幸せを噛みしめて

ゆう

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新しい世界

夏休み旅行記~ブルームン王国編2~

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*秋人目線*


 こうして二人で明日の予定もなく穏やかな時間が過ごせるのはいつぶりだろうか。己の下で可愛らしく啼く雪の顔を撫でる。

 マッサージをすると言って用意したオイルと部屋にアロマオイルを焚いて一生懸命マッサージをする姿はずっと動画に収めておきたいほど可愛らしかった。

 結局その愛らしい姿に我慢が出来ず、すぐベッドに組み敷しいた。まだ途中だと言う雪が不満を漏らすのを口付けてそれ以上の言葉を封じ、蕩けさせるまで唇を貪る。

「は…んっ…秋人…っ」

 雪の服を脱がし、オイルによって滑る手で身体をなぞるとピクンと反応をみせて身体をくねらせる。乱暴をされた後の傷はすっかり消えており、身体は相変わらず白く綺麗だ。本人は昔から筋肉が付きにくく、日焼けをしない肌が女性らしすぎると言いそれをコンプレックスに思っているのもまた可愛らしい。
 その愛らしい姿を瞳に収めて、耳朶に、目尻に、顔のラインに沿って口づけを落としていく。首筋には自分の印をしっかりと残し、そこから熱を帯びたように雪の身体が熱くなっていく。

「っっ…秋人…じれったい…」

「もう少し楽しませろ」

 重なっている下腹部から雪の性器が硬くなっているのが分かるが、もう少し雪の肌を楽しみたいとそこには触れずに他の敏感な場所を愛撫する。
 ツンと尖った乳首をねっとりと唾液を絡め舌でしゃぶり、もう片方を指先で抓めると熱がカッと集中し、紅く染まる。
 性器を触ってもいないと言うのにぞくぞくと刺激が甘い走り、雪の息が詰まる。

「っ、んっ!」

 何度も吸い付いてしゃぶってやれば、ささやかな胸の膨らみが女性の乳房ように主張する。その様子を戸惑うようにうるうるとした瞳で見つめるものだから自身の下腹部にもグッと熱が集まるのを感じる。
 胸を弄られて感じた身体はそれを示すように鈴口から決壊したように蜜が零れ落ちて腹の周りを汚していた。

 その鈴口を指先で触れてやるとビクンと面白いくらい身体が震える。滑油剤もいらなさそうなくらい零れている蜜と、自分が用意させたこの国の花の香がするオイルを垂らして、雪が望んだように性器を触ってやる。

「は、…っあ…んッ」

 待ちに待った刺激に身体をビクビク震わせながら、気持ちよさそうに甘い声を溢し始める。少し扱いてやっただけで、硬く芯を持った性器はすぐにでも爆ぜそうだ。

 我慢をしたいのに、でもそのまま快楽に流されてしまいたい欲と戦っているのだろう。手はしっかりベッドのシーツを握りしめて必死に耐えている姿も可愛らしくてついつい意地悪をしたくなる。

 押し出すように鈴口を親指で刺激すれば甲高い声を上げ耐えられないと言ったようにとぷりと白濁を吐き出した。

「や、だ…こんな…早く…っ、…」

 リラックス効果もあったアロマの香りでいつもより力が抜けていたのか、雪はすぐに秋人の手の中で達した。
 恥ずかしそうな雪の顔に優しくキスを落とすと躊躇いながらもそれに応じてキスを返す。啄むようにキスをして足を抱えて露わになった後孔にそっと口づけた。

「やっ…!」

 後孔に口づける事を嫌がる雪は抵抗しようと蹴りだすことは分かっているので掴んだ手に力を入れる。

「……ッ!」

 綺麗に洗った身体に汚い所など一つもないのに、嫌がる雪を無視して襞に舌を這わせてゆっくりと割り開く。
 ここまでくれば諦めたように力を抜いた雪の身体はすぐに俺を受け入れるかのように胎内が蠕動し始める。

 急遽取り寄せたこの国特産の花、リリィのオイルを使い、さらに滑りをよくしていく。甘い香りが鼻をくすぐり理性を溶かしていく。
 舌と指でしっかり拡げられた後孔は蜜を纏って襞がひくひく動き厭らしく秋人を誘う。下着を押し上げる自らの熱を取り出すと誘われるように雪に自分の熱を押し当てた。

「んっ…あぁっ!」

 雪の熱に包まれた己の熱望はさらに固さと大きさを増して隘路を突き進む。
 中を拡げるようぐちゅぐちゅと音を立てながら浅く挿入を繰り返し、擦られる度に甘い声を上げる。
 雪の中は締めつけるように熱棒を包み、イイところをついてやれば気持ちいいと言わんばかりに身体を跳ねさせる。

「あ、んっ…秋人…っ」

 名前を呼んで俺を欲しがる雪が愛おしく、その可愛らしい口を食べてしまうかの如く唇に喰らいつく。

「んっ…ぁ…ふ…」

 小さく零れる喘ぎ声がまた俺を高め、奥の方まで受け入れるように拡がった雪の奥にぐちゅんと熱棒で突いてやる。

「───ッあぁ…」

 一瞬ビクンと背中をのけ反り、身体を震わせる。

「あ…あき…ひと…ッ」

 やはり奥を突かれるのが好きらしい雪の反応を楽しみつつ、何度も腰を落としてやる。
 出会った頃のまだ受け入れられないと言った様子はもうなく、今は番になって心が通じ合った頃のように雪は俺を受け入れてくれている。
 早く精が欲しいとばかりに俺のモノを吸い付く身体にお望みのモノを満たしてやると嬉しそうに微笑む。

(…あぁ…ずっと変わらずお前が好きだ…)

 幼い時からずっと好きだった雪を番にして、最初は俺を受け入れない雪に困惑し、突き放すような態度をとったり振り向いてほしくて他のαを置いてみたり自分でも幼稚な事をしたと思う。沢山雪を苦しめて、それでも俺を受け入れてくれたたった一人の番。

 学園なんて…この地位なんて捨てて…ずっとこのまま二人で生きていけたら…。

「また生まれ変わっても雪だけが俺の番だ…」

「ん…突然…どうしたの…?」

 とろんとした目で俺を見つめる雪。

「…いや…改めて思っただけだ…」

「ふふ…何それ…」

 雪の手が俺の首に回される。番なんてない世界でも…ずっと…。

「また俺の事…探し出して…」

「ああ…」

 時間に追われる事のない二人はそのままいつまでも離れる事なく重なりあった。


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