春にとける、透明な白。

葵依幸

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(4-2) 冬場の電車は眠たくなるから仕方ない

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「ぇ、ぁ、おっ……、舞花っ!」
「んわっ……、」

 咄嗟に開いた扉から舞花を連れて駆け下り、ぷしゅーっと扉を閉めた後ろで電車が発車する。

「ぇっと……ぁー……、やっちまった……」

 最寄り駅の一つ先。幸いにもそんなに長い間眠っていたわけではなかったらしい。
 呑気に隣で欠伸をかみ殺す姿に脱力しつつ、折り返しの電車を待つよりも歩いて帰ったほうが早いと電光掲示板を見て知った。いつもよりも本数が少なくなっている。別に歩いて帰れない距離でもないし、眠気覚ましの散歩だと思えばいい。

「ほら、行くよ」
「ぁー……うんぅー……」

 起きているのか寝ているのか。まだ夢心地の開花の手を引いて改札を抜ける。

 一つ駅がズレただけなのにここら辺は急に景色が寂しくなる。商店街のあるほうに密集してるだけなのかもしれないけれど、お店の数はぐっと減って、広がるのは住宅地。しばらく行けば畑とか、田んぼとか。昔ながらの景色が広がっていて。田舎だなぁって実感する。これといって目を引くようなものもない。だからってわけでもないのだけど周囲の建物が減るにつれ自然と言葉数も減っていった。追い打ちをかけるように吹き荒れていたのは身を裂くような冷たい風だ。思わず肩を強張らせ、なんでこんなに寒いんだって苛立って。自分に呆れる。巻いて来ればよかったんだ。余計な事は考えずに。

「病院。行かなくていいの?」

 突然そんなことを言われ、驚いて足を止めると舞花の視線の先に母の勤め先があった。
 ここら辺の土地は少し高くなっているらしく、丘の上から見下ろす形になる。「ちょっと寄っていこうか」って思うほどには近くはないけれど「あんなに小さく見える」っていう程には遠くもない。

「わざわざ僕がいかなくても昼までには帰ってくるよ。それに、仕事の邪魔になるだろ」

 時間を確認したらもう11時だった。確かもう仕事は終わっているはずだ。

「ねぇ、葉流はさぁ……、なんでまた病院に通ってんの?」
「へ?」

 隣を歩いていた舞花が足を止めていた。

 振り返り、質問の意味を考える。なんでって……、自分でも良くわからない。
 冬華さんに会うためと言ってしまえばそのままなのだけど。なんで会いに行ってるのかはいまいち説明しづらい。とはいえ、舞花からしてみれば見舞いに行く相手もいないのに足を運んでるのは不気味に思えるらしい。

「怖いんだよね……、葉流が病院通ってんの見ると。心配になんの」
「なんだよそれ。なんでお前が心配すんだよ」
「あるじゃんっ! あるから心配してんじゃんっ、幼馴染なめんなっ」
「…………」

 言わんとしていることは分かる。多分、僕の父親のことだ。

 だから、上手く言葉が見つからなかった。自分の中でいつの間にか片づけることが出来ていたつもりだったそれが、案外根強く残っていることを最近身をもって知ってしまっていたから。

「ばあちゃん時もそうだったけど、心配しすぎだよ。舞花は」
「だって……」
「事実、何事もなかっただろ? もう大丈夫だよ」
「確かに……、そう……だけど……」
「なら、余計なお世話って奴だよ」

 少しだけささくれだった気持ちをそのままぶつけてしまったのは申し訳ないとは思うけれど、父親の話は、できるだけしたくない。

 どうしてもあの人の姿が重なって、意識したくないのにそういう目で見てしまうから。
 いつか、冬華さんも父さんと同じように消えてしまうんだろうって。あの病室から。いなくなってしまうんだろうって。

「まぁ、こんな心配もさ。あれの前には無駄なのかもしれないけど」

 初めて、その話題を僕は取り出した。
 報道されてから数か月。誰もが目を背けていたその彗星の存在を。

「なにいってんの……葉流……」
「いや、だってさ? 受験勉強もこんな言い争いもあと半年もしないうちに全部消えちゃんだろうなって思うと、実際のところはどうでもよくない? いまは大事に思えてもどうせなくなっちゃうって思うんならーー、」「ッ……!!」

 べしんっと、初めは何が起きたのか分からなかった。
 毛糸の手袋越しに頬をぶたれたのだと気づいたのは舞花の泣き顔に気付いてからだ。

「っ……ばか葉流! そんなわけないじゃん! 無くなっちゃうわけ、ないじゃん!」
「いや、だってさ--、」

 ほぼ100%、彗星は地球にぶつかる。それは間違いない。
 宇宙開発に力を注いでいた国が共同で破壊計画を進めているって話は聞くけどその成功の確率はかなり低い。ないと言っても等しいほどに。人類はまだ、神を信仰しなくてはならないほどに発展途上なのだ。

「っ……」

 だけど、舞花はそれを認めようとはしなかった。
 怖いのか、泣きっ面になりながら歯を食いしばる。

「そういうこと言う葉流は大っ嫌いっ……!」
「……だよね、……ごめん」

 ただ、彗星なんかは関係なく、舞花を泣かせたのは自分だった。
 こいつはこいつなりに僕の事を心配してくれているのにそれを無下に蹴り飛ばしたのは僕の方だった。
 時間が止まってしまったかのように沈黙が僕らの間を繋ぐ。

「心配してくれてるのは、ありがと。……けど、大丈夫だよ。舞花が心配するようなことないから」

 だってこれは僕が乗り越えるべき問題だ。誰かに助けてもらうようなことではなく、誰もが当たり前のように乗り越えていく人との別れ方の問題。それは人々にとって早いか遅いかの違いしかない。

「じゃあさ、あの図書館で話してた人は平気なんだよね……?」
「ぇ……?」

 ようやく絞り出された言葉を掻き消すかのように、それまで静かだった冷たい風が僕らを飲み込んだ。
 バタバタと舞花のマフラーの端が、風になびく。

 図書館で話していた、ヒト?

 舞花の言葉を反芻し、頭ではわかっているのに尋ね返してしまう。

「どういう意味だよ……、それ」
「……体、悪くないんだよね……? そんなに」

 冬華さんの笑顔と、苦しそうな表情が、浮かんでは消えていく。
 ズキリと、父親のことを聞かれたとき以上に胸を突き刺すような痛みが走った。

「冬華さんは……、……大丈夫だよ。……昨日も元気そうにしてたし」
「……そっか」

 舞花は、目を合わせようとはしなかった。

「冬華さんって、言うんだ。あの人」

 ぼそりと、それこそ、殆ど風に掻き消されて聞き取れなかったけれど。そうこぼして、僕の横に並んだ。

「行こ。風邪ひいちゃう」
「……うん……?」

 騒がしいと騒がしいで鬱陶しい舞花だけれど、こうも静かだと逆に鬱陶しくもある。

 元気だけが取り柄みたいなくせしてなんだよ……。

 釈然としない。図書館で僕らの事を見ていたのならそういってくれればいいのにとか、いろいろ言いたいことは浮かんでくるけど、釈然としないのは僕自身、自分がどうしたいのか分かってないからなんだろう。

 舞花の心配していることは分かる。僕だって、そんなことわかってる。だって二人は似ている。舞花が思っている以上に父さんと冬華さんは似てるのだ。病室での過ごし方とか、小説を書いてることとか。そういうこと以外にも、……多分、在り方、みたいなものが、そっくりだ。だからこそ僕は冬華さんのことを放っておけないし、冬華さんが、父さんみたいにいなくなることを、怖がってる……のか。ぼくは。

「なんだよ……、それっ……」
「……葉流……?」

 目をそらしてきた現実。
 冬華さんも父さんのようになるんじゃないかという、馬鹿げた妄想。空想。馬鹿げてる。

 母があれこれと冬華さんの個人情報を話すわりに、病状については一度も触れようともしなかった。その意味を僕は気づかないふりをしていただけだ。それでも僕は「きっと大丈夫、今度はきっと大丈夫なんだ」と言い聞かせる事しかできない。

 だって、あの冬華さんだ。そんな、悲劇は似合わないと、目を背けていた。
 あの空に浮かぶ彗星のように。

「図書館で見かけて気になった? 後をつけてたんなら声かけてくれればよかったのに」
「なっ……ち、ちがうわよ! トイレ行ったら二人が話してたから知り合いなのかなーって、気になってないし!!」

 大丈夫だ。きっと。
 もう、あんな思いはしたくない。それは確かだ。だけど祖母の時だって何とか受け止められた。それなりに苦いものはあったけれど、僕だって少しずつ大人になってるってことなんだと思う。
 だから、舞花に対しては全力で騙す。自分を騙しておく。

 冬華さんは父のようにはならないと。きっと進歩した医学で病気は治るんだと、思い込む。杞憂で浮き沈みするだなんて、受験生としては愚策だ。そんなの、僕だけで十分だ。

「面白い人だよ? 今度紹介するよ」
「え、で、でもっ……いいの?!」
「なにが」
「だってあの人って葉流のっ……」
「なんだよ。確かに友達っていうと変な感じだし、おばあちゃんと同室だったよしみで付き合いがあるだけだけどさ。悪い人じゃないから。話し相手も欲しそうだったし、僕が行けないときは代わりに行ってくれると助かるかも。代わりに図書館に本借りに行ったりして」
「へ……、へぇーっ……? そういうことなら……わたしも……? いいのかな……??? んぅう……???」

 冬華さんが病室で暇そうにしているのは事実だ。
 原稿を書いている時間が殆どだとは言え、そればかりでは息が詰まるのは足を運ぶ度、無駄に回る口でよく知っている。

「んじゃっ、今度紹介して! 約束!」
「ん。約束」

 意を決したように小指を突き出されたがただ頷いて答える。
 指切りげんまんだなんて、流石に子供っぽい。

 舞花の浮ついたテンションとは裏腹に僕の気持ちは冷え切っていて、僕自身、冬華さんとどうしたいんだろうと沈み込んでいく。考えを巡らせたところで明確な答えは見つからず。父さんを重ねて放っておけないだけなのか、それとも僕の知らないところでいなくなってしまうのが怖いのか。あの人の事になるとどうにも考えが鈍る。絡まって、ぐしゃぐしゃになる。一緒に神社に出かけた時の楽しそうな笑顔と、図書館での苦しそうな表情が、忘れようとしても忘れられなかった。無駄に張り切って歩く舞花の後ろをついて歩いているだけでいつのまにか家に着いていて、見慣れた我が家の前には出るときにはなかった母の自車が止められてある。どうやら仕事は終わったらしい。思ったよりも早い。お正月だからだろうか。

「んじゃ、ほい!」

 そういって舞花が足を止め、何を思ったのか向き直ったかと思えば腕を突き出してくる。

「なに」
「なにじゃなくて、ほい!」

 その右手には何か握られているようで、受け取れってことらしい。なんだか嫌な予感を覚えつつも僕も手を差し出すと思ったよりも軽い感触が落ちてくる。舞花の手の影から顔をのぞかせたのは白の布の赤の糸で縫われたお守りだった。刺繍で合格祈願と書かれていた。添えられているのは先ほどまでいたあの神社の名前だ。

「なにこれ、わざわざ買ってきてたの?」
「こういうのって縁起物だっていうでしょ?」
「まぁ、……うん……? 必須アイテム的なところはあるけど……」

 僕は別に買おうとは思わなかったな、とは口には出さない。

「葉流はもう少し縁起を担いだほうがいいと思うの。こういうの、結構バカにできないんだからっ」

 何がだろう。神様のパワーとか?

 どうやら自分の分は自分の分で用意していたらしく、その手にはもう一つの合格祈願が握られていて、お揃いというよりもついでだったんだろう。幼馴染のよしみで。
 二人そろって合格かー……。

 そりゃ理想だけど春からまた舞花の小うるさい声を聞くことになると思うと先が思いやられるような……まぁ、別にいいか、それは。どちらかが落ちて文句を聞かされるよりかは全然いい。少なくとも、腐れ縁もここまでくれば運命共同体みたいなもんだ。互いに笑顔で春を迎えたいってのは僕も同じだ。

「んじゃ昼からは合格できるように勉強な」
「うっ……、わ、わかってるわよ!」

 当たり前だろ。合格点足りてないのはお前の方なんだから。

 神様頼みの前にやれることは自分でやるのが筋ってもんだ。じゃなきゃ実際に神様がいたとしても叶えてはくれないだろう。きっと努力している人の方が願いは叶う。神様が人の子なのかは知らないけどそれが人情ってもんだ。実際、努力しなきゃ格上の入学試験は突破できない。舞花はもう二回りほど頑張らなければ。

「舞花の勉強に付き合ってやるのがコレへのお礼だな。お昼食べたら集合で」
「んぅう……嬉しいような嬉しくないようなぁ……、ううぅっ……」

 そういうと舞花は肩を落としながら自分の家に帰っていった。ばたんっ、と軽快な音を立ててしまった扉の向こうからは何も聞こえないけれど、きっとぶつぶつ文句でも並べていることだろう。往生際の悪い奴め。--にしても……、

「お守りかぁ……」

 そういえば昔、父から貰ったものがあったな、とそれをポケットに仕舞う。あれは何処に片づけただろうか。大掃除の時に出てきていないことを思うと随分奥のほうにしまい込んだままだろう。多分、これも。そうなる。お守りって、あんまり意味ないと思うから。

 そんなんだから罰が当たるんだって言われそうな気もするけど、残念ながら祈って叶う願いがないことを僕は身をもって知っている。祈ったところで、願うばかりでは、多分、何も変えられない。例え、他に何もできないとしても。残酷なほどに、神様は世界に対して律儀なのだ。

 だから、僕は神様を信じない。願いを、託そうとは思えない。

 たとえ存在するのだとしても、僕らがどれだけ願ったとしても、それを聞き届けてはくれないのであれば。それは、存在していないのと同じことだから。と僕も自宅の扉を開ける。

「おっはよぉぅっ! 新年あけマシでおめでとうぅ! 今年もよろしっきゅー!」

 沈みそうになった気持ちはただの酔っぱらいと成り果てていた母親の叫び声で掻き消された。
 母さんは、父さんがいなくなった時も、決して僕の前では涙を流さなかった。
 お葬式でもじっと前を見据えて、僕の視線に気が付くとふっと笑って見せた。
「これからもよろしくね」と。

 多分、そこに意味なんてないんだ。過去のことに引きずられて先の事を心配したって仕方ない。何があったって明るく騒がしいうちの母親にそっと感謝しつつ、昼からの勉強会の時にはなんとか眠っていてもらおうとこの母親の処分に頭を悩ませた。

「ハメ外して飲みすぎると後がつらいよ、かーさん」
「うぃーっ」

 閉めようと手に取ったドアノブの向こう側で、白い、綿のような雪が降り始めているのがちらりと見えた。通りで、冷えるわけだ。
 僕は黙ってそれを遮る。

 ちらちらと、油断すれば開けた扉の隙間から入り込んで来ようとするそれらを外へと追いやった。

 冬は、嫌いなんだ。
 嫌な事ばかり、思い出してしまうから。
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