってすぐ仲が良くなり、交流の日を待ち望み二人の仲はずっと順調だった。
年数を重ねるとライラは本をよく読む理知的なすらりとした美しい女性になった。カイは父親が宰相として国王に仕えて国を回している姿を見て己も王城に出仕していつか父のようになりたいと思っていた。その時に隣に立つ女性は賢く自分を支えてくれる女性が望ましい。だからライラで良かったと思っていた。
学院に入学する時、第二王子と同学年になるからと側近候補になった。第二王子は王太子にはすでに王子が二人いるため、男子のいない公爵家に婿に行くから王族に残らない。側近と言ってもほんの数年のことだが、これで実績を作って足掛かりにして王城に文官として出仕するつもりだった。
仕えてわかったが、第二王子は女にだらしない男だった。こんな男の側近かと思うとがっかりした。近づいてくる女も王子の権力と第二王子の見目麗しい外面が目当てなだけなので軽蔑していた。己の婚約者のライラの気高さに満足していた。
第二王子にそれとなく婿に行くのだからあまり女遊びはよくないのではと忠告したこともあったが、全く聞き入れることはなかった。
それどころか複数出たり入ったりだったのに、一人の女に決めてしまった。公爵家に聞こえたらどうするつもりなのかと心配になった。
第二王子が固定した女は、レイチェルと言う子爵家の養女だった。艶やかな赤毛に琥珀色の目をして色気のある顔立ちだ。ぽってりとした唇がいかにも扇情的だ。その上男を惹きつける豊満な身体をしている。いつのまにか第二王子の愛人におさまっていた。
レイチェルは王子妃になれると思って第二王子を籠絡したつもりのようだったが、第二王子の方は卒業までのお遊びのつもりのはずだ。
ついでに騎士団長の息子も籠絡したようだがこちらにも上位貴族の婚約者がいる。愛人も無理だろう。
どうするか見ていたら、ついにカイにも手を伸ばしてきた。
第二王子の控え室で二人きりになった時に
「カイ 私アルベルト様に無理矢理純潔を……」
芝居ががった態度でカイに抱きついた。
「お願い!私を清めて!」
前々からこの女の身体には興味があった。カイは高級娼館で貴族用の女で筆下ろしは済ませてある。あちらから来たのだ美味しく頂こう。
レイチェルは夢見ているが、第二王子の王子妃にも騎士団長の息子の正妻にもなれないだろう。カイは婚約者が同程度の上位貴族だから愛人を置いても文句は言われない。カイがレイチェルを愛人に貰い受けてもやろうと思った。
豊満な身体を包んでいる制服を一枚一枚脱がして、全裸にさせる。予想以上に淫な身体だ。腰にクッションを当てさせて長椅子にレイチェルを寝かせる。唇を合わせて舌を入れると待ってましたとばかりにレイチェルも舌を絡ませてきた。お互いの口腔をねぶり尽くして、そっとレイチェルの秘所に手指を入れると、すでに滴るほど濡れていた。
カイはにやりと笑い、いきなり指を三本入れて、蕾を指で擦ってやったら、ああああと呻いていった。
指を三本いきなり入れても抵抗がないとは、この女かなり経験がある。第二王子に純潔を…とかも大嘘だなと心の中で嘲笑う。まあ愛人にするならこんなものだ。快感を得られれば良いのだ。第二王子に避妊薬を毎日飲ませられているから、このまま押し入れるかと決める。
ずぶりといきなり挿入したにも関わらず何の抵抗もなく、カイの楔を飲み込むレイチェルの柔らかい襞の重なり。カイが遠慮会釈もなく激しく抽送を繰り返すとすぐ中で感じてレイチェルは嬌声を上げ始める。カイはまた口内を蹂躙し蕾を擦り上げる。レイチェルは感じやすいようで背をしならせてカイにすがりつく。一度カイの子種をレイチェルの中にぶちまけ、そのままでレイチェルの豊かな胸を揉みしだき乳輪を舐め回す。また復活した己の楔を激しく打ち付ける。レイチェルはカイの性技に満足したようで、頬を染めて凄かったと抱きついた。
侯爵令嬢ライラは己の婚約者のカイに言葉を畳み掛ける。侯爵令息のカイは皮肉げに口を歪め冷たい笑いを漏らす。
「君との結婚は家同士決めたことだ。簡単には解消はできないよ。君とは絶対に結婚するから安心して。学院では弁えて欲しいだけだから」
侯爵令息カイはそう言って、ライラとのお茶会から立ち去った。
「絶対なんてこの世にはないのよ。カイ」
と言うライラのつぶやきは耳に届いたどうかわからない。
カイは急ぎ足で馬車に向かい学院に帰った。学院入学前までは婚約者として月に一回はライラとお茶会をして来た。入学してレイチェルと身体の関係になってからは一度もライラに会いに行っていない。手紙も出してない。
二つ下のライラは今度学院に入学する。レイチェルの前で婚約者として振る舞われて、レイチェルに騒がれて、第二王子にバレるのは困る。正妻になるライラが愛人にしかなれないレイチェルに気を使ってやってもバチは当たるまいと思っていた。
ライラとは絶対に結婚する。ライラに自分たちの間柄は変わらないが学院では振る舞いを弁えて欲しいと伝えるためにライラの邸に出向いたのだ。
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カイが七歳ライラが五歳で家同士の政略的な婚約をした。それでも出会ってすぐ仲が良くなり、交流の日を待ち望み二人の仲はずっと順調だった。
年数を重ねるとライラは本をよく読む理知的なすらりとした美しい女性になった。カイは父親が宰相として国王に仕えて国を回している姿を見て己も王城に出仕していつか父のようになりたいと思っていた。その時に隣に立つ女性は賢く自分を支えてくれる女性が望ましい。だからライラで良かったと思っていた。
学院に入学する時、第二王子と同学年になるからと側近候補になった。第二王子は王太子にはすでに王子が二人いるため、男子のいない公爵家に婿に行くから王族に残らない。側近と言ってもほんの数年のことだが、これで実績を作って足掛かりにして王城に文官として出仕するつもりだった。
仕えてわかったが、第二王子は女にだらしない男だった。こんな男の側近かと思うとがっかりした。近づいてくる女も王子の権力と第二王子の見目麗しい外面が目当てなだけなので軽蔑していた。己の婚約者のライラの気高さに満足していた。
第二王子にそれとなく婿に行くのだからあまり女遊びはよくないのではと忠告したこともあったが、全く聞き入れることはなかった。
それどころか複数出たり入ったりだったのに、一人の女に決めてしまった。公爵家に聞こえたらどうするつもりなのかと心配になった。
第二王子が固定した女は、レイチェルと言う子爵家の養女だった。艶やかな赤毛に琥珀色の目をして色気のある顔立ちだ。ぽってりとした唇がいかにも扇情的だ。その上男を惹きつける豊満な身体をしている。いつのまにか第二王子の愛人におさまっていた。
レイチェルは王子妃になれると思って第二王子を籠絡したつもりのようだったが、第二王子の方は卒業までのお遊びのつもりのはずだ。
ついでに騎士団長の息子も籠絡したようだがこちらにも上位貴族の婚約者がいる。愛人も無理だろう。
どうするか見ていたら、ついにカイにも手を伸ばしてきた。
第二王子の控え室で二人きりになった時に
「カイ 私アルベルト様に無理矢理純潔を……」
芝居ががった態度でカイに抱きついた。
「お願い!私を清めて!」
前々からこの女の身体には興味があった。カイは高級娼館で貴族用の女で筆下ろしは済ませてある。あちらから来たのだ美味しく頂こう。
レイチェルは夢見ているが、第二王子の王子妃にも騎士団長の息子の正妻にもなれないだろう。カイは婚約者が同程度の上位貴族だから愛人を置いても文句は言われない。カイがレイチェルを愛人に貰い受けてもやろうと思った。
豊満な身体を包んでいる制服を一枚一枚脱がして、全裸にさせる。予想以上に淫な身体だ。腰にクッションを当てさせて長椅子にレイチェルを寝かせる。唇を合わせて舌を入れると待ってましたとばかりにレイチェルも舌を絡ませてきた。お互いの口腔をねぶり尽くして、そっとレイチェルの秘所に手指を入れると、すでに滴るほど濡れていた。
カイはにやりと笑い、いきなり指を三本入れて、蕾を指で擦ってやったら、ああああと呻いていった。
指を三本いきなり入れても抵抗がないとは、この女かなり経験がある。第二王子に純潔を…とかも大嘘だなと心の中で嘲笑う。まあ愛人にするならこんなものだ。快感を得られれば良いのだ。第二王子に避妊薬を毎日飲ませられているから、このまま押し入れるかと決める。
ずぶりといきなり挿入したにも関わらず何の抵抗もなく、カイの楔を飲み込むレイチェルの柔らかい襞の重なり。カイが遠慮会釈もなく激しく抽送を繰り返すとすぐ中で感じてレイチェルは嬌声を上げ始める。カイはまた口内を蹂躙し蕾を擦り上げる。レイチェルは感じやすいようで背をしならせてカイにすがりつく。一度カイの子種をレイチェルの中にぶちまけ、そのままでレイチェルの豊かな胸を揉みしだき乳輪を舐め回す。また復活した己の楔を激しく打ち付ける。レイチェルはカイの性技に満足したようで、頬を染めて凄かったと抱きついた。
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