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第1章 救世の聖女
魔獣化の影響
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「レイ!!!!」
「かはっ…………!」
私、ユリシアが彼の名を叫ぶと、変貌した国王はレイフォードを見て獰猛に微笑むと、レイフォードの腹部から突き抜けていた右手を引き抜いた。
その瞬間、レイフォードの口から大量の血を吹き出して、前のめりに倒れ込む。
そして、国王が彼にとどめを刺そうとして--------
突如、閃光が走り、それに気が付いた国王が慌てて距離を取る。
「リティ!!」
「分かってる!」
クリティシアがすぐさま彼の元に駆け寄り、治癒魔法をかけていく。
騎士達もアスカの意図に気が付き、彼らを取り囲むように戦闘態勢に入る。
流石、戦闘経験豊富なだけにいい判断だ。
私も気持ちを切り替えて、二振りの刀を腰の鞘から引き抜き、国王へと距離を詰め、剣撃を叩き込んでいく。
だが、国王は変貌した影響か、私の高速に繰り出される剣撃をことごとく、かわし、いなし、防いでいる。
国王も魔獣化していても、どうやら変貌前の身体能力や技術、戦闘センスなども継承しているらしく私の動きを予測して防いでいるようだ。
やり辛い…………。
元々国王は知略に長けた前国王とは違い、戦さ場にて、戦果を挙げ続けた名の知れた武人だ。
政治的にはともかく、武人としては民の信頼は厚い。
正直、皇国最強と謳われている私でも傷をつけられるかすら怪しいと思えるくらい、戦闘能力に格差がある。
互角か互角じゃないかと言えば、あちらの方が遥かに上なのだ。
それに、魔獣化した影響で、戦闘能力も上乗せされているようだ。
手強いってってものじゃない。
このままじゃいつか押し切られ、敗北する。
ここは一旦引くべきなのだが、魔獣化した国王の早さからして、逃げ切れない。
アスカ達も加勢してくれてはいるが、なす術もなく、八方塞がりだ。
色々と思考を練りながら、戦い続けてい?と--------
「退け!!!」
不意に、視界の隅から影が横切った。
その影は一気に国王との距離を詰めると、そのまま国王の頬をぶん殴り、ただ力のみで吹き飛ばした。
「がああああああああああああああああああああああツツツ!!!!!!!!!」
吹き飛ばされた国王は後方にあった森へと頭から突っ込み、いくつかの大木を突き破りながらも、地面に爪を突き立て力任せに静止し、体勢を立て直した。
そして、地面を強く蹴って、音速に近い急スピードで両腕の大爪で襲い掛かる。
「聖壁!」
だが、何か透明な壁に勢い良くぶつかって、大爪はへし折れ、全身強い衝撃を受けると、後ろの方へとよろめいていき--------
「頂き!!!」
その直後、拳が顔面にめり込み…………大地が広範囲で陥没する程の威力で叩き付けられた。
「かはっ…………!」
私、ユリシアが彼の名を叫ぶと、変貌した国王はレイフォードを見て獰猛に微笑むと、レイフォードの腹部から突き抜けていた右手を引き抜いた。
その瞬間、レイフォードの口から大量の血を吹き出して、前のめりに倒れ込む。
そして、国王が彼にとどめを刺そうとして--------
突如、閃光が走り、それに気が付いた国王が慌てて距離を取る。
「リティ!!」
「分かってる!」
クリティシアがすぐさま彼の元に駆け寄り、治癒魔法をかけていく。
騎士達もアスカの意図に気が付き、彼らを取り囲むように戦闘態勢に入る。
流石、戦闘経験豊富なだけにいい判断だ。
私も気持ちを切り替えて、二振りの刀を腰の鞘から引き抜き、国王へと距離を詰め、剣撃を叩き込んでいく。
だが、国王は変貌した影響か、私の高速に繰り出される剣撃をことごとく、かわし、いなし、防いでいる。
国王も魔獣化していても、どうやら変貌前の身体能力や技術、戦闘センスなども継承しているらしく私の動きを予測して防いでいるようだ。
やり辛い…………。
元々国王は知略に長けた前国王とは違い、戦さ場にて、戦果を挙げ続けた名の知れた武人だ。
政治的にはともかく、武人としては民の信頼は厚い。
正直、皇国最強と謳われている私でも傷をつけられるかすら怪しいと思えるくらい、戦闘能力に格差がある。
互角か互角じゃないかと言えば、あちらの方が遥かに上なのだ。
それに、魔獣化した影響で、戦闘能力も上乗せされているようだ。
手強いってってものじゃない。
このままじゃいつか押し切られ、敗北する。
ここは一旦引くべきなのだが、魔獣化した国王の早さからして、逃げ切れない。
アスカ達も加勢してくれてはいるが、なす術もなく、八方塞がりだ。
色々と思考を練りながら、戦い続けてい?と--------
「退け!!!」
不意に、視界の隅から影が横切った。
その影は一気に国王との距離を詰めると、そのまま国王の頬をぶん殴り、ただ力のみで吹き飛ばした。
「がああああああああああああああああああああああツツツ!!!!!!!!!」
吹き飛ばされた国王は後方にあった森へと頭から突っ込み、いくつかの大木を突き破りながらも、地面に爪を突き立て力任せに静止し、体勢を立て直した。
そして、地面を強く蹴って、音速に近い急スピードで両腕の大爪で襲い掛かる。
「聖壁!」
だが、何か透明な壁に勢い良くぶつかって、大爪はへし折れ、全身強い衝撃を受けると、後ろの方へとよろめいていき--------
「頂き!!!」
その直後、拳が顔面にめり込み…………大地が広範囲で陥没する程の威力で叩き付けられた。
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